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京都に住んで和風ファンタジー(時には中華風)の取材などする日記  作者: 鷲生 智美


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9/13

京都国立博物館「新春特集展示 うまづくし—干支を愛でる—」を見に行きました。

 京都国立博物館は、毎年年末年始に新年の干支にちなんだ展覧会をなさいます。


 二年前の辰年から見に行くようになりました。

 ちょうど龍の登場する平安ファンタジーを考えていたところだったので、タイミングが良かったです。

(その龍が出てくる小説はコチラ→※1)


 その辰年と、去年の巳年ともに、お正月があけて落ち着いたころに行っていたので、今年もなんとなく小正月の時期に行きました。


 鷲生の感覚では15日までが広義のお正月という感覚です。


 ところが。

 関東の方って、こういう風に15日でお正月を区切る感覚があまりないんだそうですね?


 そういえばそうだよな……と思ってwikiの「小正月」の項目を見たところ。


「古くはこの小正月までが松の内だった(この日まで門松を飾った)ものが、江戸時代に徳川幕府の命により1月7日の大正月までとされたが、関東地方以外には広まらなかった。」


 江戸幕府による「伝統の創造」だったんですね。


 さらに現代では日本の伝統行事がどんどん簡略化されているので、下手すりゃ元日、長くても3が日くらいまでしかお正月感覚はないのかなという気もします。


 鷲生自身は今後も15日までがお正月だと思いながら生きていく所存ですがw

 世間様的には今頃「新春特集展示」は時期遅れなのかも、と思うと、来年は年内に行ってその探訪記も遅くとも3が日までに投稿しておこうという気になりました。


 さて。

 展示内容について(※2)。


 鷲生が今回印象に残ったのは馬具。

 馬具の展示品そのものではなくて、その馬具を見る側の鷲生の変化です。


 これまでだって、日本の古いものの展覧会で馬具を見る機会は山ほどありました。


 金属製のものは残りやすいですし(衣類とか有機物は残りにくいですが)、貴重な動物だったので装飾品なんかも多いんですよね。

 だからいろんな展覧会で馬具を目にすることは多かったです。


 ただ、それらの展示を見ても、これまでの鷲生はひとまとまりに、ただ「馬具」とだけ認識して「ふーん」てな調子で終わってました。


 しかし! 今年は!

 今年の鷲生は違います。

 なぜなら、昨年馬に乗ったから。


 この日記エッセイにも書きましたが(※3)、ファンタジー小説の取材になるからと、京都大学の学園祭でアーチェリー部がやっている射的体験と馬術がやっている乗馬体験にトライしたのです。


 やっぱり、身体で体験するっていうのは大きいですね。


 鞍の前後の板みたいなパーツを見て「あー、乗るときに掴まったなあ~」と思い、鐙を見て「ああ、足を置いた置いた」と実感しながら見られるのは楽しいですし、印象がヴィヴィッドです。


 ハミ(轡)のような制御系は馬術部の部員さんが持っていて、単に体験乗馬していただけの鷲生は触っていませんが、今度行ったら(今年も行く気マンマンですw)あれこれ質問してみようと思います。


 また、実際に乗った経験から、乗馬に必要な道具と、装飾品の区別もつくようになりました。


 なんか「まとめて全部馬具」と見ていたころに比べ、各段に解像度が上がりましたね!

 みなさまもお近くて機会があればぜひ!

 ちなみに京大での乗馬体験は1000円でしたw


 その他、唐の玄宗皇帝と楊貴妃がポロをしているという絵もありました(楊妃撃丸図 京博所蔵)。


 そうそう、「賀茂競馬図屏風」もありました。

 今でも上賀茂神社でやってます。まだ行ったことないので、見てみたいと思います(が……混むんだろうなあ……)。


 この新春特別展示の一環だと思っていたのですが、実は別の展示として(同じ料金で両方みられるので区別がついていませんでしたw)「光琳かるた」の展示がありました。


「特集展示 光琳かるたと小西家伝来尾形光琳関係資料」(※4)


 光琳とはもちろん尾形光琳ですとも。

 華やかでデザイン性の高い、それでいて雅な百人一首かるた。眼福でしたわ~。

 その下書きなんかも見られて、創作過程をのぞくことができてコチラも興味深いものでした。


 さらに。

 この2つの特別展示以外の常設展示として、やはり焼き物などの所蔵品が展示されてまして。

 その中の「青花回教文字文筆筒 景徳鎮窯」が印象に残りました。


 回教文字とあるように、アラビア文字が書かれたものです(※5 京博のサイトに写真付きで紹介されてます)。

 明代に中国にイスラム宦官がいて(鄭和が有名でしたね)、そういった異国情緒を表した品なのでは、という解説がありました。


 あと、名称は忘れたんですが、その並びに四角いんだけどほどよく丸みもある一輪挿しみたいな焼き物があって……「ええなあ」と思ったんですが。


 この日は寒くて重たいコートを着込み、書籍も抱えていたので入り口でコインロッカーに荷物を入れて筆記具もそこに入れたまんまで、展示室まで持っていくのを忘れてたんですよね。

 あー、メモしておけばよかった。


 係員さんに「展示品のリストってないですか?」とお尋ねしたんですが、こういう常設展にはないんだそうです。

 なんかこう、スクエアなフォルムに曲線が柔らかさを加えていて、「ああ、ウチにも欲しいなあ」と思えるような感じのいい作品だったんですが……。


 そうそう、宇治の木幡で出土した青磁の優品も常設展で出てました。

 京博からは今回特にアナウンスはありませんでしたが、これ、俗に「道長の骨壺」といわれてるアレじゃないですか(「光る君へ」の時代考証の倉本一宏さんも「道長の骨壺」といわれていることについては著書の中で言及されてました)。


 今回は出てなかったですが、2024年大河ドラマ「光る君へ」放映中の夏の常設展示で、この「道長の骨壺」説のある青磁の壺、「道長の経筒、「彰子の経箱」が出てましてね。

 常設展ということで人がほとんどいないガラスキ状態で、お値段も700円くらいでじーっくり見られたんですよね。


 その翌年の2025年は。大阪万博関連で関西で大型日本文化財企画展が開催されてたんですが、その展覧会で「道長の経筒」(@奈良国立博物館「超国宝展」)・「彰子の経箱」(@大阪市立美術館「日本国宝展」)が出てました。

 モノは同じなのに、こちらは入場料はそれぞれ2200円、2400円。「日本国宝展」では、平日でも90分待ちのときもあった大混雑。


 あのー。

 普段からちょくちょく常設展示に行っておくと、こういう時に助かりますよ~。


 この京博の展示、干支の展示は1月25日、光琳かるたは2月1日まで開催中。

 常設展も含めてお値段は700円ぽっきり。

 今後、これらの中から大型企画にピックアップされるものも出るかもしれません。

 静かな落ち着いた環境で、タイミングによっては独り占めもできるこの常設展。

 お近くなら、足を運んで見られてはいかがでしょう。


 *****


 ※1 「龍呼ぶ妃 落ちぶれズボラ姫のいとも華麗なる適性」

 https://kakuyomu.jp/works/16818093089804560621


 ※2 京都国立博物館「新春特集展示 うまづくし—干支を愛でる—」

 展示品リストと一部展示の写真が掲載されています。

 https://www.kyohaku.go.jp/jp/exhibitions/feature/b/2025_horse/


 ※3 「弓を引いて馬に乗りました!だってファンタジー小説を書くんですもの。」

 https://kakuyomu.jp/works/16817330661485429107/episodes/822139839947770989


 ※4 京都国立博物館「特集展示 光琳かるたと小西家伝来尾形光琳関係資料」

 https://www.kyohaku.go.jp/jp/exhibitions/feature/b/2025_korin/


 ※5 京都国立博物館‗収蔵品データベース

 青花回教文字文筆筒 景徳鎮窯

 https://knmdb.kyohaku.go.jp/4708.html


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