28話 力の差
山餅「遅れてすみませんでした!!」
レミリア「本当よ」
山餅「リアルがだいぶ多忙になり、さらに風邪を引いていました。本当に申し訳ございません。」
レミリア「ちゃんと体調管理しなさいよね」
山餅「あら、今日はやさしいっすね」
レミリア「私がでられなるからよ」
山餅「さいですか……それと今回グロイシーンが少しあるので、苦手な人はほかの小説の方に行ってください。大丈夫なお方は楽しんでいってください」
銀糸台「一体なんなんだよ!!」
銀糸台はこの空間に飛ばされてすぐに動物たちと戯れていた。ただ同時に殺さんとするぐらい動物たちは殺気立っている。銀糸台はそれらを槍で薙ぎ払いながら、森のような木々が多く生えた中を進んでいった。
銀糸台「くそっ!倒しても、倒しても出てきやがる!!」
そんな銀糸台を1羽の烏が赤い瞳で見つめていた。
??「…………そうか、ならばこうしよう」
銀糸台がいた場所とは別のところではある人物が何かをしていた。
??「さて、彼はどうするだろうか?」
銀糸台「はぁ…はぁ…ふ、振り切ったか?」
沢山の動物たちから逃れた銀糸台は木の裏に隠れ、周りの様子を伺っていた。
銀糸台「全く……なぜ動物たちが襲ってきたんだ?」
動物たちが自分に対して攻撃的だったのが少し気になった。
銀糸台(誰かに操られているのか、あいつら?でもそんなことができるのって……)
一人だけ心当たりがあった。
銀糸台(……攻められてばかりじゃいけねぇよな)
銀糸台はあるところへむかっていった。
??「前鬼が見失うとは……」
その人物は銀糸台がどこに行ってしまったか分からず、探させていた
??「一体どこに行ったんだ?」
銀糸台「うらぁぁぁ!」
??「!」
銀糸台はその人物に向かって槍を振ったが、ギリギリのところでよけられてしまった。
??「よくわかったな」
銀糸台「龍の鼻はよく聞くんだぜ。ついでに言うと動物、いや式神というのか?あれを使えるのはあんたぐらいだろ?」
銀糸台は式神を使ったことからある人物を予想し、その匂いと同じ匂いをたどってきたのだ。
??「なるほど、そう言う事か」
銀糸台「ところであんたはここがどこか知ってるんだろ?」
??「ここは恵生が作り出した空間だ」
銀糸台「そうか、なるほどな」
??「それとここから出るには私を倒さなければ出られないぞ」
銀糸台「あんたをか…」
??「どうした?」
銀糸台「いや、九尾のあんたを倒すのは骨が折れそうだなと思ってな」
妖獣の尾の数というのは、その妖力の強さを表す。そして銀糸台が目の前にしている九尾の狐━━八雲 藍との力の差は明らかにある。だが、戦わなければこの空間からは出ることはできない。
藍「だが、戦うんだろう?」
銀糸台「当たり前だろう!」
そういい銀糸台は槍を振ったが、またよけられてしまった。そして藍はその隙をついて妖力でできた弾を銀糸台に向かって放つ。銀糸台はそれを躱さず、片腕で防いだ。
銀糸台「効かねぇよ、そんなの」
藍「ならこれを使わせてもらおう!」
式神「十二神将の宴」
藍がスペルを発動させると十二個の魔法陣のようなものが藍の周りに現れた。
銀糸台(なんだ、ありゃ?)
藍「ぼーっとしているがいいのか?」
銀糸台「うおっ!」
先程現れた十二個の魔法陣から弾幕が銀糸台に向かって放たれ、銀糸台はそれらに驚きながらも体をひねりながら躱した。だが、弾幕はやんではおらず銀糸台はその場をすぐに離れた。
銀糸台「なかなかだな」
まだ弾幕は放たれて続け、近くの木々を穿った。
銀糸台(こりゃ出し惜しみはしてられねぇな)
銀糸台は藍の方へ飛び出していった。十二個の魔法陣から放たれる弾幕が銀糸台に集中し、銀糸台がいた場所には砂煙が上がった。
そして次の瞬間……
龍符「竜衝波」
砂煙が中からの衝撃波によって消され、魔法陣も全て打ち消されてしまった。
藍は危険を察知して離れたが、衝撃波が強く少し飛ばされてしまった。
藍「ぐっ!なんという力だ」
銀糸台「流石にこれで倒れてはくれないか」
銀糸台は弾幕が当たる直前”竜化”をし、闘気流と呼ばれる気を周りに放ったのだ。
藍「スペルが破られてしまったか」
銀糸台「隙だらけだぞ!」
電吹「サンダーブレス」
藍「隙などあるわけ無いだろう!」
式輝「狐狸妖怪レーザー」
2本のレーザーは一直線に進み、互いにぶつかり合った。片方のレーザーはもう一方のレーザーに押されていた。
藍「その程度か?!」
藍はレーザーの威力をあげ、銀糸台のレーザーを押し返した。銀糸台はそれを見てすぐに上に飛び上がり、レーザーを躱した。
銀糸台の竜化は理性がある場合、その性能は暴走時の三十%程に落ち込んでしまう。いや、理性により操作性をとってしまうため下がってしまう。ただそれでもその威力はかなりあるのだか、流石に大妖怪が相手では威力負けしてしまう。
銀糸台(だが、暴走するわけにゃいかねぇからな)
暴走した場合力のほとんどを使い切るまで暴走し続け最終的には動けなくなってしまう。
だが、このタイミングで暴れてしまったら、この後が戦えなくなってしまうだろう。
藍「次はこれだ!」
式弾「ユーニラタルコンタクト」
藍から青いクナイのように先の尖った弾幕が銀糸台に向かって飛んでいった。
銀糸台「その弾ごと止めてやるよ!」
激昂「竜の咆哮」
銀糸台の咆哮により、その弾幕は弾き飛ばされた。
藍「何!?」
銀糸台「今だ!!喰らいやがれぇ!!」
銀糸台は槍をもち、一瞬で槍の間合いまで飛んでいき、藍に向かって槍を振りかぶった。
だが、藍にはその槍は届かなかった。
銀糸台「なんだと!?」
銀糸台の槍は先程藍が放った弾幕が壁のようになり、受け止められていたのだ。
藍「掛かったな」
その弾幕の壁は、放射状に弾けるように飛んでいった。銀糸台は目の前でそのような事が起こり、回避や防御と言った行動もすることが出来ず、弾幕を受けて地面に落ちていった。
藍「…………まだ立つのか」
銀糸台「あったり前だろが……」
藍「なぜ立つんだ?」
銀糸台「立ち上がるのはなぁ、あんたに勝ちてぇからだ!!」
活性「竜胞再成」
藍から受けた傷がだんだん元どうりになっていき、傷はまるでなかったかの様になった。
銀糸台(だか、正直な所弾幕戦では相手の方が上手。ならば……)
瞬斬「白刃一迅」
銀糸台は藍の目の前まで一気に距離をつめ、そして槍でのなぎ払いから突きを連続で繰り出す。
藍はそれを丁寧に躱していく。
藍「近距離戦ならばかてると踏んだのか…」
銀糸台「そう言う事だ」
藍「その考えは浅はかだな」
銀糸台「なにを……!」
銀糸台が自身の体に違和感を感じ腹のほうを見ると藍の尾が自身の腹を貫いていた。
藍は銀糸台から尾を引き抜いたが、全く血はついておらず綺麗なままである。
銀糸台「がはっ……ぐっ!」
銀糸台は吐血し、自身の腹を押さえている。いくら回復力が高くともこれが治るには時間がかかるだろう。
銀糸台「こんなの……」
藍「…………」
銀糸台「うおぉぉぉぉ!!」
廻転「竜旋撃」
銀糸台は傷を無視し、自身を超高速で回転させ、藍に向かっていった。そして銀糸台は藍を貫き、藍だったものがそこらに飛び散った。
銀糸台「やっ……た…ぜ」
銀糸台はそこで目の前が暗転した。
藍「ふっ、流石と言ったところか」
藍は銀糸台の最後の攻撃の前に彼に幻術をかけ、自分がやられた幻を見せたのだ。
藍「よけなかったら本当にそうなるからな」
恵生「ん、おわったみたいだな」
藍「恵生様なんで楽しそうなんですか?」
恵生「なんでもないよ。それよりもとの世界に戻すよ」
恵生「派手にやったな………」
銀糸台はまだ気絶したままである。
恵生「…………さてさてもうそろそろ準備すっか」
魔理沙「お、私もいくぜ」
恵生「来んな……って言ってもくるよな」
魔理沙「分かってるじゃないか」
恵生「とりあえず紫と霊夢がもどってからな。それまで準備しときな」
魔理沙「わかったぜ」
恵生「咲夜もな」
咲夜「わかりましたわ」
恵生「そんじゃここに寝ているやつらも後で起こすか。」
そういい、恵生はお茶を啜った。
山餅「今回は本編の補足をしていきたいと思います」
レミリア「補足なんて誰が得するのよ?」
山餅「自己満ですからいいんですよ。それでは…」
式神について
山餅「今回烏がいましたよね。そういった動物や妖怪に術をかけ、従わせているといったものです。従わせた動物や妖怪は能力の上昇や主人から力を分けてもらったりできます。別の種類の式神もありますが、それはまた今度ということで」
闘気流について
山餅「ここは専門家を呼びます」
レミリア「専門家?」
美鈴「私ですよお嬢様」
レミリア「美鈴」
美鈴「では、説明させていただきますね。闘気流は気の一種類で、特に相手へダメージを与えるのに長けています」
山餅「詳しい説明はまた別の機会に」
妖獣の尾について
山餅「これは例外が多くありますが、少なくとも狐はこの例に当てはまります」
山餅「と、まぁ色々説明しましたが、他に気になるところがある人は聞いてきても構いません」
レミリア「さて、次回はあの巫女よね?」
山餅「ネタバレ( ´◇`X( ´◇`X<ダメダーメ」
レミリア「:( #´°ω°` ):イラッ」
山餅「そ、それではまた次回会いましょう!」