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迷宮動物誌 〜私と魔物たちの楽園暮らし〜  作者: ローラーコースター
第一部 二章 旅行を楽しもう!

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第10話 鬼との出会い

二章が始まりましたが、これからも楽しんでいただけたら幸いです。ブックマークや評価、感想、誤字報告よろしくお願いします。

 奥多摩に着いたのは0時半頃。乗り心地を含めればバステトの機動力はラプトル以上だ。これだけ早く走って、全く疲れていないのだから驚きだ。

 私はニコとバステトを近くの駐車場に潜伏させてダンジョンの入り口まで行く。計画はこうだ。私は居住区である一階層に旧友を訪ねてきた。今の時代、不思議なことではない。それで内部に入ったら二人を呼び出して、保護対象を探す。ダンジョン関係の仕事をしているので、一階層なら一般人も多いことも、ダンジョン内での活動は記録されないことも知っている。パスポートに関しても目視で確認されるだけで、入場したことを記録されることはない。恐らく成功する。私はダンジョンの門の前に行く。夜なので物資の搬入もなく、人は少なかった。窓口には係員とミスリルの剣で武装した警察官が二人いる。


「次の方どうぞ。」

私は窓口に行く。

「一般入場でお願いします。」

「一般入場ですね。ではパスポート拝見しますね。」

私はパスポートを渡す。

「はい。小田原トモさんですね。問題ありません。では入場料のほう、五万円となります。」

「カードで。」

「ではこちらの方、光りましたらタッチお願いします。」

私がカードをかざすと、ピッという音がなって支払いが完了する。

「ではお気を付けて〜。」

「ありがとうございます。」


 成功だ。ダンジョンの門は開かれており、そこをくぐると夜の奥多摩ダンジョンに入れた。この扉は不思議で、内部は外からも中からも真っ暗に見えるのに、その扉を通った瞬間、向こう側に着いている。

 私はニコとバステトの名前を念じる。すると空から二人がゆっくりと降ってくる。召喚ってこんな感じなのか。


「ここが奥多摩ダンジョンですか。楽園より広大で、入り組んだ地形ですね。」

そうバステトが言う。目の前に広がっているのが高低差が激しい大森林なのだ。当然の感想だろう。

「他のダンジョンはどこもこうだよ。」

「僕もここには住みたくないの。」

ニコもあまり好きじゃないみたい。

遠くの方で、ところどころ明かりが見える。あれが居住区だ。居住区は中世の城塞都市の様になっていて、魔物の襲来や旅人が迷子にならないために常に巨大な篝火を灯しているのだ。今回は居住区は避けていこう。


 最初の保護対象である<鬼>がいる二階層着いたのは朝六時半だった。私たちは三時間程、仮眠を取ってから携帯食料をかじりながら鬼を探した。移動ならばバステトはラプトルの倍以上の速さで動けるが、魔物を探しながらとなるとどうしても時間がかかった。水場付近をしらみつぶしに回ったが、鬼らしき魔物は見つからない。どんな魔物も水が無ければ生きられないが、あまりに水場が多い為、どこか一ヶ所で待機することもできない。


 二十箇所目の水場に辿り着くと、そこではちょうど冒険者たちが魔物と戦っていた。その魔物は毛皮を服にしている、直立二足歩行の4メートルはありそうな巨体だ。四人の冒険者パーティーを三人で相手していた。そして冒険者の回復魔法使いが体勢を崩した瞬間、魔物の一体がその冒険者を鷲掴みにして投げ飛ばす。木に衝突したその肉体にはもう命は宿っていなかった。迷宮開拓の現場では日常茶飯事だ。他の冒険者たちがそれに気付くと防戦に移行し、敗走していく。

 恐らくこの魔物が鬼だ。額に凶悪な角があり、無駄な殺生を嫌うオーガがいるという報告があったはずだ。私は恐る恐る鬼たちの元に向かう。

「すみません。鬼の方々ですか?」

「人間、まだ生き残りがいたか。回復魔法使いはもう死んだ。逃げたらどうだ?」

「いえ、私は戦いに来たんじゃなくて、とあるダンジョンのマスターなんです。」

「ほう、それは珍しい。他所のダンジョンマスターが何の用だ?」

「私のダンジョン<楽園>は平和な所です。私以外に人間はいませんし、水も食料も豊かです。私のダンジョンに来ていただけませんか?」

「戦いのない地に住めるのは嬉しい。それは集落の皆も住めるのか?」

「もちろんです。」

「向こうにいる魔物は仲間なんだろう?恐ろしく強大な魔物だ。お前を信じよう。私に着いてくるといい。私は鬼の族長だ。」

「ならあなたの名前はムサシね。」

「名前か。我々にはない習わしだ。有り難く頂戴しよう。」

読んでいただきありがとうございます。毎日最低で一話は投稿していますが、時間は不定期となります。

ブックマークや評価、感想、誤字報告もよろしくお願いします。

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