0002 いつも通り
ロクは拷問されていた。
寒い場所でとかげになれと言われながら、何回も殺された。
自分には何もなかった。
何にもないのに、ロクは強かった。
それだけで残虐に殺されていた。
そしたら、ロクは人間を殺した。
そして、また人間はロクを拷問した。
ループだった。
いつか、誰もいなくなった時、要塞が建物ごと吹っ飛ばされた。
生存者は少ない。
瓦礫からはい上ると、でかい化物がいた。
拷問されると思った。
ロクの頭には、それしかなく、最近は相手が何を言ってるのか分からないほど衰弱していた。
ただ、そんなに痛くなかった。
手のある所に剣がたまたま転がっていた。
黒髪の母の所までロクははっていった。
しかし、脆弱魔法がかかっており、ロクは剣を引きずって言った。
「ごめんね。」
ロクの母が言った。
「じゃあ、あの化物倒せる?」
脆弱魔法を取ってあげた。盟約の元、ロクの母の命は尽きた。
ロクは殺される瞬間、剣を横に殴った。
切れた。視界が出来た。
それは、一種の懐かしい記憶。懐かしい感覚。
ロクは走って剣をはしらせた。火花が散った。
ロクだけが生き残った。兵士だった父は生まれた時にロクに殺された。
剣。
ロクは剣を装備した。




