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迷宮動物誌 〜私と魔物たちの楽園暮らし〜  作者: ローラーコースター
第一部 三章 一節 楽園を管理しよう!

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第32話 他力本願こそ至高!

楽しんでいただけたら幸いです。ブックマークや評価、感想、誤字報告よろしくお願いします。

『月が血に染まった夜に逃げ場のない百鬼夜行が現れるだろう。24年前と同様に人間の愚かさが災厄を招くだろう。』


『二つの名を持つ海に眠る蜥蜴の王が蝉の声で目覚める。人の穢れに怒り狂った王は彼の寝床を偽りの名で呼ぶ者どもの家を海に引き摺り込むだろう。そして(つわもの)の血を飲んだ時、怒りは治まり、楽園を目指すだろう。』


『二つの災いが過ぎ去った時、巨塔は進化するだろう。住人たちは強大になり、各地で諸王が目覚める。しかし、一つの可能性もまた現れる。善人には恵みとなり、悪人には災いとなる。両方であれば何も得ない。』




 これがシッダが語った占いの結果だ。アリスちゃんでさえシッダの占いは外れたことがないと言うのだから、これは無視できない。がしかし、ノートに書き留めてみて思ったが、占いであるが故に意味が分からない部分も多い。


 一つ目は『百鬼夜行』に別の解釈が無ければ、魔物氾濫で間違いない。そしてそれは月が赤くなった夜に起こるんだろう。


 二つ目の意味はよく分からない。『二つの名を持つ海』はもしかして韓国政府が「東海」と主張している日本海のことだろうか。しかし、政治が関わらないだけで、世界を探せば海の名称が国によって異なることなんて腐るほどあるかもしれない。『人の穢れ』という言葉もあまりに抽象的なので、穢れの正体は全く見当がつかない。その後も全く意味不明だが、最後に『楽園』を目指すとある。これはもしかしてここのことなんだろうか?

 しかし海で眠る『蜥蜴の王』なんて聞いたこともない。日本近海にはオドンケロナという大型の海亀の魔物や海の新たなギャングである蛇竜シーオルム、電子機器を妨害するウミアロワナなどの生物が暮らしている。群れることはなく、単体で船を二隻沈めれるかどうかという程度の魔物たちだ。しかも海の魔物たちは深海を好むため、浅瀬や岸辺にまで来ることはまずない。

 唯一明らかなのは今が五月下旬で、蝉が鳴き始める夏にその王様が目覚めることだ。


 三つ目の意図する所もまた曖昧だ。恐らくダンジョンに何らかの新しい要素が追加されるのだろうが、善悪だなんて言われると難解だ。


 何より私は<楽園>の外では無職の一般人だ。これを知ったところで何もできない。私のSNSで情報を拡散したところで同じ様なことを言う陰謀論者は掃いて捨てる程いる。


「どうしようシッダさん〜。」

私はシッダさんに泣きつくがシッダも困った顔をすることしかできない。

「主よ。以前山小屋で出会った政治家や公安のエージェントに知らせれば良いのではないか?」

そうバステトが言う。

「それだ!さっき作った宮殿に行こう!」

読んでいただきありがとうございます。現在、毎日3〜4話投稿しています。

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