虚空の彼方で ★が泣く
●:そういう訳で(どういう訳だよ?)長編化つか短篇連作化する『遭難者で来訪者でサバイバー』だが。
○:社怪人がまだ加筆修正してないので改稿前のをそのままうpしているので現在絶賛検索除外中なのだよ。
●:それでもこの書き込みを見ている、読んでいると言うそこの奇特なあなた。
○:もし良かったら『読んでますよ』と感想欄に書いてくれないだろうか?
●:そしたら社怪人も慌ててこの作品の加筆修正を始めるので、その分早くこの作品は開示設定になるだろう。
●○:では、あなたの書き込みを待っている。
* * *
●:……あれ? 開示されてるやん?
○:加筆修正前に三話目出来たんだと。で、短編で出すよりこっちに入れたんだと。
●:朝令暮改もいいとこだな。
○:まったくだ。
【虚空の彼方で ★が泣く】
★:もしもし、もしもし、こちら次元跳躍実験機『パイオニアⅢ』こちら次元跳躍実験機『パイオニアⅢ』、現在位置不明、現在位置不明、実験本部応答せよ、実験本部応答せよ……って無理だよなぁ。
★:次元跳躍機関が暴走して何処ともわからん空間に跳ばされると言う正に古典的SFとかラノベとかそんなのに成っちまったわけだが。
★:大体次元跳躍中の虚無空間には何も存在しないって~のが定説だったのに、闇そのものが機体に絡み付いて来るなんて聞いてないよ~だ。
★:それで跳躍機関が暴走、強制停止させたらそこはどこだかわかんないと来たもんだ。どうすりゃいいんだか。
☆:いや、エラく説明的なセリフのオンパレード乙。おかげで状況は把握できたよ。
★:だ、誰だ?
☆:やぁすまんすまん、私はこの辺の管理をしてるもんだ。
☆:いきなりボコッと君の乗り物が狭間に出てきたんで何事かと思って様子を見に来たんだ。
★:って何処から話しかけて来てるんだ?
★:声はすれども姿は見えず
★☆:本にお前は屁のような
☆:って失敬な! 私は気体ではない!
★:ツッコムのソコ? じゃあアンタ何だよ。
☆:私は思念体だ。現在君の脳と接続し、君の知識と連携して、君とコミュニケーションしている。それにしても君の知識は酷く偏ってるなぁ。
★:ほっとけ! で、その思念体さんが俺に何の用だ?
☆:さっきも言ったと思うが君が此処にボコッと出てきたんで様子を見に来ただけだよ。
☆:別に君が困ってないなら助ける義理も無いし、帰るけどいいかな?
★:え? いや、ちょっと待ってちょっと待って、困ってます、物凄く困ってます! 助けて下さい。
☆:やだ。さっきも言ったが助ける義理はない。
★:え?
☆:そうだな……今君が乗ってるその乗り物と引き換えなら、助けても良いかな? 命は。
★:『命は』? それ以外は?
☆:君次第。私はさっきも言ったと思うがこの辺の管理をしてるもんだ。
☆:その中の一つで君の生息条件を満たしている所に君を送り込んであげよう。
☆:もちろん、そこで生きていけるだけの基礎知識はサービスしとくよ。
☆:どうだい? 返事は?
★:……う~む。
☆:ああ、いい忘れてたけど、君の世界の時間単位であと一分もしたら、狭間、無くなるから。
★:無くなる? 何故?
☆:そりゃ無理やり次元の壁を破って出てきたんだ、自然修復されるに決まってるだろうが……ってああ、君の知識にはこんなのなかったか。
★:知ってて言ってるだろ? で、修復されたらどうなる?
☆:さっきまで君が居た虚無空間に戻る。で、■■■に食われておしまい。
★:え?
☆:■■■に食われておしまい。あ、そうか、■■■は固有名詞でついでにそちらに対応する語彙も無いからなぁ。ん~と……あぁ、ぶっちゃけ君の知識では[スライムみたいなもん]が近いかな? 次元の狭間に棲んでて中に入ってくる生命体に取りついて吸収する存在だよ。
☆:結構用心深くてね、大体三度位は侵入して来るものを見逃して、獲物の警戒が弛んだ処でパクっと食いつくんだが……いや、見事に引っ掛かってるね~。
★:((( ;゜Д゜)))
☆:なんて言ってる間にあと……二十秒かな?
★:げっ!
☆:十四、十三、十二……
★:ゆっ! 譲りますっ! 譲るから助けてっ!
☆:オーケイ了解した~、じゃあ、行って来~い。
★:あ? え? わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~……
☆:まぁ、頑張って生き抜きたまえ。君ならなんとかなるだろ? 私はこの次元跳躍実験機でしばらく遊ばせて貰うよ。
●:もう開示されちゃったしね。
○:『見てます』書いてくれたニコライさん、ありがとさ~ん。