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欲望の先に  作者: 閑人桜花
4/19

召喚前

どうも前話ぶりです閑人です(´・_・`)

これからどう物語が動き出すのか楽しみとなってきた今日この頃私めも書いてるのが楽しくなって来ました。それではご覧下さい。


投稿は2日おき18時に投稿致しております。

本日は9/22

代位三生“召喚”


コンコンと乾いた木の扉の音がする


「どうぞ」


と低く重い声が聞こえた。アレクセイが扉を開きながら失礼しますと言い中へ入りそれに続き全員が中へ入る。扉を閉めてからアレクセイが報告を始めた。


「アレクセイ・フィリス・ローナの3名無事帰還致しました。!!それと魔獣と戦っていた少年が2人居りまして、処遇を求める所存です!!」


綺麗な敬礼をしながらアレクセイは廊下に響く程の大きな声を張り上げ報告した。


「ふむ、アレクセイ貴様から見てその少年等はどうであった?」


ローレンとレイは部屋に入った時から驚愕をしていた。それも仕方あるまい見たこともない(いわお)の様な大男が目の前に居るのだから。


2メートルは余裕でありそうなその体躯、目の前にしてから伝わるピリピリとした緊張感を前に2人は先の戦闘以上の緊張感を持って対面していた。そんな2人を他所に


「はっ!!実力は私と比べれば至らないまでもこの先もしかしたら私以上の怪物になるかも知れません!」


2人はアレクセイに褒められているが生きた心地をしていなかったのでそんな事すら耳には入って居なかった。目の前の(いわお)は先の魔獣より圧倒的に強い、2人は頭の中でヘマをやらかさない様にしか考える事ができなくなっていた。


「そうか....成る程故(ゆえ)にワシの殺気を受けても気絶すらしないと。貴様等名はなんと申す?」


(いわお)の問い掛けで我に返ったローレンが自己の紹介とレイの紹介を始めた。


「は..はい!私はローレン・クルージと申します。そして彼がレイヴァン・ジルバートです。私達2人は王国近辺の町に住んでおります。」


喉が渇いていく様な感覚の中でローレンは紹介を終えた。


「ほぅ....辺境に地に住む魔術師ジルバートの息子とクルージさんの息子か成る程こんなに大きくなっておったとか!」


(いわお)が笑みを浮かべた瞬間場の空気が軽くなるのがローレン達に感じられた。


「では、お前達に事の詳細を聞こうではないか。アレクセイ等は一度下がれわしが呼ぶまで待機だ」


(いわお)がそう言うと、はっ!!とアレクセイ等が返事をし部屋を出た。


「それではまず始めに何故お前達があそこにいたのかを聞かせてもらおうか。」


そう言うと巌がローレン達に座れという様な仕草を取りローレン達を対面の席に座らせ事の詳細を話し始めさせた。


「〜の様な事がありまして、私達は伝令を見ていなかったのです。」


ローレンが話し終わるとレイが話し始めた。


「自分達はあの街の中で1番強かったから調子に乗って居たんです。獣狩りに出掛けても自分達より大きい大人が自分達より小さい獲物しか取れないのを鼻で笑ったりして居ましたが、結局世界で見て仕舞えば自分達が大きいと思って狩っていた獣はちっぽけなんだと痛感しました。」


悔しさで俯きながら話をしていたレイを見てローレンは自分達の未熟さを噛み締めて居た。


「そうだったか、なればこそお前達は貴重な経験をしたぞ!!話は変わるが、勇者召喚の儀が来週執り行われる。来る気はあるか?あるのであればそこでお前等を騎士団に迎え入れたい。貴重な経験をした者をおいそれと遊ばせておくのは惜しいからな。覚悟があるのであれば勇者召喚の儀に来い。」


その後巌はアレクセイ達を呼び戻し自己紹介を始めた。


「わしはフォレス・ランドリューである。」


巌がそう答えた後順番にアレクセイ、ローナ、フィリスの3名が挨拶を始める


「俺はアレクセイ!!アレクセイ・デラリオだ!!」


「私はローナよ!!ローナ・ダランデアよろしくお願いするわ」


「私はフィリス・ラフリー以後お見知り置き致します。」


挨拶が終わりローレン達が次に自己紹介を始めた。


「ローレン・クルージです」


「レイヴァン・ジルバートです!!来週の勇者召喚の儀を境にローレンと共に皆さんの仲間入りをしたいと思っております!!よろしくお願いシャス!!」


挨拶が終わるとフォレスがアレクセイにローレン達を無事に町まで送るように護衛を付けた。


ローレン達は町へ戻ると色んな人達からお叱りを受けたが1番激怒して居たのは別に居た。


「あんた達は!!ほんっとうに馬鹿だね!!そんな危険を冒してまで獣狩りに行かなくてもいいんだよ全く!!」


「ローレン!!私ちゃんと言ったわよね!森には行かないでって!!全く人の話を聞かないね!!」


ローレン達はレイの母であるユーリとローレンの母であるミレイにこっぴどく叱られていたがそこに救いの手を差し伸べた者がいた。


「お母さんミレイさんもういいんじゃない?みんなからもいっぱい叱ってもらったと思うし、生きてたんだからそれでいいんだよ。」


ローレン達は顔を上げ声の主を見た。そこに居たのはレイの妹フラウであった。


「でもね〜言い聞かせないと又危ないことに首突っ込んじゃうからこの馬鹿どもは〜」


ユーリが呆れたように2人に説教を浴びせ始めようとするが。


「大丈夫だって!!今度から私が監視するからさ!今日は開放してあげよ?」


フラウの意見に母親達は賛同してお叱りの時間は終わったのだった。


勇者召喚の儀当日


「お兄ちゃん本当に私まで来て良かったの?」


フラウが心配そうな顔をして聞いてくる。


「仕方ねーだろ!どっかの誰かさんが俺等の監視をしますって言っちゃったんだから、危ない事ではないのにさ〜?まぁフラウと出掛けられるのは本望だけど。」


そうレイが言い終わるとフラウが身震いをして嫌な物を見る目線に切り替わった。


「お兄ちゃん....いつもいつも思うんだけどね。気持ち悪すぎるよ。もう17なんだから妹離れしてください!!」


心底嫌な物を見るように低く冷たいフラウの言葉がレイに突き刺さる。


「はぅっ!!おにーたまフラウちゃんのその攻撃だけは対処しきれましぇん」


身を捩り頬を赤らめてレイが言った....ローレンとフラウはこの時同時にこの馬鹿が構成するのであれば騎士団に入れたいと思った。


「そう言えば何で勇者召喚の儀が執り行われる日におにぃ.....ローレンさん達は騎士団に入る事になったの?」


未だに身を捩り悶えるレイを横目にフラウはローレンに疑問であった事を聞いた。


「勇者召喚に伴い国王の護衛を増やすのが目的でもあるから丁度いいんだってさ。年齢的にレイは正式に騎士団にそんで俺は見習い騎士になるらしい。」


フラウの疑問を取り払うようにローレンはフォレス団長から聞いた話をフラウに説明して居た。


「おーい!ローレン、レイヴァン!!お前らこっちだ!!」


不意に2人を呼ぶ声に悶えて居た筈のレイがいつのまに復帰したのかわからない早さで返事を返した。


「アレクセイさんちわーっす!!今日はよろしくお願いします!!それとこの前町に帰って叱られた時に監視役ついちゃったんでそいつも連れて来たんですが良かったですか?」


軽いお茶らけた風にレイはアレクセイに同意を求めた。ローレンはこの時ほどレイの神経が図太いと感じた事はなかった。


「大丈夫じゃないか?後で団長には俺から話し通しておくから2人は着替えて来いよ。フリップ案内任せたぞ」


アレクセイはレイの軽ノリを流しつつ2人に騎士団に入る為の儀式用の服に着替えるように試着室まで部下に同行を命じた。


「君は〜そうだな俺じゃ処遇分からんしフィリスあたりに押し付けてくるわ!!」


アレクセイはそう言ってフラウを連れローレン達と別れた。


コンコン乾いた木の扉の音がした瞬間扉が開かれた。


「なぁ〜フィリスこの子なんだが....」


そこまで言ってアレクセイは今の状況を分析していた。目の前には紅色の髪に真っ白な裸体のローナと下着姿で服を着ようとして居たフィリスが居たのだった。


「あ...あん....あんたは!!」


顔を真っ赤にしてローナが近くにあった燭台を構えて居た。そこでアレクセイは悟ったこりゃ死ぬかもとなればこそこの楽園を目に焼き付けようとして眼孔を開きに開いた瞬間。


「アレクセイ貴方覚悟は出来ていますね。いえ覚悟してください。貴方の勇気ある行動に免じて貴方を苦痛なく排除します。」


静かに冷静にそう言ったのはフィリスだった。


勇気召喚の儀の前祝いかの様に王国騎士団寮にそれはそれはとっても大きな花火が一輪咲いたのだった。


「それで?こんな事をした理由を聞かせて貰いましょうか?アレクセイ・デラリオ代理騎士団長様。」


冷静にかつとても重い雰囲気でフィリスはアレクセイに聞いた。


「ひへ、れしゅからろ〜へんくんらひのはんしひゃふほおんひゃひょほはひへまひへ」


もはやアレクセイの顔は原型を留めておらずそんな中で報告しようにも上手く言葉が出ないのは当然で


「ごめんなさい聞き取れないわ。ローナ悪いのですがその男を治してください。」


ローナはそう言われて渋々アレクセイの傷を回復させて再度報告をさせた。


「はぁ〜....ですからローレン君達の監視の女の子が居りましてその子はどうしたら良いのか自分には分からないので一旦お預かりして頂こうと思いまして来ました。団長にはこの後報告するつもりです。」


「....そうですか。了解ですこっちで一旦預からせて頂きます。ですがどれだけ急いでいても最低限のマナーは守って下さい。ノックはすれど返事を聞かないのは言語道断です。次回からは気をつけるように。もし次回があったのであれば次は消し炭にします。」


報告を終えたアレクセイにフィリスが了解の旨と脅しをしアレクセイは今後どんなに急いでいても返事を聞くまでは中には入らないと決めたのだった。


「〜の様な事がございまして、少女はどう致しますか?」


「ふむ、別に良かろう勇気召喚の儀に出る為の服を着せて参加させてやるがよい。」


アレクセイの報告にフォレス団長が答える。

アレクセイは了解しましたと大きめの返事をして部屋を後にする。


「ふむ、あの町も些か過保護だな」


フォレスは昔を思い出しながらそう呟いた。


「〜ってなわけで着替えさせて置いてくれ!そんじゃ報告終わったしローレン達の所に行ってくらぁ」


ドア越しに報告をしアレクセイが部屋をたちさる。


「良かったわね追い返されなくて、私未だにあの団長が何考えてるか分からないからちょっと心配だったのよ」


ローナはそう言うとはぁ〜と有り余る胸を下ろしていた。


「そうですね、それでは早速お着替えしましょうか!」


フィリスがそう言うとフラウの着替えを手伝い始めた。


「貴方名前はなんて言うのかしら?」


不意にローナがフラウに聞く。フラウは自分がレイの妹だという事そのレイが重度のシスコンで悩んでるという事しかもローレンとくっつけようと裏で画策している事を愚痴りながら着替えていた。


「フラウはローレンが嫌いなのですか?」


フィリスがそう問いかけた。


「いえ大好きですよ!!でも恋愛感情はありません!小さい頃から知ってる私のもう1人のお兄ちゃんなんですよ〜」


フラウが過去を思い出す様に笑顔で2人にローレンの話をする。


「でもなんでレイはローレンとくっつけようとしてるの?シスコンなんでしょ?」


ふとローナが疑問に思った事を口に出した。


「それはレイがですねローレンを義弟でも良いから家族にしたいって思ってるからなんです。こっちとしては迷惑ですけどね。」


苦笑いを浮かべてフラウがそう答えた


「レイは周りの人が大好きなんですね。だから自分の守れる範囲でしかも大好きな妹と大切な親友が結婚したら一石二鳥になると考えているみたいですね。」


3人の女性はそんな他愛も無い話で盛り上がっていた。


この日世界の歯車が狂い出すとも知らずに。

先程ぶりです閑人です(´・_・`)

主だった人物が出てきたと思います。

なんと意外といいますかかなり長めになったので前半後半にお話を分けさせて頂きます。(´∀`*)

まだまだ拙い物語構成ですが生暖かい目でご覧下さい。よろしくお願い申し上げます。(´・_・`)


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