強さ
どうも閑人です!(´・_・`)
お伽話って皆さん聞いたことありますか?
自分がお伽話を聞いたのは小学校に上がってからでした!それもテレビで...(⌒▽⌒)
あれ?昔話ってお伽話に入るのかな?と言うのは置いといて、今回はローレンの心に語りかけるお話です!どうぞ!
投稿は二日置きに18時投稿です!
代位八生“強さ”
“それはそれは今から遠い遠い昔の話、そこには二人の凡人が居ました。二人はとっても仲が良くいつもいつも競争を続けてやがて魔術を勉強し出します。二人には魔術の才能があり周りから天才と呼ばれる様になりました。此処でも競争を始めた二人でしたがある日を境に仲が悪くなります。二人の天才のうち一人の天才ロドフと言う少年が新しい魔法を次から次へと生み出していき威張る様になりました。
彼の周りにはいつも人がいて教えを受けていきます。もう一人の天才と呼ばれた少年フェラウドはひっそりと町外れの森に住む様になったのです。そんな時魔人が攻めて来て町は大混乱に陥りました。そこで王様は強いロドフに頼み込み魔人を追い払って貰う事にします。しかしどうした事でしょうロドフの作った魔法は魔人に効き目が出ていません。
恐ろしくなったロドフは魔人を目の前に逃げ出してしまいました。魔人は町の人達を次から次へと襲います。そんな時です、魔人は背後から攻撃を受けて怒り出しました。攻撃をしたのは駆けつけたフェラウドでした。彼は魔人と戦い勝利します。
しかしそれを良く思わない人が居ました、ロドフです。そんなロドフはフェラウドが魔人を焚きつけて町を襲わせ撃退した様に見せたと嘘をついてしまいます。もちろんフェラウドはそんな事はないと言い皆に伝えますが、皆はロドフを信じてフェラウドを国から追放してしまいました。ロドフはこの時から弱い自分を捨ててしまいます。ある時その国が隣の国と戦争を始めました。勿論ロドフも参戦しましたが、勝ったり負けたりを繰り返し何度も何度も戦争が起きてしまうのです。
そんな戦争の中またもや魔人が現れてしまいます。戦争の最中に現れた魔人を隣の国と協力をして倒そうとしますが、勝てません。
ロドフも戦いますが、やはり魔人には彼の攻撃は効きませんでした。そんな時、何処からともなく魔人を攻撃する魔法が飛んで来ます、その一撃で魔人は倒されてしまいました。ロドフがやってくれたと皆喜び戦争は魔人との戦いのお陰で収束しました。
ロドフにはあの魔法を誰が使ったのか心当たりがあり会いにいきました。その人のお家を扉を叩き彼は久しぶりにフェラウドと会いましす。そして聞いたのですあの魔法はお前かと、フェラウドは自分だと答えるとロドフに言ったのです。弱さは自分の一部でありそれを知る者こそが強者たり得るのだと。自分の全てを否定された様な気がしたロドフは怒りました。そして戦いを挑みましたが結果はフェラウドの圧勝で終わります。
しかしロドフは負けた事が諦めきれず何度も挑みやっと勝利した時やはり自分は間違って居なかったと思い町に帰ってから皆に弱さを捨てよと言いました。それから皆は弱さを捨てる様になり強さだけを求めて行きました。”
「この話はこれでお終いです....これがロドフの真実です....どうですか?これを聞いて何か思うところはありますか?」
フィリスが話し終えるとローレンに尋ねる。
「そうですね...何故圧勝していたフェラウドにロドフは勝てたのか?ですかね...一撃で魔人を屠る程の人物に自分は勝てるとは思いません。ましてその魔人にすら遅れをとったロドフが。」
そう言い終えると猛烈な違和感にローレンは気付いた。もしこれが本当なのであれば彼女は何故ここまで知っているのか?その違和感にローレンは疑問を持ちフィリスに尋ねる。
「これが本当だとして...何故そこまで詳しいんですか?まるで見て来たかの言い様でしたが、エルフ族でもない限り無理ですよね?だってロドフは一千年も昔の人ですよね?」
ローレンが訪ねた時フィリスは迷う様に言い出した。
「私がエルフ族だと言ったら信用しますか?」
フィリスが言った言葉にローレンは混乱する、エルフ族の髪は茶髪ではない、町の中にも数は少ないが見たこともある、全員鮮やかな金髪をしていて耳も尖っているのだから目の前の少女とも取れるは全く違うのだから。
「混乱するのも無理はありません....私はそこらのエルフより長生きでして隠さねばならなかったのです。私が私で悟られない事を魔人達に知られぬ様に。」
そう言ってフィリスは魔法を使う。その瞬間フィリスの髪は鮮やかな金色へと変貌しそれが自然かのごとく違和感が働かない。
「私は一千年も昔フェラウドに命を救われたのです....それに皆に知られているロドフの教えと違いフェラウドの教えは消えている訳ではなく実はまだ生きているんです。貴方の中にね....」
そう言われローレン思案するが身に覚えがない。するとフィリスが答える。
「貴方のお爺様と私は会った事があります。いえ正確にはフェラウドと貴方のお爺様とのやり取りを見ていただけですが。貴方のお爺様は貴方のお父様にそして今はお父様が伝えられなかった事を私がもう一度貴方に授けます。フェラウドの為にも貴方の為にも。」
そう言うとフィリスは身体が治ってから訓練を開始いたしますと残して部屋を出る。ローレンは思う自分の知らない世界がまだまだ沢山あり聞いて見てみたいと感じて知ってみたいと、その時ローレンの中の“何か”が脈動を始める。
「それではローレン?久々に身体を動かしますが大丈夫ですよね?時間が無いので早速鍛え始めますね。」
一週間の検査を終えて彼はフィリスの前に立ち敬礼をしていた。そんな彼にフィリスは真剣にな面持ちで稽古を始める
「魔法とは自分の世界を構築し且つその世界で力を使うイメージの力です。その力を詠唱に込めて発動させます。何故何も無いところから火が出ると思いますか?」
フィリスはそう告げローレンの答えを待つ
「その詠唱によって生まれた時から側にいる見えない隣人の精霊に自分の魔力を通わせ現実を歪め発動させるからでは無いのですか?」
ローレンは常識だと言わんばかりに即答するが瞬間頭に激痛が走る。
「それは正しいですが間違いです!貴方は魔術師なのでしょう?剣や弓ばかり使っているから魔術が疎かになるんです!!魔術とは名前の通り魔を使う術です、それ故に精霊と自分の間に魔力を通わせるのではなく精霊に自分の魔力をを流し逆流させます。精霊も生き物ですから流した魔力がある一定のを超えると吐き出します。酔っ払いのおじさんにさせると言ったほうがいいでしょう。自分の魔力で精霊を酔わせるのです。」
ローレンの頭に一撃入れながら説明をしそして実践して見せる。フィリスが手のひらで魔力を込めて詠唱せずにいると魔力が爆散した。
「個人の魔力は限られて居ますが、精霊は無限です!なのでそれを使用します、しかし先程言ったように精霊も生き物ですので優しく魔力を流してあげます。そして精霊が欲する量以上の魔力を与えて精霊の魔力を自分の魔力に上乗せして貰うのです。貴方の場合は無意識にギリギリ精霊が耐えられる魔力を流し行使しているのでそこらの魔術師よりは高い性能を出せて居ますがそれではダメなのです。」
フィリスにそう言われてローレンは実践し始めるが、なかなか上手く行かず苛立って居るところにフィリスが再度問いかける
「職業については知って居ますね?あれは精霊の相性です。精霊が戦闘系の精霊で有れば戦闘職、戦闘を嫌い傷を嫌えば救援職と言う様に実は職業も精霊が関わっていたんですよ?でも精霊が関与できない物もあります何にか分かりますか?」
「......分からないですね?..加護?とかですか?」
悩んだ挙句に出た言葉にフィリスは大成功です!!と少女の様な満面の笑みで答えた。
「そうなんです!!加護!まだ解明されて居ない謎!!精霊すら必要としない未知の存在!!能力!!この世界はまだ知らない事だらけです!!」
そう言い終えると我に帰ったフィリスは顔を赤らめすみませんとローレンに頭を下げる。そんなフィリスを見て自分は本当にちっぽけな世界でしか生きて居なかったと再度確認させられ、訓練を再開させた。
「しかしこれ難しいですよね?」
訓練を再開させたローレンがここまで難しいので有れば戦闘時はどうなるんだと思い早々に尋ねる。
「そうですね、ですがこれが出来ればあんな恥ずかしい詠唱なんてしなくていいんですよ?まあ強力な魔法は無理ですが。」
そういえばフィリスが詠唱する所を最初の戦闘でも見なかったと思い返したローレンは何故無詠唱が出来るのかについて聞いてみる、詠唱とは言葉を引き金に精霊に力を借りる行為だが無詠唱は言葉に出さない、それで何故上手く魔法が発動するのか、昔貰った魔道書を読んでも思いの力どうのこうのと書かれていて結局分からなかったので聞いたローレンに返ってきたのは意外な言葉だった。
「思いの力です!自分が何を思いそれをどうしたいのか!その現象を起こし何をするのかを精霊の思い伝えるのです!」
それは魔道書で読んだ時から分かっていたよとローレンは期待が外れた顔をしながら練習を続けるけようとすると不意にフィリスが呟く。
「精霊は側にいます....どんな時も誰よりも自分を見てくれています。もしかしたら自分本人よりも精霊の方が私達に詳しいかも知れないですね。」
言っている内容はあまり理解出来ないが、悲しい笑みを浮かべたフィリスが途方も無く遠い存在であるかの様にローレンは思う、この人は一体どれだけの苦悩があったのだろう一千年もの間、魔人に狙われひそみ隠れてこの人は強い人なんだとローレンは感じた。
先程ぶりです!閑人です!(´・_・`)
今回のお話は強さの為に弱さを捨てた者と強さの為に弱さと向き合った者どちらが皆様はお好みですかな?
それは置いといてそろそろネタが...ってのは嘘です!ではまた次回!
これからもどうぞよろしくお願い致します!。




