18話 過去の真実
餅「作者です。今回は異変が終わった直後からです!」
恵「ああそうだな」
餅「それでは楽しんでください」
異変も解決した紅魔館では、一人の男が塀を見ていた。そこには大きな穴が空いていた。
恵「うん...いろいろ壊れているな...」
壊れているのは塀だけではなく、館の方もいたるところが壊れていた。
恵「みんなも寝ているし、邪魔しちゃいけないな」
ほかの皆は激しい戦いのあとだったからか、みんな寝静まっていて、あたりはシーンとしていた。恵生はなぜ起きているかというと、自身の能力が寝ている間に発動するからである。
恵「寝なくても大丈夫なんだけどな、さぁ創造神の真骨頂だ」
そういうと、壁の穴や、他の壊れたところがどんどん元に戻っていった。
恵「こんなもんか...」
そして恵生は紅魔館の中に戻っていった。
恵「..................」ペラッ
紅魔館の一室で恵生は本を読んでいた。ここの、図書館から借りてきたものだ。寝ることも出来無いので、することもないのだ。
恵「.....................」ペラッ
本をめくる音は静かなこの空間では、よく響いた。だがそこに、ドアのノックの音が響いた。
恵「........どうぞ」
恵生は読んでいた本に栞をはさみ、ノックしてきた人物に入ってくるよう促した。
レ「失礼するわ」
恵「レミリアか....どうした?」
レ「あなたに聞きたいことがあるの」
恵「............両親のことか?」
レ「....ええ。二十年前何があったのか教えて欲しいの」
恵「............わかった。ならばすべてを語ろうか」
~二十年前~
幻想郷に真っ赤な館が急に現れた。人里や妖怪の山では、少しばかりざわついていた。
紫と俺はその館の主が使いを出し、それに対応していた。
恵「それでその紅魔館に来てほしい、と」
美「はい。そうです」
ちなみにその使いは美鈴がしていた。
恵「俺はいいが、紫は?」
紫「別にいいわよ」
美「それでは今夜いらしてください」
恵「わかった」
そして夜、紅魔館に俺と紫は向かっていった。なぜ二人だけかというと、話し合いをするだけと知らされたからである。
恵「ここか」
美「いらしゃいませ、こちらへ」
そして客間のような場所に案内された。そこには紫の髪の色をした男性と金髪の女性がいた。
?「わざわざ来てもらってすまない。この館の主ウェイン・スカーレットだ」
?「妻のフィル・スカーレットです」
恵「私は創刻 恵生だ」
紫「私は八雲 紫よ」
ウ「今回来てもらったのは、ここに住む許可を貰うためにきてもらった」
恵「許可などしなくともいいのに」
フ「それについて、わたし達は吸血鬼。だから人間の血をいただきたいのです」
恵「なるほど........そこはこちらでどうにかしてみよう」
フ「ありがとうございます」
紫「ほかには何もないのかしら?」
ウ「ああ、大丈夫だ」
恵「................」
紫「どうかしたのかしら?恵生」
恵(なんだ........なぜ結界の近くにこんな大量のようかいどもがいるんだ?それに........)
恵生は博麗大結界の近くに多くの妖力を感じ取ったのそしてその中にはウェイン・スカーレットによく似た妖力があった。
恵「ウェイン、お前に兄弟はいるか?」
ウ「いるが....どうしたんた?」
恵「紫!いくぞ!!」
紫「どうしたのよ?いったい」
恵生は幻想郷に大量の魑魅魍魎が侵入してきたのがわかった。それはその場にいた三人にもわかった。
紫「!これは」
ウ「まさか....フィル、お前は娘たちと待っておけ」
フ「わかったわ」
ウ「美鈴、おまえもこい」
美「わかりました。旦那様」
そして恵生たちはその妖力のほうにむかった。魑魅魍魎たちはざっと見て、数百万はいた。
恵「............」
?「ふふふ。降参し、私に征服されろ」
その魑魅魍魎達を従えていたのは、ウェインと同じ妖力の持ち主だった。
ウ「クレイグ!何をしているんだ!!」
ク「兄さんは甘いんだよ。だから俺が手本を見せるだけだ」
ウ「やめるんだ!」
ク「やめないよ、さて幻想郷の管理者さん、大人しくつかまってくれるかい?」
紫「いやよ」
ク「そうかい、そちらのお兄さんは?」
恵「............」
ク「あれどうしたんだい?まさか怖くなったとか」
恵「言いたいことは言ったか?」
恵生はそういうと魑魅魍魎たちは、ただの肉の塊になっていた。
ク「なっ!」
恵「この幻想郷は誰かのものではない。ここに住まうみんなのものだ」
ク「ひっ、ひいぃぃぃ!!」
クレイグは紅魔館のほうに飛んでいった。
恵「ったく、いきがってんじゃねーよ」
ウ「あの方向は紅魔館!」
ウェインはすごいスピードで飛んでいった
恵「........紫頼んだ」
紫「........わかったわ」
紫はスキマをあけ、紅魔館のほうに向かった。
ク「ハッハッハ、せめて兄さんを絶望させてやる!」
クレイグは紅魔館につき、フィルを殺そうとしていた。フィルは娘を隠し、物音を出さないように言った。
フ「やめなさい!」
ク「うるせぇ!!」
クレイグは手に持った剣で、フィルを切ろうとしていた。
ウ「やめろぉ!」
ク「うおぉぉぉ!」
その剣は、フィルの胸のところを縦に切った。フィルは操り人形の糸が切れたかのように倒れ、床に赤い液体を広げていった。
ウ「おい、フィル?」
フ「ウェイン....ありがと....う」
ウ「フィル?フィル!フィルゥゥゥ!!!」
フィルはそれから動くことはなかった。
ク「ハハハハハ、俺のあらゆるものを蝕む能力は最強なのだよ!」
ウ「お前だけは....お前だけはゆるさん!」
ク「ハハハ、来いよ兄さん!」
恵「こ、ここか」
恵生はウェインのいる場所についた。スキマは客間にしかつかず、ウェインのいる場所まで普通に行くとかなり時間がかかったのだ。
恵「ウェイン!」
恵生は倒れているウェインと血をだして倒れている
フィルとクレイグを見つけた。
ウ「恵生....か」
恵「どうした!?」
ウ「弟の能力で....俺は....もう....すぐ、死ぬだろ....う」
恵「なにっ!頭を触らさてもらうぞ」
恵生はウェインの頭に触れ、彼の記憶をもう一つ創造し、それを吸収する。
恵「そう言う事か....」
ウ「もう....時間が、ないん....だ。娘たちのこと....たのんだ....ぞ....」
恵「........わかった、だからもう....」
ウェインも自分の妻のところにいってしまった。
恵「............見守ってやってくれよ」
この悲しき事件は吸血鬼異変として、真実は誰にも知られず終わることとなった。
恵「................と、いうわけだ」
レ「................」
恵「........それと実はフランの記憶も創ったものを吸収してわかったんだが、クレイグから虐待をうけていたようだ........」
レ「!!」
恵生はフランの狂気の原因は、クレイグの能力と虐待であると予想した。クレイグの能力あらゆるものを蝕む能力はフランの精神を蝕み、虐待はそれを加速させ、発狂した。という流れだろう。
レ「........ありがとう、聞かせてくれて」
恵「まぁ、今はフランとどうするか考えておけ」
レ「わかっているわ」
恵「あと、惚れたんなら早く気持ちを伝えろよ」
レ「///な、なんのこと!?」
恵「ふふふ....カマかけてみたら当たったか。銀糸台か?」
レ「///う、うー」
レミリアはうずくまって顔を隠している
恵「....いつまででも暗い気持ちでいるな、人生は楽しく、明るい方が得だぞ」
レ「///そ、そうよね!」
恵「さぁ、部屋に戻りな」
レ「あ、ありがとう」
レミリアは部屋にもどっていった。
恵「さて....続きを読むか」
また部屋には本をめくる音が、別の音がするまで響いていた。
餅「今回は布石回収をしました」
長「恵生化物じゃん」
群「いまさらかよ」
恵「いや、マジ切れしてしまった」
餅「次回は、宴会の予定です」
恵「またかよ....」
餅「予定は未定ってことで次回もおたのしみに!」