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神様の暇つぶし  作者: けんしょ~
それぞれの日常
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男勇者と男Aの語らい

Side:姫巫女

勇人、やっぱり見ていて面白いね。普通なら躊躇う所を躊躇無く飛びこんで行くんだから。しかし…


「へぇ、ギグの森に住んでるんだ。どおりで強い訳だ。あそこって騎士でも相当準備してそれなりの規模でようやく入るって聞いたよ」

「そうなんですか?ジル、強いって~」

「あ、うん。…あの森ってそんなに危険だったのか」

「でも、森の動物達は匂いに敏感なんで、知らない匂いを嗅ぐとビックリしちゃうだけじゃないんですか?私達はそんなに襲われませんよ?」

「だから俺は相当襲われてるのか。まぁ余所者だからな仕方ないか…」

「?ジルちゃんは森の出身じゃないのかい?」

「ええ、流れ者です。あと俺は男です」

「あはは~、また間違えられてる~♪」

「えぇ!本当に?」


何か楽しそうだね…どの道、顔がいいから道行く女性が皆振り向いてるし、幼女2人には嫉妬の視線が凄いね。勇人にも男性陣からの視線が凄いけど。さて、

「メイドさん、尾行はここまでだよ。私らは私らの仕事だ」

「私一人でも構いませんが?」

「私は仮にも公女だ。公私混同はしない。なに、速く終わらせればいいだけの事さ」

「畏まりました」


Side:男A

視線が無くなった?まぁ敵意は無かったから放っておいてたけど…勇者を見てるって感じだったから放っておいたんだけど…何か不気味だ…

「ジル~、どんなの食べたい?」

「え、ああ。う~ん…」

「もう、何考えてたの?」

「勇人さんの事」

「ん?俺のコト?」

正直に言っておこう。その方が平和そうだ。

「何か勇人さんをずっと追いかけてる人がいたみたいなんですけど、急にいなくなったみたいで。何だったんだろうなって」

「うわ~…」

ん?心当たりあるみたいだな。

「あ~、うん。たぶんその2人は大丈夫だよ」

2人って決まってるのかよ…まぁイイや。俺関係無いし。いい加減腹が…

「ロザリー、海鮮系はどう?ここ港街でもあるし」

「あ、そうだった。じゃあ、海鮮系で。いいですか、勇人さん?」

「ああ、俺もそれでいいよ。ジルくんはイイ所突いてくるな」

やっと飯食える。


「ヘイ、いらっしゃい!」

寿司屋か!…ついツッコミいれてしまった。俺はのんびりスルーキャラでツッコミキャラじゃないんだが…

「寿司屋かよ!」

あ、勇者はツッコミだ。

「?ウチは丼屋だぜい。寿司なんて知らん」

「あぁ、すいません。つい。えと3人入れますか?」

「空いてるトコに入りな」

それなりに客はいるようだが4人席が1つ空いてる。ロザリー以外は男しかいない…むさ苦しい…

「はいはーい。ご注文はー?」

厨房の奥から女の人が出てきて…客が色めき立つ。この人目当てか…あ、マズい…

「う~ん、ジルくんとロザリーちゃんは決まってるの?」

「俺は決めました」

「アタシも~」

机に置いてあったメニュー表から2人で別々のモノを示した。

「速いな~。じゃあ、店員さんの御勧めでお願いしてもいいですか」

勇者はイケメンスマイルを使った。効果は抜群だ、店員さんは恋に落ちた。男性客は…訂正、店内の全員は嫉妬している。

「じゃ、じゃあこれなんかどうですか!?」

そう言って俺達とは別のモノを指した。あ、俺が悩んだヤツだ。

「じゃあ、それで。選んでくれてありがとう」

もう止めてあげて!店員さんのライフはもう0だよ!どんだけオーバーキルしたら気が済むんだよ!…まぁどうでもいいんだけど。あーあー、カチカチに成っちゃってるよ。

「せっかくだし奢るよ」

こうゆう事を嫌味無くあっさり言えるからモテるのかな?


男性陣の嫉妬の視線と店員さんの熱い視線とゆう、飯時にはなるべくご遠慮したいコンボを受けながらの食事も終了(普通に海鮮丼だった。美味かったけどさ…)。気にしてんのは俺だけだったさ。てかあの2人鈍感過ぎる…

さて、あとはギルドホームに手紙届けて終わりだな。何か濃い1日だった…勇者はとゆうと

『ここまで来たら最後まで付き合うよ』

とのこと。よく分からん。

って考えてたらギルドって看板のかかった建物に到着。

「じゃ、届けてくるね~」

1人で行っちゃったな~。まぁ大人しく待つとしよう。ベンチベンチっと。

「なあ、君たちは…森に住んでて危ないと思った事はないのか?」

座った矢先にいきなりだな。

「どうしたんです?」

「いや、君の力ならギルドの仕事でもして街で暮した方がイイんじゃないかって思って」

「俺達の安全を考えると街の方がイイんじゃないか、と?」

「え…ああ、そうだ」

「嫌です」

「な、何故だ?街なら凶暴な魔獣や獣に襲われる心配も無いし、何よりロザリーちゃんが危険に曝されることだって無い。今日1日一緒に行動しても分かるほどに彼女は、」

「ついさっき、街中で危険な目にあったばかりですけどね」

「うっ!…でも、君が彼女を守ってやれば、」

「ロザリーは守ってもらいたいなんて考えてるんですかね。それに常に一緒にいるなんて街でも森でも無理な話ですよ」

「だが!」

「そうやって自分の正論で人を救った気になるのは楽しいですか?」

「なっ、俺は純粋に君たちを心配してるんだ!」

「流石は勇者様、普通なら照れくさくて言えないような事も平然と言い切りますね。同じ世界の人間とは思えない」

「俺は真面目に…同じ世界、だと?」

自分が勇者だってバレてる事にも疑問持って欲しいな…はぁ~

「ええ、同じ世界。ビルが建ってて、車が走ってて、この世界と違って魔法が無い世界です」

「何を言ってるんだ…君が、何故ビルや車を知っている…」

「分からないんですか?それとも気が付きたくない?これだけ言えば簡単に分かりそうなモノですが」

「冗談だろう…だって君みたいな子供が…」

「貴方だって向こうの世界では子供ですよ。ふふふ、流石に人を巻き込んだ自覚の無い人は言う事が違いますね」

「たしかに俺だって大人じゃ…巻き込んだ?」

「ええ、そうです。俺含め3人。それが俺が神様に教えて貰った、貴方に巻き込まれてこの世界に落とされた人数です」

「な、」

「貴方と殆ど同じ時間に死んだ。ただそれだけで、なんの目的も無く向こうでの存在を削られてこの世界に落とされた、貴方の被害者ですよ」

正直この人のせいじゃ無いがあんま友好的に関わるのは勘弁だ。厄介事の匂いがするし。少々傷つくだろが俺の知ったこっちゃ無い。

「俺に、巻き込まれて…」

「ジルー、勇人さん。手紙届けてきたよ~」

「お帰り、ロザリー。どうする?まだ時間あるよね?」

「あぁ、ロザリーちゃん、お帰り」

へ~、意外と余裕あるのかな。ロザリーを不安がらせないように笑顔作ってる。

「俺はもうそろそろ戻るよ。明日速くに用事があってね」

「そうなんですか、じゃ、またいつか」

そう言って笑顔で握手を求めてみた…もちろん嫌な笑顔で。

「あ、ああ。またな」

「勇人さんまたね~」

勇者に関わるのはこれで避けられるといいんだけどな…


男Aは自分のためなら人を傷つけることを躊躇いません

逆に男勇者は人のために自分が傷つくことを躊躇いません


女勇者と男Aは似てるかもです

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