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神様の暇つぶし  作者: けんしょ~
その時、歴史が動いた?
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それぞれの決戦前夜

Side:女勇者

魔王と元勇者が勇者達と戦う、か。最高の喜劇に成るかもしれんな。

「勇那様、よろしかったのですか?」

「少年の事か?」

「はい」

「確かに以前私は少年に今後手出ししないと約束した。だから私は少年とは戦わない」

「では、どうするのです?」

「私の狙いは勇人だ。彼との決着を着ける」

ユビキタスでは引き分けに成ってしまった。だが今なら違った結果に成る筈だ。

「……この会談が終わったら、どうするのです?」

「まだ考えていないな。だが、魔界には刀が思いの外普及している。明日の様子次第では、魔王に交渉して魔界に居着くかもしれないな」

クリスに頼まれた、私達の存在した証……少年は浴衣を残した。クロスではよく見たものだ。

「……お供します。どこまでも、どこまでも」

物好きな奴だな。でなければこんな所に居ないで姫と共に民を守ったのだろう。

「好きにしろ」

「はいっ!」

嬉しそうにして、現金な奴だな……

「今日は疲れた。風呂にしよう」

「そうですねっ!では早速…」

「一緒に来るか?」

「え?……はい、はいっ!行きます行きます逝きますっ!お供させて頂きますっ!!」

…………早まったかもしれん。



Side:男勇者

「明日、今までやってきた事の結果が出るんだな」

「そうだね。でも、まだ通過点さ」

そうだ。まだ、ユビキタスと魔界だけだ。それでも、明日が大事なのは変わらない!

「魔王は、リリーは恐らくボウヤと少女、メイドさんの3人掛かりでやっとまともに戦えるかもしれないレベルだ」

「ああ。ジルくんに負けちまった俺じゃ、逆立ちしたって勝てない……」

「だが、最後まで残っているとは思えない」

きっとリリーちゃんには皆が最初から全力でぶつかる事に成る。そうなったら……

「最後は、心の勝負だ。あの時の決着は、ここで付けるんだよ」

「ああ」

俺は、まだ全てを守れる程強く成ってない。それでも、俺は……

「御2人共、明日は決戦なのですからそろそろお休みに成られた方が宜しいかと」

「そうだね。今日はもう休もう」

「そうだな。疲れが取れてなくて負けましたじゃ笑えない」

「と言う訳で、メイドさん、勇人を抑えるんだっ!」

「心得ております」

「へ?」

メイドさんに羽交い締めにされた。体の使い方が上手いみたいで抵抗出来ないっ!?

「さて、勇人。一緒に、休もうか」

「ちょっ、待て!落ち着けっ!明日は決戦だぞっ!さっきまでの微シリアスな空気はどこ行ったーーーっ!」

決戦前夜、俺は違う決戦を強いられた…………うっ!



Side:女A

「何か凄い事に成っちまったな」

「そうかな?」

皆、不安だけじゃなさそうだったけど?

「おいおい、相手は魔王だぜ?」

「それでも、明日は皆笑っていられると思うんだ」

「……分かった、明日全員が笑っていられる様に全力でやってやるよ」

「さっすがシオン君♪」

明日、私達が勝ったら世界は1歩だけ優しい方向に進む。大きい1歩になるか小さい1歩になるかは、まだ分からない。

「進む事に意義が有る。進まなければ、俺達が欲しいものは手に入らない。分かっちゃいるけど、やっぱ緊張するぜ?」

「大丈夫♪私達なら、全部上手くいくよっ♪」

ロザリーちゃんもジル君も隠し球があるみたいだったし、フレイヤ姫達は本気だもん。これで叶えられない願いなんて本当に無理な事だけだよ。

「私達の願いは、無茶な事なんかじゃないよ?」

「……そうだな。俺達は、ただ当たり前の事を望んでるだけだ」

ただ皆で楽しく暮らせる世界が欲しい。ロザリーちゃんは差別されない、魔族と人間がケンカしない、誰もが好きな人に好きだって言える世界が欲しい。

「そうだよっ♪」

だからきっと、私達はこれからも笑える。

「じゃ、明日皆で笑うために今日はは私達が笑お~♪」

シオン君に抱きついてベットに押し倒しちゃった♪

「なっ!クリス!?」

あ~、ロザリーちゃんがジル君を抱き枕にして寝るの分かるなぁ~。これ温かくて気持ち良い~

「いや、クリス、あのなっ?」

シオン君、もう少し静かにして?今、スッゴク気持ち良く眠れそう…………zzz……



Side:女B

はぁ~、結局戦うコトになっちゃったわね……

「明日、どうするのよ?」

ベットに並んで座っているリリーに聞いてみた。

「明日のわらわはただのオマケじゃよ。問題は人間達が人間達同士で片付けるじゃろ」

「どうゆう事?」

「わらわには恐らく相打ち覚悟で何人かが特攻してくる筈じゃ。そう成ったら流石に防ぎきれんかもしれん」

確かに、ジルなら最適でしょうね。明日のサバイバルはステージから出たら負けになるって聞いたし。

「わらわとしてはユビキタス公の提案を飲んでも良かったのじゃが、他の者がせめてわらわと同等の力を示して欲しいと言っておってな。本音はそれで明日露天で稼ぐ気の様じゃ」

「……商売根性?」

「お祭り根性も有るのじゃ」

何て厄介な……でも意外と人間を嫌ってないのね。

「ユビキタスはロザリーを助けたからの。ロザリーの魔具は魔界でもそれなりに普及しておって、進学祝いにロザリー手製のブレスレットを買う家も多いのじゃ」

そんな所でも活躍してるの!?

「それを守る為に戦ったユビキタスの評判は割と良いぞ?」

「そう言えばシフルネがそんなコト言ってたわ」

久々に話題になったわね、リリーの御付き兼秘書。親子仲はどうなったのかしら?王決めの義の後母親と一緒に父親を精神的にボコボコにしてたけど……

「何にしても、明日のわらわはただの部外者じゃろうな」

ここにいるのに、遠くを見ている……

「……良いじゃない、私はアンタの頑張りを知ってるわ」

頭を抱き寄せて撫でてあげた。

「……そうじゃの///」

全く、何照れてんのよ。

「明日は皆に魔王の威厳を見せつけてやんなさい。特攻してきたヤツは叩きのめしちゃえばいいのよ」

「うむ」

「勝とうが負けようがアンタが王よ。アンタが望むコトをしなさい」

「うむ」

「じゃ、今日はもう寝ましょう」

「うむ!」

今日だけは、私が抱き締めてあげた。



Side:男A

「明日、上手くいくといいね」

「そうだね」

「上手くいったら、リリーもコールズに来れるようになるよね?」

「うん」

多分コールズ所かユビキタス首都に行く事にも成るだろうけど。

「明日はジルの魔法使うよ♪」

「うん」

何か俺の魔法が使いたいって言うからロザリー用に考えてみた。実践で使うのは初めてだな。

「俺もこの目と魔具を試してみるよ」

「アタシが作った魔具の方がいいって言わせてあげるね♪」

「うん」

あの魔具はロザリーの物よりも高性能だった。御蔭でロザリーが悔しがってもっと良い魔具を作るために鋭意努力中。う~ん、嫉妬でいいのか?これは。

「明日はどうやったら勝てるかな~」

「問題はリリーだね。その次に勇那かな」

「むぅ~、どうしよう?」

「場外で失格なら、無理矢理追い出すしかないよ。普通に倒すのは無理だと思う」

「リリーの魔法はホントに反則だからね~」

前にイトハと戦った時に分かってたけど、リリーの魔力はおかしい。普通数人がかりで展開する結界魔法を1人で無詠唱で展開、維持出来るなんて勇人や勇那の数倍の魔力だと思う。

「ま、手は有るんだから試すだけだよ。リリーを倒したら、後は勇人さん達に任せるし」

「そうだね~。じゃあ、明日のためにもう寝よっか♪」

「うん」

相変わらず、2つベットが有ってもの片方は使われないなぁ…………寝る前にディープキスなんてされたら寝れないんだけど……


主神「お、久々に俺様が本編に、」

女神「出ませんよ」

主神「……マジ?」

ダル「神様のモブ具合乙!」

主神「五月蝿えぇぇぇぇーーーーっ!」


作者「神様達って、オチ担当にしたかったんだよな~」

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