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欲望の先に  作者: 閑人桜花
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願い

今日初陣をしました。閑人です。

初投稿なのでご意見などありましたらバンバン下さい。よろしくお願い申し上げます。

欲望の先に


代位零生”願い“

「...う....私達の......ね..い

.....れて.....れ.....とう」


それは夢。昔の”記憶“遠い遠い過去の....


誰かに呼ばれるように目が覚めた。

しかし起き上がって見渡して見ても周りに誰かいる気配はしないが、起き上がって初めて少年は頬を滴れる涙に気づいた。


「ああ....またあの夢....」


「ローーーーーレーーーン!!!」


(煩わしい奴が来た。)

そうローレンと呼ばれた少年が思った瞬間に、ドアが思いっきり開かれた。


「おい!ローレン起きてるか!!狩猟に行くぞ寝てる場合じゃねえ!デケェ獲物が近くにいるってよ!」


「うるせーよ!!!今起きたばかりで頭に響く声出すなレイ! !しばき倒すぞ!」


そう言われてローレンにレイと呼ばれた少年は、身体を震わせたが、直ぐに目的の話を始め出す。


「わり〜とは思ってるよ!でも、さっき町の狩人達が言ってたんだよ近くの森にデカイ獣が出たってさ!!つ〜かお前泣いてたの?」


目を輝かせ息もつかせずそう言ったレイはローレンの手を引っ張ろうとするが直後に頭に激痛が走った。


「待てやコラ!!こっちは起きたばっかだ!!少しは準備させろよ!!ったく....俺より2つ上なのにもう少し落ち着けって〜の!!それとこれは欠伸で出た時の涙だ!泣いてねーよ!」


咄嗟にローレンは嘘をつきレイの頭にチョップを食らわせつつ軽い身支度始めた。


身支度をしながらローレンはレイに聞く。


「んでそのデカイ獣って何だよレイ」


涙目になり頭をさすりながらレイはローレンの問いに答えようと詳細を説明していく。


「イッテェ〜〜んぁ〜町の狩人達が言ってたんだよ〜猪みてーなデケェ〜獣が森の中に居たんだってさ、なんでも狩人のおっさん連中が話してたんだが、弾を何発撃っても倒れねえ化け物らしくってよ!!んで討伐隊に頼むみたいなんだよな〜」


はぁーと溜息交じりにいっつもお前は〜と愚痴をこぼしつつ身支度を終え装備を整え始めたローレンがレイに言った


「討伐隊が出るのに俺らが行く必要ねーだろ!!ったくよこれだから騎士選考の奴の考え方は分かんねーんだよ。」


「だってさー討伐隊なんかより俺らにやらせろって思ったんだよ!!!だって俺らは!」


とレイが言いかけたところで装備を整え終わったローレンが言葉を遮って言う


「まあ騎士選考が、町の奴らと同じ考えじゃ騎士様になった時に頼りないし良いけどな。

身支度も終わったしどうせお前は俺を幸運目的で連れて行くんだろうけどもさ!俺も戦わせて貰うからな!!また一人で突込んで終わらせるなよ騎士選考さん!!」


と顔を引き締めてローレンがレイに向かって冗談交じりの笑顔で問いかける。


「騎士選考、騎士選考うっせーよ!戦う事は許さないよ!って言っても今回は銃弾何発撃っても倒れないと来たし、お前の魔法頼らせて貰うぞ!それと死ぬなよな!フラウが泣くから!!」


そう笑みを浮かべながら言うレイに、やれやれと首を横に小さく振りながら分かったと頷き、お前もなと言うローレンを他所に


「そいじゃまあ行きますか」


そう言って先にレイは部屋を出る


「ローレン!今日は危ないから森に近づかないで頂戴ねー」


二人が家を出ようとした時、ローレンの母が釘をさすように言ってきた。


「分かってるって母さん!危ない事はしないから、心配しないで」


そう言ってローレンはレイと家を後にする。


深々とした森の中で獣を捜索中


「あんな嘘言って良かったのかよ。誘ったのは俺だけど、母親一人でお前を育ててくれたミレイさんに申し訳なくなったわ。なんかすまん」


親友に嘘を吐かせた後悔とその親に対する罪悪感でレイは呟く。


「別に良いんだよ。それに謝るなら母さんにしてくれよ!!お前も知ってるだろ?こんな王都から離れたちっぽけな町にでもさ、加護持ちは居るんだって言いたいのよ俺は!!俺達二人はこんな町でも加護持ってますよーって王都の人に気づいて貰いたいわけさ」


レイをからかう様にローレンそう返す


「それ!!さっき言おうとしてた事なんだが?!!」


フザケンナよーとローレンを突きながらレイは続ける


「でも俺は驚いたなぁ!俺一人がこの街で加護持ちだったのにさ?お前にもなんか急に出てさー!加護持ちって大体生まれ付きだよ?今でも俺信じられねーもん!お前が五年前の十歳になった時に急に加護持ちになった時は、もうやばかったね、この街での俺の天下が無くなったから嫉妬したわ〜しかも珍しい突発で加護が発生した事例だからな〜」


不貞腐れながら言うレイに、やれやれと首を小さく振りながらローレンは十歳の時の事を思い返していた。


あの時あの瞬間あの魔道書を見た瞬間、自分は転生したのだと思い出したあの時の事を。


それはローレンがこの世界に生を受けて最大の誕生日十歳の“起点の日”


この世界では十歳になった子供には職が与えられる、しかしその職についた方が人生が少しだけ上手く行くようになると言ったような御呪(おまじな)い程度の認識しかない儀式。


その職に就くも良し、別の職に就くのも良し、といった具合の物でしか無いが、なぜこの儀式が頻繁に執り行われるかというと、もう一つの方に皆の関心があるからである。


それは通常の職と共に与えられる職業(ジョブ)だ。


この世界には通常の職と違い職業(ジョブ)は変えられないのだ。


そして、職業(ジョブ)は大きく分けて3つあり戦闘職・救援職・鍛治職に分かれていて、更に魔法使い・戦士・拳闘士に分けられ、その中で又いくつも別れるといった具合にその者の価値観を大きく変えるのが“起点の日”なのだ。


戦闘職、こちらは多種多様な種族が居る職業(ジョブ)なのだが、故に大体が冒険者や騎士といった具合に死の危険性の高い職を選ぶ事しか出来ない職業(ジョブ)であり、大体が、戦士や拳闘、攻撃特化の魔法使いが多く気性が荒い者ばかりが就く事が多い。


救援職、こちらは大体が祈祷師に部類されるが時々支援特化の魔法使いが現れたりする。救援職は簡単に言えば戦闘職のサポートであり、回復薬が高いため皆が大体救援職を求めてやって来る。主な職は医者や冒険者で、力の強いもので有れば王宮専属の医者になる事も出来、お金回りが1番良く1番願われる職業(ジョブ)である。


鍛治職、こちらは武器や防具を作る専門の職業(ジョブ)だ。戦闘職でも武器は作れるが、鍛治職についた者の武器と比べれば像と蟻ぐらいの違いが出る。主な職は鍛治職と戦士がある。しかしこの職業(ジョブ)を極めたものが作った物は国宝級になる場合もありお金回りが良くなるので救援職の次に願われる職業である。


この職業(ジョブ)という物は補正のかかり具合が違うので、例え鍛治職が良いと思っても戦闘職に選ばれれば補正が戦闘向けになってしまい自分のなりたい者に慣れるかは運次第になってくる。


因みに自分が戦闘職で前衛か後衛かは自分の努力次第である。


そして十歳の誕生日の日ローレンは自分がなりたかった救援職とは違い戦闘職になった。


元々魔法適正が強かったローレンは救援職にはなれなく肩を落としはしたが、レイの父がくれた魔道書でそんな事も気にしなくなった。


しかし、その魔道書に目を通した時ローレンは記憶の底にある物を開いてしまう。


ローレンが見た魔道書は記憶力を高めて魔法を無詠唱で放てるようになる魔道書であったが、ローレンがそれに目を通した瞬間、自分の前世の記憶が何かの弾みで蘇ったのだった。


それはあの世界で自分が生まれた日の景色。


真っ白な天井に暖かく包んでくれる母の温もり、母は涙を浮かべて、そしてあの言葉をくれた。


「ありがとう貴方は、私達の大切な願いで生まれた子、生まれて来てくれてありがとう」


あの世界に自分は願われて産まれた。


しかし、幸せは続かなかった.....。


思い出したのはそれだけ何故幸せは続かなかったのか?何故自分はそう思ったのか?


そして次の景色は真っ白な世界に真っ白の男が立っていた。


「その願いで本当に良いのかい?僕はそんな願い事をする人間を君以外に知らないよ。全く殆どの人が転生時に地位や名誉や後はチート?能力が欲しいだとか言いよるんだけどねーまあ聞き届けたよー」


願い?俺はこの白い男に何を願ったそしてこいつが何故男と分かった?


そんな事をローレンが考えて居ると急に意識が現実に呼び戻された。


「.....ン......ロー...ん....ローレンさん!!大丈夫ですか?ボケ〜としてましたけど?」


少女がそう聞いてくる。


「ん?!ああ!!大丈夫!大丈夫だよ!!嬉しくってつい!プレゼントありがとうございます!ファレルさん!フラウちゃんも心配してくれてありがとう!」


フラウと呼ばれた少女はにこやかな笑顔になり食事を進め出す。


ローレンはそんな日の事を思い出していた。

今回初めてなので2話投稿させて頂きます。もしお眼鏡にかなったのであれば幸いです!お眼鏡に叶わなかったのであれば至らない点などをコメント下さい。よろしくお願い申し上げます。

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