06. 使い魔
明日はトッモと遊びに行くので多分投稿は無いです。
「ダークミスト?使い魔って……ってか、今の声、なに」
ここはファンタジー、と理解してたつもりだったけど、所詮“つもり”だったみたい。脳内に直接!だっけ。何の話かよく分かっていなかった彩乃の珍しいボケの意味が、初めてわかった気がする。ファ〇チキ食べた時に言ってきたのは謎だけど。
「ダークミストのミテイちゃん?じゃないよね……未定かな」
つまりこの煙は名前が無いわけだ。これはうちが付けるノリのやつ?というか、使い魔ってネット小説にも出てきたけど、実際なんなの?ポケ〇ン的な?そもそもネーミングセンス皆無だから名付けとかしたくないんだけど。ポケ〇ンもニックネーム付けずに種族名のままだったし。
「まぁいいや。名前は後ね。とりあえず彩乃を探すよ、煙」
煙は当然喋らないけど、ブレスレットにまとわりついていた煙はブレスレットから離れて、うちの目の前でくるりともう一度全身?を使って丸を作った。気になる事は沢山あるけど、それは後でいい。
とにかく、彩乃を探さないと。
──カツン…
「なんのお、と…」
スケルトンなんて言っても、所詮は歩く骨格標本。1回そんな気もなくあっさり倒せたから、正直舐めてた。けど、その考えは“ソレ”を見たら吹っ飛んだ。
カツン、カツン──
その音が近づくたびに、空気がひんやりしていく気がした。廊下の奥から突然ゆらりと姿を現したのは、あの時と同じスケルトン……とは、少し違う。
なんか、骨がつやつやしてる。目の奥が蝋燭の火みたいに揺らめいてる。そして手には、サビの浮いたナタみたいなものが握られている。
「え、ちょ、待って……武器持ってるとか聞いてないんですけど」
瞬間、煙がブレスレットから飛び出すと、うちの前でぶわりと広がる。
「ちょ、行くの!? え!ガチのポ〇モン形式!?」
スケルトンがこちらに向けて一閃。煙の身体が更に広がって、攻撃ごと煙で包み込む。
「そこだ!いけー!……あれ、ちょっ、効いてない?」
観客気分でヤジを飛ばして一拍後、煙の中から何かが飛んでくる。何か分からないけど避けようとするけど、間に合わない。
「──っ!」
──痛い。痛い、痛い、痛い!は、何!?
「ナタを、投げたの!?このっ……くそ野郎!」
左腕の制服の袖がざっくり裂けて、その下の皮膚も切り裂かれている。あんななまくらでかすっただけなのに、切れ味良すぎ!咄嗟に傷口を制服の上から抑えるけど、血は止まらないどころか、白い夏服の袖が血で赤く染まる。
「ぐ、うぅ……い、たいぃ」
必死になって転がる様に必死に距離を取る。煙もうちが下がったからかスケルトンから離れて傍に寄ってくる。そして煙がふわふわとうちを包むように漂う。そうしたら──痛みが、引いた? 煙が、何かしてくれた?
その確認をするより前に、スケルトンが今度は素手のまま構え直す。
「あぁもう!戦う覚悟なんて、まだ出来てないのに……!」
咄嗟に落としていたホウキを掴んだ。足が震える。でも、やるしかない。彩乃を探すためにも、死ぬわけにはいかない!
深山のポケモンの世代いつ頃?って調べたら、オメガルビーアルファサファイアが11年前ってマ?時の流れ早すぎるんだが〜