男Aは説明回を担当する
お気に入り登録してくれた方がいるようでモチベーション上がりました♪
Side:男A
ロザリーが心配しているのであまり長時間凹んでられない。とりあえずこの世界のこと聞こう。女神様の話だとまず死ねないっぽいし。
「大丈夫?」
しまった、出遅れた。これ以上はマズいな。
「うん、だいぶ落ち着いた。…質問イイ?」
「え?うん、何?」
「この世界のこと教えてくれない?自分の顔と名前以外何も知らないんだ」
「記憶喪失?…辛いことが有ったのね…」
同情されて抱きしめられた。向こうの方が背高いから抱き枕にされた気分だ。
「いいよ、お姉ちゃんが教えてあげるっ」
ロザリーお姉さんの授業はーじまーるよー…NHK?
「じゃあ机と椅子と板書板をっと」
あれ?本当に授業みたいだ。てか何でこんなのあるんだ?板書板ってまんまキャスター付の黒板じゃん!地味に便利な物を…
「じゃあ長くなるけどちゃんと聞いてね?
アタシ達の住んでるこの大地はバーティアってゆうんだ。古代の言葉で大地って言うんだって。縦長の大陸が4つ並んでて南北の真ん中をあたし達のいるギグの森が分断してるの。こんな感じにね。
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真ん中の横棒はギグの森で、ギグの森は各大陸を横に貫いてるの、よく串刺しなんて言われてるんだ。だからギグの森を使えば歩いて世界1周できるよ。ギグの森と大陸の間には黒い霧がいつもあるんだけど吸って病気になったって人は聞かないよ。…ここまでは大丈夫?」
「うん」
「えっと各大陸は左から第1大陸、第2大陸って数えられてるの。第1大陸は南北とも獣人が、北第2大陸にはエルフとドワーフが多いんだ。北第3大陸には人間の国がいっぱいあって、第4大陸はどっちも魔獣だらけ。第2、第3の南には魔族の国があるんだ。ちなみにここは第2と第3の間くらい。
じゃあ次は国の話にする?でも魔法とかスキルの話の方が面白いかも!」
獣人にドワーフにウンディーネに魔獣に魔族?そんなのいるのか、流石剣と魔法の世界…
さて次は…魔法を話したそうだな。国の話は必要なときにでも聞けばいいよな。
「魔法のがいいな」
「うん♪やっぱりそうだよねっ♪」
超嬉しそう。まぁ国の話とか苦手だし魔法は超興味ある!…スキルって何のことだ?それも説明されるだろうし大人しく聞いてよう
「魔法はね、イメージに魔力を込めてルーンに変えると発動できるようになるんだ♪このイメージってゆうのが面白くて、別に絵でもいいし言葉でもいい。極端に言っちゃえば魔力を込められてその人がイメージできれば何でもいいんだよ。だからイメージさえできれば出来ないことは無いはずだし、魔力の込め方を知ってれば赤ちゃんでも使うことができるんだっ。だけど人によって同じ結果のイメージでも途中のイメージが違うから呪文とかが全然違ったりするの。それに大きな結果や細かくて複雑なコトをイメージしたらその分魔力が必要になるから普通の人は焚火とかにしか使えないんだ…
それにイメージは結構正確じゃないと魔法が発動しなかったり、暴発して自滅しちゃったりするんだよ?この正確なイメージが1番しやすいのが言葉と魔法陣。だから魔法使いさんはちゃんと修行して自分の魔力ならどこまでの魔法を発動出来るのか、どれだけ正確なイメージができるのか知っておくようにってお師匠様に言われてるんだっ。そうしないと大怪我しちゃから、ね?」
かなり長いが要約すれば正確なイメージに魔力を込めれば魔法になるってことか。
「あとルーンは魔力を通しやすい物に刻んでそこに魔力を通しても発動するんだよ。魔法使いさんは杖のどこかによく使うルーンを刻んでおいて、イメージが曖昧でも発動できるようにしてる人も多いんだ、こんなふうにね♪」
そう言って壁に立掛けてあった杖の腹にある文字を見せてくれた。…知らないはずの文字なのに普通に「炎よ 全てを焼き尽くせ フレア」と読めた…最適化の影響?
「魔力を通しやすいのは銀とか玉鋼とかオリハルコンとかだね。ドワーフさんなら鉄とか銀片とかから作れるよ。あとウンディーネさんが浄化した水も魔力を通しやすくて魔法の薬の元になるよ」
オリハルコンかぁ~、ゲームの定番だよなぁ…
「ちなみにジルが出てきた時は「浄化された水」と「玉鋼」と色々な薬の材料を混ぜようとしてたんだ。イメージはフラスコに入った魔法薬だったのに…薬のイメージしないでやったらあんなになっちゃった」
危ねぇ~。もしかしたら爆発のど真ん中に落ちてたかもしれないのかよ…ロザリー、恐ろしい子っ!
「魔法についてはこのくらいかな?あっ、忘れてた。目と髪は得意な魔法の属性によって色が違うんだ。髪の色が1番相性の良い属性なんだ。火なら赤、水なら青、風なら緑、土なら黄、光なら金、闇なら黒。だからアタシの得意な魔法は闇と火。基本はこれなんだけどジルの場合は…紫の電気、空色の氷…が得意な属性のはずだよ。イメージして魔力込められる?電気~ってイメージしてみて」
魔力が何なのかよく判らないんだけど…とりあえず電気、電気っと…
…バチバチ…
お~掌に野球ボールくらいの電気の玉が、意外と出来るもんだな。「電気出て来いっ!」って念じたら出てきた。
「スゴイスゴイ!魔力ちゃんと込められるんだね♪」
みたいだ。ん?何かちょっと貧血…
「あっ、初めてならその辺で止めた方がイイよ。魔力をずっと大量に流しちゃってスグに魔力切れになっちゃうから」
すでに成ってます。魔力量は少ないのかな?…うぇ、車酔いみたいだ…
「ジルは髪も目も薄いから魔力は多くは…なかったみたいだね」
先に言ってくれ…そうか色の濃さで魔力量も測れるのか…わかりやすくていいな。
「うっぷ…魔力を大量に流しちゃうってのは、制御出来てないとそうゆう事なの?」
「うん♪魔力制御とか魔法使用効率とかって言われてるよ」
なんとも覚えやすい名前で。しかし説明中ずっと嬉しそうだな…説明好きなのか?
「あ、じゃあさ、薬の材料混ぜる魔法って何属性?」
「いい質問です!」
先生役にハマりだしたか?
「薬を混ぜたりするのは合成魔法って言うんだ♪これは属性が関係無いって言われてる魔法で、2つ以上の物を混ぜ事ができるの。イメージは混ぜた後の形と、混ぜる物の情報だけ。できるだけ詳しい情報を思い浮かべると良い薬ができるんだ♪他にも物にルーンを刻んだり、魔法効果を与える付与魔法もあるんだよ♪」
属性関係無いのはイイな。まぁ、俺はどの道魔力足りなさそうだけど…
「長くなっちゃったね。ちょっと休憩しようか?」
そう言って「う~ん」と伸びをしている。本当に可愛い系の子だな。
ジルにロリコン疑惑です。
ちなみに前回のジルの回で面倒と言ったのは、コイツの回は基本説明が多いからです