表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/14

『蜜』

樹液はしたたり、それを昆虫たちが(すす)る。


溢れた樹液は傷付いた木の治癒を促し、成長を促進させる。


昆虫たちはどれだけ多くの樹液を啜ってきたのだろうか?


その木はどれだけ多くの樹液を失ってきたのだろうか?


固まった樹液に、もはや昆虫たちの姿はない。


あるのは物言わぬ木だけだ。


かつて流れ出た樹液は固まり、木の一部と化していた。


おぼろげな記憶を呼び起こし、木は確かに思い出すのだ。

それは素敵な思い出だと。


その素敵な思い出と共に、木は成長を止めることなく、上へ向かって伸び続けた。


やがて昆虫の代わりに鳥が、成長した木の枝へと止まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ