覚醒
お久しぶりです。閑人です。(´・_・`)
これから通常に戻そうか迷っております。
だってこっちのが楽なんだもん(°▽°)
なので間をとって曜日制にしようと思います!!
後書きの方に書かせて頂きますのでどうぞごゆっくりご覧下さい。
代位十四生“覚醒”
「イヤー!!嫌よローレン!!こんな世界に一人にしないで!!起きてよ!!
明音様の絶叫が響き渡る。
ローレン様が腹部に致命傷を負い倒れてしまった。明音様は戦闘を辞めてローレン様に被さる様にして泣いている。
お兄様は片腕を消され、ヴェネス様は腹部を抑え明音様の様子から戦えないと判断をして二人を守る様に前に出ている
私ではどうする事も出来ない、あの怪物を止める事は愚か勇者達に一矢報いる事ももう...
「明音よ〜?はぁはぁ....泣いて....ないで、ダーリンを....守....ゔッ..ろうや.....はぁはぁ」
私が下を向き絶望しているとヴェネス様は苦しそうに明音様にそう言われた。
「ヴェネス....様......もう無理ですよ?」
私は泣きだしそうになりながら言う。
私の予知夢はこの先を知らない、見れないそれは私の終わりだから、だから私にはこの先が見えない。
今回村が滅びを辿る予知夢を避けようとして村に勇者達を入れた、しかしそれは間違いだった。
あの者達は自らの欲望を私達に向けて来た。
滅びは避けたが今度の予知夢には勇者達の支配が待っていた。
更に避けようとしたら、今度はこれだ....もう私の予知夢は使えない。先が見えていた時とは違う先の見えない恐怖....私達一族はここできっと終わってしまう。
ローレン様を見た時光が見えた。いつもの予知夢とは違い真っ白な光の中で暖かな気持ちになった。
私の所為でしか無い、私が悪いのだこんな力に目覚めてしまった。
「.....産まれなければ良かった」
私は声に出して言っていた。
魔人は私の言葉に反応する様に動き出した。
一歩もその場から動かなかった魔人は一歩また一歩とヴェネス様に近づいて行く
「こんな...時...に..はぁはぁ...ふざけ...んな!」
ヴェネス様が苦痛に顔を歪めながら剣を構えた。その背後から一筋の閃光が走り魔人に攻撃を加える。
「許さない....あんただけは絶対....」
明音様の周りが黒色の何かで覆われて行く
「ユるサナい」
その言葉を最後に黒色の何かは完全に明音様を覆ってしまった。
ローレンがお腹からいっぱい血を流して倒れて居た。あの世界で絶望して、この世界に来た時には少しだけ嬉しかった。
でも彼奴等が居た、彼奴等は学校で悪い噂で有名だった。そんな彼奴等に狙われ犯されそうになった。
この世界でも私はオモチャなんだ、そう絶望しかけた時彼が来た、あの時の彼は少し怖かったけど話をしてみて優しい人だと思えた。
でもこの世界も甘くはなかったのだ、城にいる間私は彼とは一度しか会えなかった、会うことを禁じられた。
そして周りが私を綺麗にし始めて気づいた。召喚者の王は私を王子の嫁にする気だと、王子に頻繁に合わされ自慢話を聞かされ退屈な日々が三年続いた。
そんなある日王からはそろそろ息子をとの事だったが願い下げだった。そこに彼奴等が街を出る噂を耳にして王にあの者達が行くのであれば私も行くしかありませんと嘘を言い自由を貰った。
私は彼の部屋に直ぐに出向いた、心臓が高鳴った、彼に会えるずっと会えなかった彼に。
もうこの世界には彼しか私の光は無い、あの世界でもこの世界でも私はオモチャにされた。それでもいい彼が側に居るなら。
でもそれさえも甘かった。
なんでなの!!ローレン!!
私をこんな所で一人にしないで!!
私には貴方しか居ない!!
もう貴方しかいないの!!
貴方が消えてしまうのならこんな世界私に必要は無い、こんな下らない世界ローレンの居ない世界にしたのは...オマエ......か....絶対二ユるサナい
そして私の意識は闇へと飲まれた。
《ゴォオオオオ》
けたたましい音が辺りに響き渡る。
全てを飲み込むように明音に纏った暗闇は膨れ上がる。
背後を振り向き驚いているヴェネスはそれでも近づいてくる魔人にどうしたらいいか分からなくなって居た。
(何がどうなってんだクソ!!ダーリンでも助けないと)
そう思いヴェネスは魔人に目もくれずにローレンの所へと向かった。
魔人はそれでも悠々とヴェネス達に近づくそして遂に魔人は明音を飲み込んだ黒色の何かを攻撃した。
《ドゴォオオォオオォ》
という音と共に魔人が飛ばされた。
その音の後黒色の何かは消えて居て明音だけが立って居た。
「大丈夫か?!怪我は...」
そう言いかけたヴェネスは気づいた。
(なんだこれ?!ふざけんな!!!?)
ヴェネスは明音を見て全身から汗を噴き出し始めた。
ヴェネスはあの魔人以上の力を今明音に感じて震えている。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あははははあっははははっはあっははっはは」
壊れた人形の様に明音が叫び笑い始めた。
背後姿で顔は見えて居ないヴェネスは余計に恐怖を感じた。
「消えろ消えろきえろきえロキエロキエロキエロキエエキエキエキエキエア゛アアアア」
そう叫び明音は魔人へと追撃を仕掛け始める吹き飛ばされた魔人は何事もなかったかの様に起き上がると明音に向かって行く。
二人の攻防はヴェネスでは捉えきれなかった。
明音は魔人に突撃すると魔人は後方へ下がりつつ魔法を放つ明音はそれを弾き返して魔人へと詰め寄った。
魔人は先程と同じ様に距離を取り魔法を撃とうとしたが違和感に気付く『右腕は何処だ』と。
その瞬間、引き千切られた腕を明音が魔人に叩きつけるが、魔人は寸前で回避し腕を回収しつつ明音を蹴り飛ばす。
腕を元あった場所に近付けると即座に何事もなかったかの様に戻った。
そして魔人は明音を危険だと判断して決着を急いだ。
明音が殴り掛かった隙を突き腕を折ろうとしたその時だった、眩い閃光が魔人を飛ばす。
閃光の先、其処には先程自分が殺したと思われる人物が立って居た、トドメを刺しておけばよかったと魔人は思う。
「アンタももう大丈夫だよ...眠りな」
そう彼が呟いた時ヴェネスやカレナは確かに聞いた。
“ありがとう”
そして魔人は動かなくなった。
前書きぶりです。閑人です。(´・_・`)
前書きにも書いた通り曜日に致します火曜と金曜のに投稿という形を取らせて頂きます。
時間は変わりません
これからもご利用の程よろしくお願い致します。
火曜金曜の18時投稿中