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神様の暇つぶし  作者: けんしょ~
その時、歴史が動いた?
139/140

終幕――神様は暇をつぶしてしまった

Side:主神

…………

「ここからは今までの様に目立った展開は無い様ですね」

…………

「なぁんだぁ~、普通?のハッピーエンドかぁ~」

…………

「何か問題でも?」

…………

「だってもっと刺激的なのを期待してたんだお。それなのに死んだのと言えばアダトリノ王くらいじゃん?僕としては物足りなかったって言うか、もう少しドロドロな展開キボンヌと言うか」

…………

「そうですか。私としてはジルさんが結局神祖の少女を選んでしまった事が残念で成りません。私の何がいけなかったのでしょうか?」

…………

「男の娘の趣味に合って無かったんじゃね?」

…………

「それは仕方が無いですね。まぁ、これからも夜にゲーム等をして遊びましょう。それよりも、」

…………

「そうだね、主神様、さっきからどうしたんだお?」

「…………ふっふっふ、良くぞ聞いてくれた」

「聞いてません。では私はこれからジルさんとゲームをするので邪魔しないでくださいね」

「あ、行っちゃった」

「…………フリッグゥゥゥゥゥゥ!」

「五月蝿いですよ糞虫お父様。今日は珍しく静かで清々しい気分だったのに台無しです。ただでさえ存在が鬱陶しいのですから口くらい誰にも迷惑を掛けないように気を遣ったらどうですか害虫お父様。それともこうして私に罵倒される為に態と其の様な態度を取っているのですか?度し難い変態ですねドMお父様。変態が移ると大変ですから近づかないでください。私はまだ変態に成りたいと思える程の経験をしておりませんのでこれからもこの、絶対に何が有っても触れない距離を保った御付き合いにしてください細菌お父様。ジルさんになら幾ら触られても喜びますが」

「フリッグたんの罵倒がテラ進化ハァハァ」

……俺は、もうダメかもしれん……ここまで娘に嫌われたら……生きていけねえ……

「え~と、ほら、今からでもフリッグたんに好かれるように頑張るとか?」

「無理だ……そんな気力が……わかねえ……」

世界の全てが俺を否定する様だ……欝だ……

「あ、男の娘来たみたいだお」

……あの小僧が……

『おめでとうございます、ジルさん』

『こんばんは……何故におめでとう?』

『魔族とユビキタスの和平歓談は成功。この後歴史は安定期に入りますから』

『あ、人魔戦争は起こらないって事ですか』

『はい。そうですね、余程のミスをしない限りはジルさんが生きている間には起こらないでしょう』

『余程のミスをしないように気を付けます』

『おや、意外ですね。戦争等何処吹く風だと思っていました』

『ギグの森が俺とロザリーの居場所です。人魔戦争に成ったら俺達の家が戦火に巻き込まれるでしょう?』

『そう言う事ですか。何やらイラっとしました。ジルさん抱き枕に成ってください』

『お断りです』

『女性の願い1つ叶えられないとは、器量の狭い人ですね』

『1人の女性に全てを捧げる覚悟をしているんです』

『……私はまた振られたのですね』

『……はい』

『では……せめてもの思い出にジルさんの、その体での初めてを頂きます』

『……は?』

『さぁ、服を脱いでベットに行きましょう』

『嫌です!』

『駄目です。駄々を起こさないで下さい』

『駄々じゃないでしょうがっ!』

…………フリッグの貞操が!!

今行くぞフリーッグ!

「あ、主神様、今良い所……行っちゃったお」


「フリッグ!幾ら好きでも無理矢理そんな事、お父さん認めないからなっ!!」

「……主神様ナイス!」

小僧は、ベットに押し倒されてるがギリギリ服は死守してるな。良くやった!褒めて遣わす!

「お父様、消えてください」

…………怖っ

「失礼しました~」

「ヘタレッ!?自分の娘が道を踏み外そうとしてるんだから止めてくださいっ!」

「そんな事言ったってよ~、小僧、あのフリッグ、ブッチャケどうよ?」

「滅茶苦茶怖いです」

「俺も怖い。故に逃げる!」

「父親失格ですよっ!」

…………何、だと……

「今ならまだ間に合いますっ!娘さんを止めてくださいっ!そうして本物の家族愛を取り戻してくださいっ!」

小僧、そこまで、そこまで真剣に俺とフリッグの事を……その想い、確かに受け取った!

「フリッグ!お前は愛の何たるかを全く分かっていない!」

「妄言は死んでから言ってくださいお父様」

ヤバイって!怖い所の話じゃ無いって!明らかに後ろに何かヤバイ物居るって!

「主神様頑張って!」

「……フリッグ、幾ら好きだからって、無理矢理は良くないぞ」

「こうでもしなければジルさんは永遠に私に振り向いてはくれません」

「ここで無理矢理小僧を、」

「ジルさんです」

「ジルを物にしようとしても絶対に振り向かないぞ。下手したら口も効かなくなるんじゃねえか?」

「そうですっ!俺はそんな強引な人、嫌いですっ!」

「ハグウゥッ!」

…………今フリッグが女が出すべきで無い声を出したような……

「主神様、一気に畳み掛けましょう。今なら正気に戻せます!」

コイツが此処まで必死なの、初めて見たぞ。

「フリッグ、淑女たる者常に理性的で落ち着いた行動を取るべきじゃないか?ジルだって神祖の嬢ちゃんの素直で理性的な部分に惚れたのかもしれねえだろ?」

「そ、そうです!ロザリーは素直で良い子ですけど、それだけじゃなくて、結構理性的なんです!」

「……う、うぅぅぅ、私だって、こんな方法で、ジルさんが振り向いてくれない事くらい、分かっています……それでも、やっぱり、一緒に居たいんです!」

「……それなら、ほら、俺は友達として一緒にフリッグと遊び続けますよ?」

「それじゃ、足りないんです!私に心の隙間が、埋まらないんです!」

ヤベエ、この状況どうすっかな~……

「俺は……どうやっても、ロザリー以外の女の人に振り向きません」

「っ!」

「俺の心は、俺が死ぬまで、ロザリーに捧げるって決めてます。変える事は出来ません」

おいおい、追撃ちになってるが大丈夫なんだろうな?

「だから、今の俺を見るのは無意味です。俺が死ぬのを、待ってください」

「…………分かりました」

おお!良くやったぞジル!

「でも、最後に、1つだけ、お願いします」

「何ですか?」

「抱き締めさせてください」

「……良いですよ」

「ありがとうございます……これが、ジルさんの感触、臭い、存在……」

最後はかなり名残惜しい感じで離れていった。

「ありがとうございました。これで、ジルさんが死ぬまでは我慢出来そうです」

「……あれ?死んだら我慢出来ないって事ですか?」

「はい。そう成ったら、今度こそ覚悟してくださいね♪」

「……主神様~」

「諦めろ。そこまで好きだったら俺も何も言わねえよ」

ジルは諦めきれねえだろうが。

「はぁ~、もう良いです。そろそろ時間ですか?」

「はい。どうぞ、ロザリーさんと御幸せに」

「そう言えば子供だからって誰にも言われてませんでした。ありがとうございます」

「ふぅ、そこそこ面白かったぜ。じゃ、頑張れよ。まぁ、また明日会うんだろうが」

「あはは、頑張ります」

「では、また明日」

「はい、また明日」


行ったか。

「これからの彼等には、幸せが訪れるんですよね?」

ん?

「それはあいつ等次第だ。俺達神はそれを眺め、生命の可能性を見るだけだ」

「……はい。あの、お父様」

「なんだぁ?」

「……ありがとう、ございました///」

…………へ?あれ?フリッグ?

しまったーーっ!もう行っちまったーーっ!あんな、あんな激レアな表情のフリッグ、もう見れねえかもしれねえってのに!俺は、俺はーーっ!



Side:ダル

……何だかんだで全部丸く収まったみたいだお♪


次のエピローグで

神様の暇つぶしは完結です

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