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第2話
「何ですか、これ」
「メイドカフェのチラシです!私のお手製ですけど…。興味ないですか?」
「興味がないって訳じゃないですが…」
それより、美大を目指す俺にとってはチラシの画力の方が気になった。
「時間に暇がある時だけでいいですから!ダメですか?」
そう言いながら、見つめる彼女。そんな上目遣いだと断れない。しかも、さりげなく手をつかまれてる。
「時間がある時でいいなら…」
「えっ、ありがとうございます!」
彼女の顔がぱっと明るくなる。その花が咲いたような笑顔にドキッとしたが、もうひとつ条件がある。
「イラストの参考にさしてくれませんか?俺、一応美大目指してるんで…」
「はっ、はい!大歓迎です!ご来店お待ちしております!」
「今度行ければ」
すると、急にスマホを見だした彼女。どうやら時計を見てたらしい。次の仕事あるんで、と足早に去って行った。
(……あれ?)
じゃあ、なぜコンビ二に来たんだろう。