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神様の暇つぶし  作者: けんしょ~
その時、歴史が動いた?
137/140

それぞれの戦後

またしても2話同時投稿

もう最後までの流れが出来てるから書けちゃうんですよね……

Side:女A

「はぁ~、昨日の戦いが嘘みたいだね~」

「そうだな。しかし……本当に1晩中騒ぎ明かしたんだな」

比較的ケガの少ない私達は魔王城周辺を探索してた。

で、どうなっているかって言うと、

「死屍累々?」

「飲んだくれと喧嘩でのダウン、騒ぎ疲れて寝た奴、色々だな」

もうスッゴイ事に成ってる。女の人ばっかりの所はそんなに酷くないけど、比較の問題で酷く見えないだけで普通に見たら充分酷い。

お酒の入れ物や屋台で売ってた食べ物の入れ物がそこら中に落ちてる。場所によっては足の踏み場も無いよ……

「あ、フレイヤ姫かな?」

「お、本当だな。何やってんだ?」

「行ってみよう?」

「そうだな。他にやる事もねえし」

「うん。おぉ~い、フレイヤ姫~」

あ、こっち気づいた。

「どうしたんだい、こんな所で」

確かにこんな所だよね……

「俺達は散歩。姫さんは?」

「ああ、勇人の側に居ようかとも思ったんだけどね……」

「負けたって、言うのが辛いの?」

「……ああ」

勇人君、勇那に勝つんだって言ってたもんね……

「言ってやれよ」

シオン君?

「勇人に負けたんだって言ってやれ」

「……分かってる、言わなきゃならないのは、言わなくても直ぐに分かる事だって…」

「違えよ。勇人はそんくらいで駄目に成る様な雑魚じゃねえ。1度負けたんなら、力を付けて、再戦してやるってくらいの気概を持ってる」

おおっ!男の子同士の友情だねっ♪

「だから、勇人が起きたら最初に教えてやれ。負けたって」

「……ふっ、そうするよ。全く、私も大概勇人に甘いな」

「そうだねっ♪」

「これからはもう少し厳しくしようかね」

……勇人君、ごめん。

「じゃ、勇人の所に戻るよ」

「おう。ちゃんと言う事言ってやれよ?」

「……分かっているさ///」

へ?

「何々?どうゆう事?シオン君何か知ってるの?」

フレイヤ姫があんなに顔赤くしてるの初めて見たよっ?

「クリス、ちょっと落ち着け!引っ付くな!」

「何があったのか教えてよ~」



Side:女B

「さて、じゃあキリキリ答えてもらおうかしら?」

「あの~、質問に答えるのは良いんだけどさ」

「何よ」

「何で俺は縛られてるんでしょうか?」

そんな些細なコトで貴重な質問時間を削らないで欲しいわね。

「気分よ」

「縛られてるジル……ちょっといいかも///」

「こんな事してるからロザリーが何かに目覚めちゃってるじゃん!」

「五月蝿いわね~。被告人は大人しく質問にだけ答えてればイイのよ。

はいじゃあ最初の罪状、ロザリーちゃんと一緒にお風呂って何?」

「……黙秘しま」

「どうじてもジルと一緒にお風呂入ってみたかったの」

「ロザリー!?」

まさかここまでとはね。

「裁判官。被告人に死刑を」

「うむ。被告人ジル、お主はうらわうら若き乙女の柔肌を共に風呂に入る事でネットリジックリ視姦した。その罪、充分死に値する。よって死刑を言い渡すのじゃっ!」

「弁解も何もさせない辺りこれ裁判に成ってないよ!!」

「ジルを死刑になんてさせないよっ!!」

止めはロザリーちゃんが刺したんだけどね?

「ちっ!被害者の温情に免じて今回は無罪にしておいてやるのじゃ」

「命拾いしたわね。じゃ、次の罪状よ」

「もはや質問ですらないのか」

「結局<契約の死印>の能力ってなんだったの?」

「ああ、それか。俺が発見したのはこの目を開いて戦うと周りの1手先が見えるって事くらいだよ。魔具の方はリリーに教えてもらってから試したら普通に出来たし」

「……もしかして異常に攻撃が当たらなかったのって」

「イトハとリリーの1手先の行動が見えたから」

「ズルいっ!」

「仕方ないだろ!」

「裁判長!」

「うむ、被告人は罪状チートで死刑!」

「またかよっ!」

「絶対ダメッ!」

「ちっ!何と言う悪運の持ち主じゃ」

「本当に<悪運>だけは強いな……」

「ロザリーちゃんに免じて今日はこれくらいにしておいてあげるわ。リリー、行きましょう」

「うむ」

「……で、この縄は?」

「……縛られて動けないジル……キャーッ♪」

「待って!誰かこの縄解いてっ!今のロザリーはかなり危険だと思うんだっ!」

「ジル、大丈夫、動けなくてもアタシがちゃんとお世話してあげるから!食事も、お風呂も、トイレも♪」

「自分で出来るって!」

ちっ!イチャついてくれちゃって!


Side:女勇者

……知らない天井だな。

「あ、勇那様。気が付かれたんですね」

「ああ、エルか」

「にゃっ」

「ははは、クロも、心配掛けたな」

ん?

「勇那様からそのような労いの言葉を頂けるなんて」

私は普段そんなに酷い人間だろうか?

「全く……魔王に会えるかい?」

「わらわに何の用じゃ?」

ほう。

「既に居たのか」

「決闘の立役者に礼くらい言っても罰は当たらんじゃろう?」

「礼は要らない。代わりに私を魔王城で雇ってくれ」

「……どうするつもりじゃ?」

「刀の師範に成ろうかと思ってな。人間界に刀は普及していないだろう?」

クリスに頼まれた証。私に残せるのはやはりけんだけだ。

「…………良いじゃろう。じゃが、まずはテッタに認められてからじゃ」

「お安いご用だ」

「……私は勇那様についていきます」

「ふむ……では書類仕事等を頼もうかの」

「勇那様と一緒に居られるのならば、どのような事でも構いません」

「……重い愛じゃの?」

「慣れれば平気なものだ」

「わらわは慣れたくないのじゃ……」

さて、今後の身の振り方も決まった事だ。休もう。

「お休み」

「お休みなさいませ♪」

「にゃ~♪」

「全く、ジルみたいな奴じゃの」



Side:男勇者

うっ、眩しい……

「おはよう、勇人」

……フレイヤ?っ!

「勝負はどう成っ、つぅ!?」

何だ?体中が痛い……そうか、俺、勇那と戦って……

「負けたよ。最後の最後で、勇人が起き上がろうとした所を勇那が妨害して勇那がそのまま勝った」

「……和平会談は?」

「通ったよ。これでユビキタスと魔界は同盟関係に成ったのさ」

「…………勇那に、負けたんだな……」

「ああ」

……悔しいな……

「俺の怪我、どれくらい掛かる?」

「骨が結構逝ってるんだ。ユビキタスに戻る事は出来ても1月は何もさせないよ」

「……なら、1月待てば良いんだな?」

「……はぁ~、シオンの言う通りだね」

「は?」

「勇人なら負けたって話したら再選する為に頑張るだろうって言われたんだよ」

「……何か癪だな」

「そうでも無いだろう。勇人を本当に理解してるから出てきた台詞だ」

「確かに。よっぽど付き合いの長い男友達のジルくんだったらどうでも良いって言いそうだしな?」

「確かにそうだけど……それは友達と言っても良いのかね?」

「…………自信無くなってきた」

「はははっ!……勇人、私はね、最初、隠そうと思ってしまったんだよ」

……勇那との決着の事か?

「だから、私には、勇人に何かを言う権利は無いんだ」

「……これからも俺の側に居てくれ」

「は?」

……恥ずかしいからもう言いたくないんだよっ!

「……俺はまだこの世界に来て1年しか経ってないんだ。だから、これからも、一緒に居てくれ」

正直に言おう。もう顔から火が出そうだ!

「え~と、どう言う意味だい?」

「……もう言わない」

「良いじゃないか、もう1度言ってくれたって。ほら、勇人」

ベットに潜り直してフレイヤの追求が止むのを待つ…………お、静かに成ったな。これで顔出せる……

「そうだよね、勇人の事見くびって一瞬でも勝敗を隠そうとした私何て…」

ぐうっ!……

「あ~、もう!もう1度しか言わねえぞ!俺の側に居てくれ!」

「本当にそう思ってるかい?」

「ああ」

「証明出来るかい?」

「ああ」

「なら、キスして」

「ああ……は?」

「キスして」

…………しなかったらまた泣くと顔に書いてある……マジ?

「もう、知らねえぞ?」

「私の台詞……んっ!」

はぁ~……やってしまった……

パアァン!

「「うわぁっ!」」

何だ!?クラッカーなんてどこからっ!

「おめでとうございます」

「……メイドさん?」

相変わらずの無表情でメイドさんが祝福の言葉を投げ掛けてきた。

「これは本国に帰りましたらユビキタス公に報告しませんと。夫人も大層お喜びに成られるでしょう」

「待ってくれ!あの公の事だからそんな事言ったら、」

「はい。直ぐにでも婚礼と成るでしょうね。私としましても幼少から仕えているフレイヤ様が身を御堅めに成られるのは大変嬉しいです」

「ふむ、これは帰ったら大変な事に成りそうだね」

「フレイヤのせいだろうがーーっ!」

……どうしよう!?


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