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新説三国志演義 シーズン1 黄巾の乱編  作者: 青端佐久彦
第五集
172/181

付録 【黄巾将列伝:黄卲】

(こう)(しょう)



正史:

汝南潁川黃巾、何儀劉辟黃邵何曼等、衆各數萬、初應袁術。又附孫堅。二月太祖進軍、討破之、斬辟邵等。((さん)(ごく)()(かん)1:()(しょ) ()(てい)()


(けん)(あん)元年:196年)

(じょ)(なん)(ぐん)(えい)(せん)(ぐん)()()(りゅう)(へき)、黄卲、()(まん)などの黄巾がおり、数万ずつの兵を率いており、最初は(えん)(じゅつ)に与していた。次に(そん)(けん)についた。二月に(そう)(そう)が進軍し、これを打ち破り、劉辟、黄卲を斬った。



從征黃巾劉辟、黃邵等、屯版梁。邵等夜襲太祖營、禁帥麾下擊破之、斬辟邵等盡降其衆。(三国志巻17: 魏書 (ちょう)(がく)()(ちょう)(じょ)(でん)


()(きん)は)

黄巾の劉辟、黄卲らを討伐するために遠征し、(りょう)(こく)にて野営を行った。黄卲たちは曹操の宿営に夜襲をかけた。これを于禁とその指揮下の兵が撃破し、劉辟、黄卲を討ち取り、その兵は降伏した。




演義:

記載なし



佐久彦三国志:

黄巾軍三悪党のひとり。

元は漁師だったが事故による頭部の怪我が元で異常性欲を発現。女を犯していないと気が狂わんばかりの渇きに襲われるようになった。その異常な性欲にひとたび付き合わされた女は、ほとんどが耐えきれずに死んでしまう。耐えられた者でもまともな生活が遅れるまで回復する者は稀、というほど。技量が優れているというよりも永続的ともいえる責め苦に耐えられなくなる。

その驚異的な体力は性行為時以外でも発揮されており、精力的に動き回っては地獄を作り出した。



別名:女喰い



経歴:

1月、(せい)(しゅう)(とう)(らい)(ぐん)に薬剤拠点を構築するため、()(きょう)(けん)を襲い、略奪。

同月上旬、薬剤拠点を完成させ、維持を始める。

同月中旬、(そん)(さく)たちに確認され、その脅威を認識される。

2月、()(げん)()が処刑されたことを聞き、報復行為のため(とう)()(けん)を襲う。

同月上旬、孫堅と対峙し敗北。黄巾軍を抜けて北に走った。



評価:

黄巾軍がギャグ集団になりかねないと感じた佐久彦によって作り出された悪逆三人衆。わかりやすく怖くて悪い奴ということでキャラメイク。

本来は黄巾の乱に参加はしておらず、汝南郡に割拠する黄巾軍残党の将帥として歴史に登場する。

残党を率いるくらいだし、さぞや名のある人だったのだろう、ということで黄巾の乱本線にも参加してもらいました。

指揮能力は直感頼り。

性欲を発散できていれば会話もできるし作戦行動も可能。数日ため込むともうダメ。

自覚できてはいないが破滅願望を持っており、自分の力では止まることのできない自分を、殺して止めてくれる存在を望んでいる。

わかりやすく理性を溶かした属その一。

黄巾軍の問題児筆頭。

後の黄巾残党の有力な将ということで本戦にも参戦。

黄巾軍が伝染病を広め、その病の特効薬を配ったという佐久彦の独自解釈を補完するために青州に配置。

もうこれ何らかの異能を発現してるんじゃなかろうか。


誤字、ルビ、表記ゆれの修正を行いました(2025年4月23日)。

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