飛んできた岩と森への侵入者
「ねえねえアシェル、聞いてよ」
「なんだ」
なんか今日はいつにも増して楽しそうだな。
あの顔は絶対ろくでもねえ話を持ってきた時の顔だ。今回も例に漏れずそういう類の何かを聞かされるんだろうが……俺は今からここの掃除をしなきゃならねえってのに。
その話はわざわざ窓から顔出してまで話しかけてくることか? まあノエリスが俺の都合なんか気にする訳ねえか、こいつは自分が喋りたい時に喋りたいだけ喋るタイプだからな。
「また森に迷い込んできたニンゲンがいてさー」
「あー……」
なるほど、そりゃ喜ぶ訳だ。
定期的にこの話題出てくるよな、ノエリスにとっちゃこれが一番の娯楽なんだろうが。
迷い込んできちまったヤツはご愁傷サマ。どういう目的か知らねえが、帰って来たヤツのいないこんな森に入ってくる方もどうかと思うぜ。
「中々に弱そうなニンゲンでねー。体つきも華奢だし、装備もほとんど持たずに一人で来たみたい」
おお、声が弾んでやがる。
コイツが楽しそうにしてる時ってのは面倒事か悪趣味な話題がある時って相場が決まってる。まあ今回は俺に被害が及ぶ類の話じゃなさそうだからいいか。迷い込んだ人間の話なら、俺には関係ねえし。
「おかげで『死ぬ派』は大盛り上がりでさ。久しぶりの大勝負になりそうなんだよね」
へえ。
死ぬ派が盛り上がってるってことは、よっぽど生き残れなさそうなヤツが来ちまったと。
まあ弱そうで装備もねえって言ってたもんな、そりゃ死ぬ派が張り切るのも無理はねえか。あの森で生き延びるのがどんだけ大変かは俺が一番よく知ってるし、装備なしで突っ込むなんざ自殺行為みてえなもんだ。
「お前らも飽きねえよな、毎回毎回」
「だって楽しいんだもの。キミだって見てたでしょ? ボクたちが賭けで盛り上がってるの」
見てたっつーか、巻き込まれてたっつーか。探検家の時は俺自身が賭けの対象だったからな、見てたなんて呑気なもんじゃなかったんだが。
まあ今更それを言ったところでノエリスが自分のやり方を変える訳もねえし、他のウィスプ全員の気持ちが変わる訳でもねえし、言うだけ無駄か。
「で、今回はどれくらい持ちそうなんだ」
「んー、三日かな? 下手したら二日で終わるかも。本当に弱そうだし」
……可哀想に。
三日か、短えな。いや、あの森のことを考えりゃ三日でも上出来なのかもしれねえが。食えるもんはほとんどねえし、水場を見つけるのだって一苦労だし、おまけにあの怪物が徘徊してやがるし。弱そうなヤツが装備もなしに放り込まれたら、そりゃ三日持てば御の字だろうな。
「まあ、頑張ってほしいけどねー。すぐ死んじゃうとつまらないし」
「お前が言うと全然応援に聞こえねえんだよ」
結局は長く楽しませろって意味だろうし、どこまでいっても娯楽としか見てねえんだから。
「じゃあボクはウィスプの分身使って様子見てくるから。一緒に見る?」
「見ねえよ、俺は掃除があんだろ。お前が言い出したんだからな」
「あ、そうだった。じゃあ頑張ってねー」
頑張ってねーじゃねえよ、お前が押し付けた仕事だろうが。まあいいけどさ。
どうせここにいる限りは何かしら働かねえと居心地悪いし、掃除ぐらいならまだマシな部類だ。飯の調達で森に行かされるよりはずっと楽だからな。
「じゃあ、やるかー……」
小屋の周りにはノエリスが実験で使ったらしいガラクタがあちこちに転がってて、これを片付けろってのが今日の眷属の仕事らしい。壊れた瓶とか、よく分からねえ道具の残骸とか、あとは人形の部品とか。
人形の部品ってのは見慣れたもんだが、自分と同じ顔した腕とか足とかが転がってるのはいつまで経っても慣れねえな。断面とかならまんま見た目人間だし。気持ち悪いっちゃ気持ち悪いんだが、いちいち気にしてたらこの場所じゃやっていけねえ。
「んしょ……っと」
こうやって黙々と作業してると、色々と考え事が浮かんでくるもんだな。
ここに来てからどれくらい経ったんだか、もう数えるのも面倒になってきた。最初の頃は早く出てえって焦りまくってたんだが、最近はちょっと落ち着いてきたっていうか、焦ったところでどうにもならねえって分かってきたっていうか。
ノエリスの解析が終わるまでは動きようがねえんだから、焦るだけ無駄なん──
「え──」
*
……痛え。
何だこれ、すげえ痛え。頭の後ろがガンガンするような……。
「……っ、て。何が……起こっ……」
「──あ、起きた」
……あ? その声はノエリスか?
うお、近え。ノエリス、何でそんなとこにいんだよ。
っていうか俺、なんで地べたに寝てんだ?
「何が……」
「キミ、岩に当たって気絶してたんだよ」
……は? 岩?
なんで? 近くに岩なんか無かったし、別に滑ってもねえんだから頭の後ろを打つ理由がねえだろ。しかも気絶するほどって。
「ボクが昔練習してた物体移動の魔法が飛んできたみたいでさ。あれが今発動しちゃったみたいで、運悪くキミの頭の上に岩が落ちてきたんだよね」
ええ……。
あれかよ……。
過去や未来から魔法が飛んでくるってヤツ。前にも雷が降ってきたことあったけど。それがよりにもよって、丁度俺のいる時に、俺のいる場所にかよ。
その上岩って。昔ってことは、俺がいなかったから遠慮せず練習してた名残ってことなんだろうが。んな重さのあるもんで練習なんてしてんじゃねえよ。危ねえだろ。
「起きたならいいや。気紛れで応急処置してあげたけど、しなかったら多分死んでたよ、キミ」
「……え、マジ?」
「まじ」
死んでた? 俺、死にかけてたのか?
岩が頭に当たって、そのまま? 何の前触れもなく?
……いや待て待て待て。
やっぱり──おかしくねえか、これ。
「なあ、ノエリス。俺、岩が降ってくる前に何も感じなかったんだが」
「……? 何もって?」
「『嫌な予感』っていうか……危険を察知する感覚みてえなヤツが」
「……ああ? 前話してたヤツ?」
そうだ、前々から疑問だったが、やっぱり俺の勘がおかしくなっちまってる。
ノエリスの気紛れ次第で生きるか死ぬか分からねえとんでもない状況だったってのに、死ぬ前に感じるはずの『嫌な予感』が──今回もしなかった。
盗賊の頃に鍛えられたあの危機察知能力。ネルにも同じようなもんがあったらしいし、俺にだって前はあったはずなんだが。少なくとも執事のアシェルとして死ぬ時までは感じてたはずなのに。
だってのに最近、全然発動しねえ。写本師の時に橋から落ちた時もそうだったし、盗賊として撲殺された時もそうだったし、信者として瓦礫に押しつぶされたときも無かったし──今回もそうだ。
「それ、多分だけどさ」
「ん?」
「平和な時期が続いて鈍ったんじゃない?」
……確かに。
考えてみればそうかもしれない。毎日死ぬかもしれない恐怖と隣り合わせの盗賊の頃と違って、それ以降の人生は全部俺の死で終わるとはいえ──平和な時間がそこそこ長かった。
特に写本師の頃は、それまでの人生と比べて随分と穏やかだった。カルと一緒に仕事して、ロエマに世話になって……レミやベラは怖かったが、命を狙われることも少なくて、常に警戒してなきゃいけない状況でもなかった。使わない能力ってのは鈍っていくもんだ。
でも、それだけじゃ説明がつかねえんだよな。
鈍っただけなら、完全に消えるってこたねえだろ。
「あとは──死よりも怖いものに何度も遭遇して、感覚がマヒしてるとか……?」
「あー……」
すげー心当たりあるな。誰とは言わねえけど。
じゃあ、そういうことなのか。
盗賊時代に研ぎ澄まされた感覚が、平和な暮らしでどんどん鈍っていった。
それと同時にあの女への恐怖で基準がぶっ壊れちまって、死より怖いものを何度も経験したから、普通の『死の危険』が危険に感じられなくなってる。
……ああ。
そのおかげで、俺の『嫌な予感』は今やほとんど機能しなくなってると。
だから、判断力の鈍っちまった俺は、岩が降ってこようが、橋から落ちようが、撲殺されようが、瓦礫に押しつぶされようが──あの女に比べりゃ、全部大したことねえって、体が勝手に判断しちまってるってことなのか。
「ま、ボクには関係ないからね。これからはいつ自分が死ぬか分からないってだけ思ってればいいんじゃない」
……まあ、そうか。
もしそうなら、今更意識してどうにかなるもんでもねえよな。
*
『あれ……なんで迷わずまっすぐ歩いてるのかな。来るのは初めてじゃないのかい?』
あれからどれくらい経ったか。ご主人サマはとうの前に小屋へ戻って犠牲者の末路を観戦中だし。俺だって頭はまだちょっと痛えが、クラクラするほどでもなくなってきた。
このままずっと寝転がってても仕方ねえ。人形の部品やら壊れた瓶やら、まだあちこちに転がってるし。そろそろ動きだすか。
「よっ……と」
にしても……今の俺って、昔とはだいぶ変わっちまったんだな。
そこらの人間にない感覚が薄れてきてるってことは、「普通の人間」に感性が近づいてきてるってことなんだろうが……この変化って良い変化なのか?
盗賊の時は、「嫌な予感」があったおかげで何度も命拾いした。危険を察知して、逃げて、生き延びた。あの感覚がなかったら、とっくに死んでたはずだ。
でも、その感覚のせいで、普通の人間が怖がらねえようなことまで怖がってた気もする。常に警戒して、常に疑って、誰も信じられなくて。仲間なんて信用してもすぐ失うし、ボスのことは恐怖の対象でしかなかった。
今の俺は、嫌な予感が働かなくなっちまった。危険を察知できなくなった。
……これって、良いことなのか?
命の危機に敏感な方が、生き延びるためには有利だ。さっきだって、頭の上から岩が落ちてきたんだぞ。一歩間違えればあのまま圧死してた。同じ死因はダメだってのに、丁度一回前の死因で死ぬとこだった。
でも、だからといって常に警戒してなきゃいけねえ生活ってのは──疲れる。昔は分からなかったが、色々な知識を吸収した今なら分かる。何かに縛られて生きていたくないっていう俺の考え方からすれば、こんな勘は弱まった方が良いのかもしれねえ。
普通の人間みてえに、危険を察知できなくなったってことは、それだけ油断しやすくなったってことだ。さっきみてえに、岩が降ってきても気づかねえ。下手したら死ぬ。
でも、普通の人間みてえに、他人と関われるようになったってことでもある。警戒しすぎて誰も信じられなかった頃よりは、ずっと楽に生きられる。
「……どっちが良いんだろうな」
命を守るために敏感でいるべきなのか。
それとも、普通に生きるために鈍感になるべきなのか。
……まあ、今更考えたところでどうにもならねえか。
嫌な予感が戻ってくる訳でもねえし、レミへの恐怖が消える訳でもねえ。俺はもう、普通の人間に近づいちまった。それが良いことか悪いことかは分からねえが、とりあえず今はこれで生きていくしかねえ。ノエリスが言ってた通り、これからは意識して危険を避けるしかねえんだろうな。
……ていうか、さっきから小屋の方が静かだな。
いつも迷い人が来たときは小屋の方からケラケラ笑い声が聞こえるもんなんだが。なんか今日はやけに静かな気が……ん?
「……おい?」
「……」
あれ? おかしいな。出てきやがった。
なんか様子が変だぞ。返事もねえし、こっちを見てるが……焦点が合ってねえような。 足元も若干ふらついてる気がするし、コイツが観戦の途中に訳もなくあの窓の前を離れるなんて……。
「なんだ今日は。もう終わったのか……って……」
なんだその顔。顔色が悪いっていうか、苦しそうっていうか。
片手で胸のあたりを押さえて、もう片方の手は扉の縁を掴んでる。息も荒いし、肩で呼吸してるみたいに上下に揺れて……えっ?
「……なんか……すごく胸が苦しい……」
「……は?」
*
……何だそれ。胸が苦しいって、どういうことだ。
ノエリスが苦しむなんて、今の今まで一度だって見たことねえぞ。
こいつは魔女で、凄腕の魔法使いで、この森の主で。病気になるとか、体調崩すとか、そういうのとは無縁だと思ってたのに。
「さっきから、急に……胸が締め付けられるような……痛みがして……」
「おい、立ってられるか」
「多分……はぁ……大丈、夫……はぁ……」
ダメだろこりゃ。
どっからどう見ても大丈夫な訳ねえだろ。これまで見たことないぐらいの不調だぞ。足元ふらついてるし、今にも倒れそうじゃねえか。 このまま外で倒れられても困るぞ。
「小屋入るぞ。腕貸せ」
「……ん」
軽えな、こいつ。
「……ベッドまで行けるか?」
「うん……」
「ほら、座れ。背中さすった方がいいか?」
「……ありがとね。お願いするよ……」
珍しく素直だな。いつもなら何か嫌味の一つでも言ってきそうなもんなのに。
俺が寝床まで近づくのだってあんなに嫌がってたってのに、ここまで近づいても文句の一つすら言おうとしねえ。時折眉を歪めて本当に苦しそうにしてるだけで、いつもの覇気が微塵も感じられねえ。
……それだけ余裕がねえってことなのか? 本当に大丈夫かコイツ?
……冷静に考えれば、何を真面目に心配になってきてるんだ?
コイツは大悪人だぞ? 俺はコイツに脅されて眷属になってるだけで、俺はコイツの解析が目的だから一時的に手を組んでるだけで、コイツにもしものことがあれば俺にだって問題があるからこうしてるだけで。
なのに、こんな性悪相手に何をそこまで気を乱されて……ああいや、そんな場合じゃねえ。
「何があったんだお前。さっきまで普通に観戦してたんじゃねえのか」
「分からない……急に……こうなった……」
分からないって、お前。
今までずっと悪趣味なことしてたツケが回ってきたんじゃ……ていうか、魔女のくせに自分の体に何が起こってるか分からねえのかよ。
「なんだか、魔力は……感じるんだけど。だから、魔法の……攻撃の可能性が……」
「魔力? 魔法、だと?」
魔法の攻撃?
今この近くに別の魔法使いが来てるってことなのか?
誰が遠くからノエリスを魔法で攻撃してるって言いたいのか?
「魔法なら、その、お前がなんとかしたりできねえのか。魔女だろお前」
「いや、今までに見たことない……タイプで。解析も、対処も、なんだかできなくて……」
……おいおいおいおい。マジかよ。
ノエリスが解析できねえ魔法なんてあるのか。こいつは何年も魔法を研究してきた魔女なんだろ。それが解析できねえって、一体どんな魔法なんだよ。そもそもそんなもんがあり得るのかよ。相当新しい、独自の魔法だったりするのか?
「ひとまず休んでろ。無理すんな」
「……分かった……ちょっと……横になるよ」
「おう」
少しは楽になったのか。さっきよりは顔色がマシになった気がする。
……何なんだ、これ。
魔法の攻撃って言ってたが、誰が攻撃してんだ。
俺たち以外で他に森にいるのは……ノエリスが言ってた──迷い込んだヤツか。
でも、そいつがノエリスの存在を知ってる訳がねえよな。
それに、ノエリスを攻撃する理由もねえ。普通に考えて、森に迷い込んだヤツが真っ先にやることは、出口を探すことだろ。いるかも分からない魔女を攻撃するなんて発想、どこから出てくるんだ。
そもそも、ノエリスでさえそんな遠距離から魔法で攻撃なんてできたこともなかった。その迷い人とやらも、森に入ってきたばっかりでこの小屋の場所すら分からねえはずだろ。どこにいるかも分からない相手を超遠距離から攻撃するなんて、理屈が通る訳がねえ。
なんで相手の場所が分かるんだ。遠隔で攻撃できる魔法なんてもんがあるのか。
……それとも、何だ。偶然か? コイツが昔やった魔法がたまたま今のタイミングに暴発して、それがノエリスに当たったとか?
いや、でもノエリスは「攻撃の可能性」って言ってた。偶然じゃなくて、意図的な攻撃だって認識してるってことだろ。過去からならノエリス自身がその存在を把握してるはずだし、未来からならノエリスがこの経験を踏まえてそんな魔法を使わなくなるはず。
分からねえ。何も分からねえ。
「……あれ」
小屋の窓がギラギラ光ってやがる。
なんで、窓の魔法はずっと動いてるんだ?
ノエリスがこんなにキツそうなら、余計な魔法を使うことだってできなくなってるはずで……。
ああいや、そうか。あの窓は、魔法じゃなくて魔法道具だから、ノエリスの状態に関係なく動くのか。操作してるヤツがいねえから視点が動いてないだけで、この窓はいつでも使えるんだ。
──じゃあこれで。
迷い込んだヤツが何してるのか、それを見られれば何か分かるかもしれねえぞ。
「えっと、どう動かすんだっけか、これ……」
前に何回かだけ触らせてもらったことがあったよな。
思考で操作するって言ってたが……集中しないとダメだとか何とか。
こうして、ああして……見たい場所を思い浮かべて……。
……よし。
ちょっとおぼつかなかったが、なんとか窓の映像動かせたぞ。
変にぐるぐる回って、森の中が映って──
「──ああ、いた!」
やっと見つけたぞ! 人がいる!
確かに、華奢な体つきだな。言われてた通り、装備もほとんど持ってねえみたいだし、弱そうって言われてたのも納得できる。
「……?」
でも──歩き方がおかしい。
普通、迷いの森に入ったヤツは、右往左往するもんだ。道が分からなくて、同じ場所をぐるぐる回って、最終的には出られなくなる。俺だってそうだった。探検家の時、何度も同じ場所に戻ってきて、出口が見つからなくて、結局餓死した。
なのに、この人間は──まっすぐ歩いてるぞ。
全く迷ってる感じがねえ。どこに向かってるのか、はっきり分かってるみたいな歩き方だ。足取りも確かだし、周りをキョロキョロ見回すこともしてねえ。なんでだ?
「やっぱりか。この人間が──ノエリスを攻撃してるのか?」
いや、でも。この人間は、ノエリスの存在を知ってるのか?
知ってるとしたら、どうやって? それに、ノエリスが解析できねえような魔法を使えるヤツが、なんでこんな森に迷い込んでんだ。わざわざ入ってきたのか? だとしたら、目的は何だ?
「えっと、もっと近づくには……こうか?」
でも、近づくだけじゃコイツが何者かも──
『え、えっと? アシェルさんの、背中の、反応は、もうちょっと奥の方……かな?』
えっ。
あ──えっ?
『す、すぐ、近くにいた、もう一つの反応は、敵……でいいん、だよね……』
『あとちょっとで、呪い殺せる、かも? これで、助けにいける……』
『えへへ……待ってて、くださいね。今、行きますから。アシェルさん……♡』
ソ、ソラナアアアアア!!?
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