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東方金神龍  作者: 山餅
第四章 萃夢想〜strength〜
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69話 それでも時は流れゆく

 山餅「皆様どうも山餅どすえ」


 長命「何その挨拶………」


 山餅「気にしてはいけない」


 長命「は、はぁ………」


 山餅「さて、雑談はこれぐらいにしておいて本編どうぞ!!」

 大雨は長く続いた。

 そして霧の湖には大きな結晶の山が出来上がり、水に濡れキラキラ輝いている。

 その水晶の山の前に傘を差した人影があった。

 八雲 紫その人であった。


 紫「……………………」


 藍「紫様…………また来ておられたのですね………」


 恵生がいなくなってから数週間が経っていた。

 その間も雨は続いていた。

 梅雨の季節ではないはずなのだが、何故か降り続いているのだ。


 紫「…………………藍、ごめんなさいね」


 藍「いえ………」


 紫「………………こんなことでは笑われてしまいますわね」


 藍「………………」


 ??「じゃあわしが笑ってやろう」


 上の方から声が聞こえる。

 その黒い翼をはためかせ、紫の隣に降りてくる。


 ??「この前ぶりじゃな八雲 紫」


 紫「…………天狗の長がこんなところに何のようかしら?」


 その人物は天狗の長、天魔であった。


 天魔「私が知らないとでも?」


 紫「………………」


 天魔「………何処ぞの誰かさんがこんなことになるとは信じられんことだがの、お前さんを見たところホントのようじゃな」


 紫「………………」


 天魔「わしを欺いたことについて文句を言いに来たがそれもかなわぬようじゃな……………」


 天魔は水晶を見上げる。

 その表情からは、哀しさが溢れていた。


 天魔「……………久しぶりに会いに来たと思えばこんなことになってしもうて」


 紫「……………」


 天魔「………………お前さんがいてもどうしようもなかったんじゃな?」


 天魔は紫に背を向けながら聞いた。


 紫「…………………」


 天魔「答えぬ………という事は肯定として受け取るぞ」


 紫「………えぇ」


 天魔「…………そうか」


 それ以上天魔は何も言う事はなかった。











 雨が降り出してからというもの、幻想郷全体が暗くなった気がする。

 そう誰かが語っていた。

 気がするだけなのでそこまで気にしていなかった。

 最近恵生の姿が見えないと皆言っていたが誰かがあの人なら心配ないだろうと言った。

 皆はそれに納得しいつか帰ってくるだろうと思い、皆日々の生活を過ごしていく。

 しかし真実を知る者たちはいつも通りの日常を過ごすのは難しかった。


 群雲「………食材も痛むし、客は来ねぇし、いいことねぇな」


 仙郷亭では三人が話をしていた。


 長命「そうだな………」


 優斗「てかなんで俺までいるわけ?」


 群雲「修理代やら何やら」


 優斗「なんでや!?」


 群雲「あいつら逃げたしそのまま見つからねぇしな」


 長命「ほんとどこいったんだか」


 優斗「くそぅ……あいつらぜってぇに許せねぇ!」


 群雲「まぁ……あいついつの間にか直してたからこうやって店をやれてるんだけどな……………」


 長命「………………そうだな」


 優斗「…………俺、働く必要なくね?」


 群雲「金はちゃんと渡さなきゃいけねぇからな………こんなもん書いていきやがって…………」


 群雲が持っている紙には、修理代がしっかりと書かれていた。

 合計金額はとりあえず0が沢山あったことだけは述べておこう。


 優斗「oh......」


 長命「何気にそこら辺はしっかりしてるよな…………………」


 群雲「そうだな………そういやほかの奴らはどうしたんだ?」


 長命「紅魔館のやつらはこの雨で見てないし」


 優斗「ほかも同じく……じゃないかな〜………この雨だし」


 群雲「………いい加減やんでくれないとこっちも困る」


 長命「だなぁ…………」











 その頃博麗神社では………


 霊夢「…………………」


 神玉「…………………」


 霊夢「あれから動かなくなっちゃったわね……………やっぱり神力がないと駄目なのかしら……?」


 霊夢は動かなくなっていた神玉についてなんとかならないかを見ていた。


 霊夢「………………はぁ」


 ??「どうしたんです?悩み事ですか?」


 霊夢「……………あんたも治ったみたいで良かったわね文」


 文「はい、お陰様で」


 文は恵生がいなくなってから、暫くして目が覚めていた。

 因みに何があったのかは一応知らされている。

 だがこの件は外に情報が漏れないよう情報操作されている。

 何かと都合が悪いからだ。

 特に現状を良く思っていない奴らにとっては……………。


 霊夢「……………」


 文「……………霊夢さん」


 霊夢「父親がいたらもしかしてこんな感じなのかなって思ってたのよね」


 文「…………分かる気がします」


 何かとめんどくさがる割には、世話焼きで、ちゃんとやる事はやってくれるし、小さい頃から一人だった霊夢にはある意味親を重ねていたのであろう。


 文「私と初めて会った時も何かと構ってくれましたよ」


 霊夢「へぇ………」


 文「まぁ私も小さかったですし、とても優しくしてくれてました」


 霊夢「誰にでも優しくするから沢山の人に好かれちゃうのね…………」


 文「そうですね」


 二人は顔を合わせた後、二人共クスリと笑う。

 そして霊夢の顔が真剣になる。


 霊夢「……………恵生さんが撃たれた時、私は何も出来なかったわ」


 文「…………その時誰も動けなかったのだから仕方なかったと思いますよ」


 霊夢「それでも………自分は力不足なんだな……って」


 文(そんなこと全く思いませんがね……………)


 霊夢「……………」


 《なーに落ち込んでんだよっ、霊夢らしくもねぇ》


 霊夢「!?」


 文「ど、どうしたんですか?」


 聞きなれ始めていた声が聞こえた気がした。

 だけどその声の主はどこにもいなかった。

 そしてその声が自分以外には聞こえていなかったので空耳なんだなと思うとまたおかしくなってきた。


 霊夢「クスッ………そう…ですね、私らしくないわ」


 文「…………霊夢さん、大丈夫ですか?」


 霊夢「大丈夫よ、それよりも早く傷治しなさいよね」


 文「そうですね………いつまでもここにいたら天魔様に何言われるやら…………」


 天魔「その通りじゃぞ文」


 文「そうそうこんな声で……………ってええええええ!?」


 天魔「久しぶりじゃなぁ〜、あや〜」


 霊夢「いつの間に…………」


 紫「ほんと………傍迷惑よね………」


 霊夢「…………察したわ」


 天魔「お見舞いじゃよ、お・み・ま・い」


 文「………………天魔様、今日のお仕事は?」


 天魔「……………」


 天魔は思いっきり目を逸らす。

 明後日の方向に向かって。


 霊夢「……………」


 文「…………………」


 紫「………あなたも変わらないわね」


 天魔「一番天狗の強かっただけでこれじゃもん。わしはですくわーく?より実戦で戦ってた方が楽なんじゃよぉ〜」


 霊夢「…………………」


 文「…………………」


 紫「……………まぁ頑張ってきなさい」


 紫はそう言うと、天魔の足元にスキマを開き、無理矢理押し込んだ。


 天魔「やめろぉ!紫ぃ!!」


 紫「頑張りなさい天魔様」


 天魔「嫌だぁぁぁ!!」


 紫「二人共邪魔したわね…………それじゃあね………」


 天魔と紫はそのまま行ってしまった。


 文「……………嵐のようでしたね」


 霊夢「……………そうね」


 二人は嵐のように過ぎ去って行った二人に呆れていたのだった。


 霊夢(紫……………)














 そしてとある場所とある時間。

 雨すらも降っていない。

 その証拠に空には大きな月が出ており、その光は柔らかく降り注ぎ、白い地面が見える。

 そこである人物は独り言を語る。


 ??「どうしようかねぇ………」


 あの人があんなことになったことを報告すべきなんだろうが………これを知ったらお母様………すべてを壊してでもやってくるだろうなぁ…………

 紫に話しかけるのもなんかしのびないところだしねぇ…………

 ま、なるようになるだろうね


 ??「なぁ、お客さんよ」


 ??「………………まさかこんな所にいるとは思ってなかったぜ」


 ??「私も……こんなとこまで来るとは思ってなかったよ天 銀糸台………だっけか?」


 その月明かりに照らされているのは、龍の力を操りし、男。

 青い髪が揺れ、青い瞳は目の前の相手しか見ていない。

 そして月明かりを跳ね返しその三叉の槍はまるで獣の牙のようであり、髪の色と対であるかのような槍の中心の赤い宝石はその獣の目のようだ。

 それに対するのは薄い茶色の長い髪を先のほうで一つにまとめ、真紅の瞳は正面を見据え、月明かりは白のノースリーブの上着と紫のロングスカートを色鮮やかにうつす。

 その頭の左右からは身長と不釣り合いに長くねじれた角が二本生えている。

 その特徴だけでわかるものにはわかる。

 妖怪の山の頂にいた妖怪。

 鬼と呼ばれた種族、その中でも最も強いとされた鬼の四天王の一人


 銀糸台「あぁ………そうだ伊吹いぶき萃香すいか


 伊吹 萃香であった。

 山餅「はい、萃夢想編終わりに近づいてきました〜」


 レミリア「ちょっと………私の出番は?」


 山餅「ちゃんとあるって………たぶん」


 レミリア「多分ってなによ!!多分って!!」


 山餅「本来萃夢想に出るはずだったけど色々あって出れてない人だっているんだから少しぐらい我慢してくださいませんかねぇ?」


 レミリア「う〜………」


 山餅「とりあえず頑張って更新しよう、うん」


 群雲「………………」


 山餅「早く次の章終わらせてコラボやりてぇ」


 群雲「というものの出来ていないのが現状」


 山餅「まぁ、ほかの作家さんの小説読みあさるのが楽しくて執筆進んでないのですがね」


 群雲「よーし、裏でohanasiだな」


 山餅「止めてぇ!!」


 優斗「次回もお楽しみに!!」


 山餅「ちょっ!?それ私のセリフぅ!?」

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