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神様の暇つぶし  作者: けんしょ~
その時、歴史が動いた?
128/140

男勇者VS男A

またしてもやっちまった回です


生温かい目で読んでくれると幸いです

Side:男勇者

大剣にしたジュワユーズを構え、ジルくんと向き合う。

眼帯をとったせいで右目の輝く十字架が見えている。青白い氷属性のその目からは、薄ら寒い物を感じる。

「じゃ、準備良いね?」

「いつでも!」

「ああ」

寝室から出てきた2人に事情を話したら思いの外あっさりと模擬戦を受けてくれた。リリーちゃんならイトハちゃんが戦うのは嫌がると思ったらしい。

モリッシュさんは覗いてたからジルくんが仕掛けた罠に嵌って隣の部屋で亀甲縛りにされて宙に浮いていた……正直エロかった……

「ジル~頑張って~♪」

「うん」

「勝ったらお風呂で背中流してあげるね♪」

「……うん」

いやちょっと待て!背中流す?ああ、ロザリーちゃんは服着てるんだよな?そうだよな?

「……え~と、じゃあ、始め」

フレイヤ投げやり!?気持ちは分かるけど!

「よそ見?」

「っ!」

無詠唱の爆進で突っ込んできたかっ!先手を取るには最適だな。

逆手に持った2本のダガーを振ってくる。ただナックルガードの部分を使って殴るように振ってもくるから斬撃だけを防御しようとすると崩される。

多少強引にでも振り払って間合いを開ける!

「っと。相変わらずのパワーファイターだね」

「ジルくんも、相変わらずのスピード重視だ」

「ありがと。雷甲」

ダガーに気を取られてたらミドルキックしてきた。

ギリギリで避けたけど、本当に相変わらずの戦い方。まるで全身凶器みたいな子だ。

「あ、距離開いたわね」

「最近の勇人は中距離くらいなら攻撃出来る様に成ってるよ」

「ほう。氷の館の時は近距離のみだったかの?」

「其の通りでございます」

言いたい放題言ってくれるぜ!

「風牙」

「くっそ!俺だってこの距離ならっ!」

ジュワユーズを細く、長く伸ばしジルくんに振るう。

ジュワユーズは形状が自由だから離れた相手にも伸ばしたりして攻撃できる。

ジルくんの魔法を切り裂き、刃がジルくんの脇腹に向かう。これならっ!

シャオンッ!

俺の刃をダガーの柄に合わせて上に軌道をずらした。何回か見たことの有る技だ。

「その技、やられるとこんなに厄介だとは思わなかったよ」

「お互い様だよ。勇人さんの弱点だと思ってた中、遠距離が使えない」

「君も遠距離は苦手だからなっ!」

ジュワユーズを大剣に戻して切り掛る。

俺が1回攻撃すると4回攻撃される。これ理不尽だろっ!幾らなんでも速さが違い過ぎるっ!

「遅いよ。雷槍」

盾にした体験の腹を思いっきり蹴り抜かれて後ろに滑る。

「何よあれ、蹴りでも出せるようになったの?」

「うん♪元々出来たんだけど使いドコが無かったんだって」

「ジルの言いそうな事じゃな」

これ以上打ち込まれたらジュワユーズが持ってられなくなる……どうする……

「悩んでる暇なんて与えない」

また距離を詰めてきた。ジュワユーズを普通のロングソードにして迎撃する。さっきよりは早く振るえるけど打ち返せない。弾く力が弱いせいでジルくんが直ぐに次の攻撃に移ってしまう。

それでも大剣によりは長く保つ。これでチャンスを待つしかない!

「長期戦に持ち込むつもり?もう少し分かり辛くしないと駄目だと思うよ。氷」

ダガーに気を取られていたら左足を氷で固められた。ジルくんの魔力は低いしダガーを振るいながら使った魔法だからそこまで固くはない。力を入れて足を動かせば壊せる程度の強度だ。

でも、その時に生まれる隙をジルくんが見逃すとは思えない。そもそもこうして悩んでる事が既にジルくんの作戦な気がする。

「壊さないの?そのままじゃ押し切れるよ」

ダガーが速くなる。

氷を砕こうにもそんな事してたら確実にやられる。このまま片足が動かなければその内やられる。

八方塞がりじゃないかっ!

「足りない。まだ、全然足りない!勇人さんに足りないもの、それは!」

鳩尾に迫るダガーのナックルを防いだら下からジュワユーズを蹴り上げられ、正面ががら空きに成ってしまった。

「情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!そして何よりもっ!―――速さが足りないっ!!」

どこぞのニャンチュウの最速名言と共にラッシュをくらった……速過ぎて何言ってるかいまいち分かんねえよ……

「…………やり過ぎた……」

「勝者、ボウヤ!」

「……相性悪過ぎたの」

「ジルが速過ぎんのよ。アイツ遠距離だったら魔法撃たれる前に近づけば良いとか思ってるわよ」

「ジル~お疲れ様~♪」

「うん」

「お風呂行こ~」

「……うん」

「あら~、ロザリーちゃんに連れていかれちゃったわよ?」

「もう放置じゃ。アレ等に一々突っ込んでいては身が持たん」

「同感でございます。では魔王様、勇人様の評価を」

「うむ……結局、わらわと戦えるかちゃんと見れんかったの」

「ボウヤが参考に成る様な戦い方するとは思ってなかったけど、まさかここまで酷いとは」

「まぁ、あの防御力だけは評価出来るのじゃ。それにわらわも勇人の本気の攻撃を受けたらかなり追い込まれそうじゃの」

「では?」

「うむ、取り敢えず合格じゃ」

「決まったなら中に入らない?こんな所で突っ立ったままって、何か間抜けじゃない?」

……誰も俺を助けてはくれないのかよっ!てかジルくんとロザリーちゃんはマジで一緒に風呂入ったのか!?誰か止めろよっ!!

…………立てるくらいに回復するの、待とう……


姫巫女「……ボウヤ、何もしてないと思うかい?」

女B「わっかんないわね。てかロザリーちゃんの方が積極的で危ないと思うわ」

姫巫女「そうだった……覗いてみるかい?」

女B「ダメよっ!そんなに死に急ぐなんて、それが1国の公女のするコト!?」

姫巫女「いや、何か気になるんだよ。てか見たいんだよ」

女B「個人的な欲望じゃない!絶対ダメよっ!」

姫巫女「……ケチ」


作者「子供同士だからセーフ!子供同士だからセーフ!……姫御子は野次馬?」


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