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ファンタジーを現実に  作者: 王国民
異世界転移編
1/207

異世界に呼ばれました

 新作です。よろしくお願いします。

 今日は数時間置きに4話投稿します。

 毎日0時に投稿するので、ぜひ見てください。

 チャイムの音でオレの眠気は吹き飛んだ。ようやく昼ご飯の時間だ。


(そう)ちゃん、お弁当食べよう? じゃなかった……ありがたく思いなさい? え~と、この私がわざわざ作ってあげたんだからね! ……で、いいんだっけ?」


 このツンデレ下手は高岡真由(たかおかまゆ)。オレの幼馴染みで恋人だ。毎日弁当を作ってくれる、ありがたい女の子だ。

 中学生の時に金髪ツインテールにはツンデレが似合うと言ったら、前髪を切り揃え、金髪に染めてツインテールにしてしまった残念な頭の持ち主でもある。


 つり目なのを気にしていたので、つり目の可愛いアニメキャラを見せて、お前のつり目も似てて可愛いから気にするなと言ったら、オレの好みを勘違いしたらしく、それ以来そのキャラと同じ金髪ツインテールにしている。

 オレは特に好みなんてなく、可愛い髪型ならいいんじゃないの? と思っているので、別にツインテールにしてもしなくても、真由のことは好きである。


「無理にツンデレにしなくてもいいぞ? 気が付いた時にやるくらいで」


 別にツンデレは嫌いじゃないが、ツンデレが特別に好きというわけでもない。しかし、勘違いとはいえ真由がオレのために頑張っているので、言い出せないのだ。


「恋人だもん! 喜ばせてあげたくなるんだよ!」


 この嬉しそうな顔を見ると、どうしても言えない。そんなところも可愛いと思うからかもしれないが。


想太(そうた)。天気もいいし、屋上で食おうぜ」


 オレの肩に手を置いて、後ろから190cmの巨漢が声を掛けてきた。

 オレの4人の幼馴染みの1人、英田耕平(あいだこうへい)だ。柔道部に入っていて、その図体で活躍している。

 柔道一筋なのでガキの頃から坊主頭にしてるし、女の子が苦手な男だ。

 真面目で義理堅いので、信頼できるナイスガイだが、まったくモテない。見る目のない女の子ばかりだ。


「ああ。(つよし)と千夏も誘おう」


 残りの幼馴染みだ。

 七瀬剛(ななせつよし)、158cmと小柄で色白の美少年だが、ガチホモなので女の子にはモテない。

 耕平と同じ柔道部に所属しているが、別に柔道が好きなわけでも強いわけでもない。

 ただ筋骨隆々(きんこつりゅうりゅう)の男とベタベタできるという理由で入部した。

 そんなアホな理由で入部したわりに、高校3年までしっかり付いていくあたり、気弱に見えて根性はある。


「僕がどうかした? 想太君。そんなに見つめられると照れちゃうね」


 やたらと無駄に触ってくるのが玉に傷だ。


「剛! 想太が固まってるでしょ? ベタベタしないの!」


 こいつは如月千夏(きさらぎちなつ)。剣道部に所属している運動神経がいい女の子。こっちは本物のツンデレ気味な奴だ。

 短く切ろうか悩んでいたが、女らしさがなくなると嫌なので、肩くらいまでの茶髪を、短めのポニーテールにしている。


 明らかにオレに対する態度が違うので、千夏の気持ちは判っていたが、オレには真由という恋人がいるので、告白されない限りは気づかないふりをするつもりだ。

 何が正解かは判らないが、千夏もこの幼馴染み連中と仲良しなので、接しにくくなるのは嫌だろう。本人も隠している。


「千夏ちゃんは恐いな~。男同士なんだし想太君に触ってもいいじゃない」


 ビクビクしながらオレから離れて、耕平の背中に隠れる。


「よくないわよ! 想太はノーマルなんだからね!」


「俺もノーマルなんだけどな……」


 耕平にベタベタしているぶんにはスルーしている。これでバレないと思うのはなぜなんだ?

 それより腹が減ってきたから、喧嘩はそのへんにしてご飯にしたい。


「とにかく昼ご飯だ。放課後の部活で空腹は困る」


「今日は部活はないぜ?」


「えっ? なんでだ?」


 耕平に聞き返すと、体育館の壁が老朽化で壊れそうなので、オレのバスケ部も柔道部も剣道部も休みらしい。

 外でできる部活は普通にやるようだが、オレたちは体育館の設備がないと無理だな。真由もバスケ部のマネージャーなので、全員部活が休みのようだ。


「それじゃあ、みんなで遊びに行くか? 最近は時間が合わないし」


 オレの提案にみんな賛成したので、屋上で弁当を食べながら行き先を話し合った。



 放課後、家で私服に着替えてから合流する。

 真由も千夏の気持ちを知っているので、人前でベタベタしたりはしない。

 恋人同士なのは隠してはいないが、わざわざ傷付けるようなことはしない子だ。楽しく遊ぶどころじゃなくなる。ギスギスするのは嫌いだ。


「ねえねえ想ちゃん。お洋服が見たいんだけど、いい? 退屈じゃない?」


 確かに女の子の買い物に興味はないが、それも男の労働のうちだと思っているからかまわない。


「正直に言えば退屈だけど、恋愛には歩みよりが大事だと学んだからな。真由もオレのためにいろいろしてくれるんだし、気にしなくていいぞ。何時間でも待つつもりだ」


「ありがとう! ……何時間も掛けないわよ! のほうがいいかな?」


「普通とツンデレの両方やってるんだから大丈夫だって」


「そうだね! 2度おいしいってことだよね!」


 やはり素直すぎるな。


「あたしも服なんて判らないなぁ。真由、可愛いの選んで」


「千夏ちゃんに似合うのは、超ミニスカートだね! 脚が綺麗だから頑張って穿こうね!」


 股下何cmだ?


「なあ、想太。あれじゃ下着が見えると思うぜ。見てられねえよ」


「オレは自分の心に従って見るぞ?」


「あははっ。想太君はオープンスケベだね。男らしくてカッコいいよ」


 剛は興味ないらしく、オレと耕平だけを見てベタベタしている。


「こらっ! 男共! こんな短いの穿くわけないでしょ! 真由も下着が見えないやつにしてよ!」


「せっかく脚が綺麗なのに……もったいないな~」


 ちなみに2人の服装は、真由がお嬢様チックな白いワンピースに、半袖の水色カーディガン。

 千夏はショートパンツに、半袖パーカーだ。見えてる脚はあの超ミニスカートと変わらん。


「うんうん。2人とも尻から太もものラインが堪らんな」


 2人の尻を撫でておく。


「想ちゃんが嬉しいならよかったよ~」


「サラッとお尻を撫でるな! 比べるように撫でるのが余計にむかつく!」


 赤くなって軽く小突いてくる千夏の攻撃を避けると、耕平を盾にする。


「俺を巻き込むなよ! 千夏は剣道やってるから意外に痛いんだぞ! いつも俺を盾にするな!」


 頑丈なくせに女の子の攻撃に怯えるなよ。たんに女の子に触られると緊張するだけかもしれんが。

 あまり騒ぐのも迷惑なので、みんなで選んで買った。男の好みの服を着てくれる女の子はいい子だ。


 当然の如く荷物は耕平に持たせる。

 筋トレが趣味の耕平は、荷物を上下に動かしながら歩いている。

 オレもこのあと部屋で飲むジュース類を鞄に入れてるので、筋トレにはなるだろう。


 家に向かって歩いていると、物影に捨て猫を見付けた。

 位置的に気付いているのはオレだけのようで、せっかくだから拾って帰ろう。うちは両親とも動物好きだし。


 みんなから離れて捨て猫を抱っこする。

 すぐにみんなの所に戻ろうと歩き出したら、オレの足下に魔法陣が現れた。


「は?」


「想ちゃん! 動けない!」


 真由たち4人の足下にも、大きな魔法陣が光を放っていた。


「想太! こっちに!」


「オレも足が動かないぞ!」


 オレに向かって手を伸ばす耕平。

 真由と千夏は2人で抱き合って怯えている。

 剛はオレに向かってお菓子の入った袋を投げてきた。その袋をキャッチした瞬間、みんなの姿が消えていた。


 ここはどこだ? なんでいきなり森にいるんだ?

 真由たちもいないし、流行りの異世界転移でもしたのかね? 神隠しみたいに別の場所に飛ばされたのか?

 よく判らんが、ピンチなのはすぐに判ったな。あれはゴブリンだもんな。

 ガサガサと草むらを分けて出てきたのは、緑色の体に醜悪な顔の有名な化け物だった。ヤバイな。

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