女Bは魔界の常識を知る
今更ですが更新どころかキャラの順番も不定期です
Side:女B
「イトハよ!わらわの妻になれ!」
…どうしよう…言ってる意味が理解できない…あっ、そうか。ここ違う世界だから言葉が違うんだ。そりゃあ言葉が通じなくても当然よね!ふ~
「もう1回言ってもらっていい?よく聞き取れなかったの」
流石に2回も違う意味には聞こえないわよね~。
「ん?う~、恥ずかしいの~///…ではもう1度じゃ。イトハよっ!わらわの妻になれっ!!」
……かなり恥ずかしげにモジモジした姿に不覚にもクラッと…はっ!駄目よ私!そりゃ元の世界でも後輩の女の子達から何回かラブレター貰ったけど全部ちゃんと断ってたでしょ!てゆうか私にはそっちの気は全く無いんだから最初から渡されないようにって行動してたじゃない!よしっ!ここはちゃんと…
「あのね、リリー。私は女なのよ?」
「そうじゃな」
「女の子同士で結婚なんて聞いたことも無いわよ?」
「魔界では普通じゃぞ?」
「……マジ?」
「うむ」
「どんな世界よ!ここはっ!?」
「いやな、魔族の中には同姓で子を成す者もおるからの?とくに女同士が多いんじゃが」
「何よそれ…」
女同士で子供って…うわ、想像しちゃった…
「じゃからイトハ!責任持ってわらわがお主をもらうのじゃ!わらわは幸せじゃし、お主も嫁に行ける。全て丸く収まっておろう?」
ドヤ顔ウッザ!はぁ~
「それ以前に私は恋愛は普通に男としたいのよ…」
「好きなヤツおったのか!?」
……いなかった…だってたいして良いのいなかったんだもん…男が悪いのよ、男が。
「その様子ではいなかったようじゃの。ほれ、これで心置きなくわらわと結婚が…」
「しないわよ」
「わらわなら…」
「却下よ」
「…わらわと…」
「イヤよ」
「…イトハが虐めるのじゃ~!」
「え!泣きだす程!?あ~、もう、泣かないでよぉ」
「…結婚してくれる?」
「一生泣いてろ」
「い~や~じゃ~、イトハがいいのじゃ~」
「えぇい、離しなさい!」
この歳で涙腺操れるとは…てかいきなり抱きついてくるなんて、ちょっと調子に乗ってるわねコイツ。まぁずっと凹まれたままよりマシだからいいけど。それにしても…
「これから何しようかしらね…」
「ん?もちろんわらわと…」
「結婚はしないわよ」
「…ぶー。イトハが冷たいのじゃ…」
抱きついたままにしといたげてるだけ感謝しなさい全く。
「私生きていくのにこれからどうしたらいいのかしら?」
あの糞神のせいで異世界に来てもパニックにはならなかったけど、はぁ、肝心なことはアイツ一切話さなかったからどうするか悩むのよね~。
「そうじゃの~。まぁこの魔王城は部屋なら余っておるし、イトハはわらわの客人として不自由無い暮らしをすればいいのではないかの」
「借りを作りっぱなしってのはちょっとね…でも出来ることなんて無いし…暫くはお言葉に甘えておくわ。…そのうち絶対返すけど」
「気にしなくても良いのじゃがな。暇ならば武器を選んで稽古でもつけるか?借りを返すのに使えるかもしれんし、イトハは武器を持ってないようだしの。ちょうど相性の良さそうな武器が宝物庫にあった筈じゃ」
「宝物庫って、そんな簡単にイイの?」
「構わんじゃろ。どうせ昔の魔王がテキトーに突っ込んだ物じゃしの。それに魔王に逆らおうとゆう者も滅多に居らん」
「そうゆうもんなの…魔王って何か…」
「言うな…わらわとて流石にどうかと思っとる…まぁ、よい。宝物庫か部屋か、先にどちらを見るのじゃ?」
「え、あぁ。じゃあ宝物庫で。それとお風呂とかない?武器見たらサッパリして休みたいわ」
「わかった、ついてまいれ。案内するのじゃ。それと風呂じゃが、給仕の者に言って用意させよう」
「頼むわ。もうイロイロあり過ぎてクタクタよ。あぁ~、それと、ね」
「ん?どうしたのじゃ?」
「え~と…その///…泊めてくれてありがと///…これから…よろしく、ね///…うわっ…」
恥ずかし過ぎる!でもここまでされてお礼の1つも言わないなんてそれはそれで気持ち悪いじゃない!何よ!言いたいことあるなら言えばいいじゃないっ!!
「イトハ…もう、我慢の限界じゃ…好きじゃ好きじゃ好きじゃ好きじゃー!後でと言わず今風呂に行こう!さあさあさあさあっ!」
「調子に乗るなっ!」
いきなり脱がせようとしてきたので殴って止めた。私悪くないわよ?
魔王は皆テキトーなヤツらでした