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一期一会の強制転移~出会いが紡ぐ物語  作者: 本宮悠真
第1章 始まり
3/3

#2話 出発

意識が浮上する。

自分のからだと結びついていくのを感じる。

そして・・・


俺は光を感じ目を開ける。

大丈夫。ちゃんと体はあるようだ。

周りの様子も気を失ったときと特に変わっていないところを見ると、あいつが言っていた通り、ほんとに時間がたっていないのだろう。

そういえばあいつが俺に感情石とかいう便利アイテムくれたような気がするんだが・・・

握ってたようだ。

よし、性能を試してみることにしよう。

結果・・・大体何でも作れる。動くモノは外側だけでなく内側も必要。作ったものは自分のからだのどこかに触れている必要がある。


まあ、制約はあるがかなり使えるようだ。

やはり自動車などを作るには駆動機関が必要か。現代知識チートは難しそうだ。

そういえば、イメージが弱いのか武器の類は作ることができなかった。

もし戦う時に備えて武器が必要だ。

ま、戦う機会なんてないほうがいいに決まってるけどね。(痛いのいやだし。)

それじゃあ、これからのことについて整理するか。


まずやるべきことは、”この世界についての情報を集める”、”暮らしていくための土台を作る”この二つだろう。今の俺は何も持っていない。この世界の文化がどこまで進んでいるのかは知らないが、さすがに無一文が暮らしていけるほど甘くはないだろう。そのためにも旅の中でどうにかする必要がある。

自分の今後がかかっているのだからちゃんとしないとね。

にしても、自分でも驚くほどの適応力だ。この世界に来て、まだそんなに経っていないのに・・・

まあ、悲観したってしょうがないし。なんとかなるだろ。

そんなことを思いながら、俺は覚悟を決める。


「そろそろ、旅に出るか。」

正直なところ不安がないわけではない。むしろ逆である。

だが、こんなところにずっといても何も変わらない。だから行動する。それだけだ。

それに、だんだん日が落ちてきてるし。


しかしどこだ?世界樹。それらしものはどこにもないんだが。

すると頭の中に響くように、

~一個言い忘れていたことがあったよ。今君がいるとこ、君が山だと思っているところは全部私、世界樹の切り株だからね。~という声がした。


何を言っているのだろうか。俺の耳(?)にはこの山全部が世界樹だ、と聞こえたのだが。

そんなことはあり得ないと思いつつ、俺は下を見る。すると、土だと思っていたものに年輪のような線があることに気付く。・・・どうやら本当のことのようだ。


するとまた、

~本当だって言ったでしょ。これで全部伝えたからね。こんどこそばいばいー~

と声がした。

かなり身勝手すぎるのではないだろうか。頭の中で精霊に不満をぶつけつつ、今度こそ旅に出る覚悟を決める。

そして俺は1つ大きく深呼吸をし、世界樹に感情石を当てる。

すると俺は光に飲み込まれた。


こうしてのちに英雄と呼ばれる男の旅は幕を開けた。




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