神様は人間を観察する
Side:女神様
「何だかあんまし話し進まねぇな」
「ホントだお。てか主神様、全部見ないで少したってからイベントだけ見ればいいのでは?と思われ」
「あ…」
何時に成ったらこの馬鹿な会話は終わるのでしょうか。聞いているのも馬鹿らしくなってきました。それにしても本当に進みませんね。欠伸が出そうです。
「ほらほら~。フリッグたんも最初は興味深そうに見てたのに今じゃ愛しの男Aが見れなくて寝むそうよ?それにしても男Aのパート長くね?」
「フリッグ~、お父さんはあんなガキ認めないからな!」
とりあえず、速くスキルの説明を誰かして欲しいです。あれが分かればお父様の馬鹿げた行為の対処法も見えてくるかもしれませんし…
「え?フリッグ、無反応はちょっと酷過ぎ…フリッグ、お願い、お父さんに何か反応して~」
「娘に無視されて泣きじゃくる父親乙っ!」
「うるせぇよっ!」
流石に私達のせいであんな不幸になったなんて思われたくないですし。
「でも、この男Aってスゴイね。<堕ちた者>なくても最初から運のパラメータがマイナスになってるよ。なのに悪運だけは人間のステータスじゃ有り得ない程高いみたいだし。こりゃトラブルに巻き込まれるために生まれてきたようなもんだねっ」
「…どうゆうことですか、ダルさん」
「ん?言った通りだけど?主神様が何もしなくても男Aはトラブルに巻き込まれて、強力な悪運で生き残ってを繰り返す運命みたいよ」
…私が気に病む必要も<グラップラー>を与える意味も最初から無いとゆうことですかそうですか…ふふふ…この借りは絶対に返さなければなりませんね…
「フリッグがお父さん無視してダルとだけ…うおっ!…どうしたフリッグ…何か殺気がスゴイぞ?」
「…ふふふ…お父様、1つ頼みが有るのですが」
「な、何だ。言ってみろ…最大限…いや…出来る範囲でなら…かえてやれるかも…しれねぇぞ」
躊躇っていますね…まぁ、別にいいでしょう。
「私が望んだら彼らに連絡が取れるようにして頂きたいのです」
「え~と…いや、神が世界に干渉するのは極力…」
「お父さん、ダメ?フリッグのお願い聞いてくれないの?」
「OK!もうなんでも言っちゃってくれよ!もう、何でも叶えちゃうからっ!」
「ありがとっ!お父さん大好き!」
こうゆう時のために普段から調教しておいた甲斐がありました。潤んだ瞳で上目遣いしながら頼めば確実に堕ちる、男は神だろうが人だろうが単純ですね。
「では、夢で彼らにコンタクトを取るとしましょう。お父様、その時はお願いしますね」
「おう!任せとけ!……あれ?」
さて、夜になるのが待ち遠しいですね…
女神様はやっぱり主神様の娘だと思います…