26話 目標
山餅「作者っす」
大妖精「大妖精です」
小悪魔「能力が決まってないことに不満に思う小悪魔です」
山餅「怒ってらっしゃいます?」
小悪魔( ̄^ ̄*)ツーン
大妖精「怒ってますね」
山餅「ここで発表してもいいんだけど本編のときの方がいいでしょ」
小悪魔「決まってるんですか!」(ღ✪v✪)
山餅「次本編で出てきた時ね。それでは今回も楽しんで行ってください」
魔理沙「う、ここはどこだぜ」
恵生のスペルの光がやんだ後、魔理沙は周りを確認し、そこが先程いた場所とは違う事に気づいた。
そこは室内の様で、床や柱が古くなっていた。
魔理沙「全くわからん。みんなとも合流しないといけないし、ひとまず外に出てみないとな」
隣にある扉を片っ端に開けてみるが、どこも同じ場所みたいで外に出られそうになかった。
魔理沙「完全に迷った………」
その家はまるで迷宮の様でどこを行っても同じ床と柱があり、複雑に入り組んでいる。恵生がその様に作ったのだ。
この"決闘「コロッセウム」"のスペルは中の空間を好きなように創り出すことも出来るのだ。
??「迷ったんですか?」
魔理沙「誰だ!」
魔理沙には聞きなれない声が聞こえた。辺りに響いているので相手の場所を特定するのは難しい。
魔理沙「どこに居るんだぜ」
??「こっちです」
魔理沙「こっちか?」
??「違います。こっちです」
魔理沙「いや、わからないぜ」
??「だからこっちですってば」
魔理沙「………私で遊んでるだろ」
??「そんなことないですよ」
魔理沙「いいから出てこい!」
??「は、はい!」
すると目の前に一人の少女が現れた。背丈は低く、赤い服を着ていた。
そして一番目がいくのは頭についた猫耳である。
??「出てきました」
魔理沙「やけにあっさりだな」
??「恵生しゃまに言われたんです。白黒の服を着た人はいらついたら見境なく撃ってくるって」
魔理沙「…………」
??「ど、どうかしましたか?」
魔理沙(……恵生なに教えてるんだぜ)
魔理沙は握っていた八卦炉を戻し、目の前の少女に質問をつづけた。
魔理沙「なんでもないぜ。それよりお前名前は?」
??「私は橙っていいます。あなたは?」
魔理沙「私は霧雨魔理沙だぜ。それよりここから出る方法を知らないか?」
橙「出る方法は弾幕勝負に勝ったら出られるって恵生しゃまがいってました」
魔理沙「そうか……だったら始めるか」
そうして彼女達の勝負が始まった。
式符「飛翔晴明」
橙が先にスペルを発動させた。まず橙が星を描き、星の頂点から弾幕が展開された。この場所は室内でとても狭く、速く動こうものなら壁に当たり弾幕が命中してしまう。なので魔理沙は最小限の動きでどうしても躱せないものは自身の弾幕で相殺しながら
、橙に弾幕を撃っていた。
橙は魔理沙の弾幕をうまく躱していた。
橙「当たらないですよ」
魔理沙(くっ、このままじゃこっちがやられちまう……)
橙「次行きます!」
翔符「飛翔韋駄天」
橙がスペルを発動させると、魔理沙は橙の姿を見失ってしまった。
そして何かが通り過ぎたかと思った次の瞬間、弾幕が迫って来たので、魔理沙は慌ててよけ、体のバランスを崩してしまった。
そしてそこに弾幕が魔理沙に迫った。
魔理沙「くっ、仕方ないぜ」
橙「だ、駄目ぇ!」
恋符「マスタースパーク」
魔理沙のマスタースパークは目の前の弾幕をすべて消してしまい、壁が壊れ、埃を舞い上がらせた。
魔理沙(いまのうちだ!)
魔理沙は舞い上がった埃に紛れ、橙から少し離れた場所に隠れた。
魔理沙(これからどうするか………)
魔理沙は考えているとあるものが手に当たった。
魔理沙(なんでこんなところに………)
魔理沙はそれをポッケにいれ、次にどうするか考えていた。
よけるにしても今までのように低空飛行でスピードを出さずによけ続けるのは難しい。
魔理沙(そうだ、こうすれば!)
橙は埃が舞い上がったので魔理沙を見失ってしまった。
橙「う〜ん。匂いもわからないし、音も聞こえないなぁ」
彼女は化け猫の妖怪なので、普通の人間より、嗅覚も聴覚もいいのだ。
しかしさっきの埃で匂いがわからなくなってしまい、音も全く聞こえてこなかった。
橙「何処でしょう………あ!」
橙はあるものを見つけた。それは魔理沙がつけていた帽子である。
橙はその帽子に近づいていった。
橙(ばれないように………)「そこっ!」
橙はその帽子に向かって妖力で作られた弾を撃った。その帽子は舞い上がり落ちていった。
橙「………え?」
そこにあったのは魔理沙がもっていた箒とさっき落ちた帽子だけだった。
魔理沙「かかったな!これでもくらえ!!」
魔理沙は2つの八卦炉を前に向けた。
恋心「ダブルスパーク」
2つのマスタースパークは確実に橙に直撃し、レーザーが消えた後には橙が倒れていた。
先程魔理沙が拾ったのは八卦炉だった。なぜこんなところにあるのか?魔理沙はそう思ったが、こんなことができるのは魔理沙が知っている中で一人しかいなかった。
魔理沙「いきなり本番で成功して良かったぜ」
魔理沙が一息つこうとすると、周りの風景にひびが入り元の場所に戻ってきた。
足元では橙が気絶していた。
魔理沙「帰ってきたぜ~」
恵生「おかえり」
咲夜「おかえり、魔理沙」
魔理沙「………お前らなにしてるんだ?」
恵生「ティータイム」
魔理沙「異変解決に行かないのか?」
恵生「………後で俺だけでいくよ。ここから先に行きたけりゃ俺を納得させられるだけの力を示せばいいことだ」
魔理沙はそれを聞いて二つの八卦炉を前に構えた。
魔理沙「……ここは通らせてもらう」
恵生は座っていた椅子から立ち上がった。
恵生「………全力できな」
魔理沙「これが今の私の全力だ!!」
恋心「ダブルスパーク」
先程以上に太く、強力な二つのレーザーがひとつに交わり、恵生にむかっていった。
恵生「これで全力か………」
吸拳「二之型 貫突」
恵生の手前でレーザーはかき消されていた。
魔理沙は呆然とし、動けないでいた。やっと動かした手で右の頬に触れてみるとなにか刃物が通ったかのように切れて、すこし血が垂れていた。
魔理沙「……………」
咲夜「魔理沙!大丈夫!?」
魔理沙「あ、ああ掠っただけだ」
恵生「………ほれ」
ペシッと軽い音をたてて恵生が魔理沙の怪我をした場所に絆創膏を貼った。
恵生「全く、あ〜疲れた」
恵生はそう言ってさっき座っていた椅子に座った。
魔理沙「はぁ……」
咲夜「良かったわね魔理沙」
魔理沙「どうしてだ?」
咲夜「あれ見なさいあれ」
魔理沙の後ろには石垣のようなものに大きな穴が空いていた物だった。
咲夜「当たってたら木っ端微塵よ」
魔理沙「…………」
魔理沙は自身の身を震わせた。それは恐怖のようで、その凄さに驚いたような感覚だった。
恵生「お〜いこっちこいよ」
魔理沙「わかったぜ」
恵生「……すまんな」
魔理沙「え?」
恵生「顔に当てちまって」
魔理沙「気にしてないぜ!それよりこれありがとうだぜ!!」
恵生「………なんのことか知らないな~」
魔理沙はいつかこの人をぎゃふんと言わせてやろうと心に決めたのだった。
恵生「ぎゃふん」
魔理沙「は?」
恵生「くっくっく、いったよ」
………いつになるか分からないぜ
山餅「今回は魔理沙対橙でした」
大妖精「ダブルスパークって永夜抄からじゃ……」
山餅「いいタイミングかなと思いました。魔理沙ほとんど妖々夢でのスペカ出しちゃったし」
小悪魔「メタイですね」
山餅「ここではよくメタ発言するからいいの」
小悪魔「そうですか……」
山餅「次回は刀と包丁がぶつかり合う!というわけで大ちゃんよろしく!」
大妖精「次回も見てくれないと、泣いちゃいますよ」
(上目使い+涙目)