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第5話:入学試験(3)

 俺たちは受験証を提示し、受験会場に入った。


「私たち、隣同士ですね。一緒に合格を目指しましょう!」

「ああ」


 同時に会場に入ったので、俺とユリカの席は隣同士だ。


 一次試験は、筆記試験だ。


 魔術理論に関する総合理解が問われる。


 賢者である俺にとっては、大半は簡単な問題だ。


 俺はサクサクと解答していったが、最終問はなかなかの難関だった。


「火・水・風・土・光・闇・無の全属性を混合した虹色魔法を詠唱する方法を記述せよ」


 満点合格を防ぐために、最終問は解かせる気のない難問であることが多い。


 虹色魔法はどれも非常に強力だが、相反する7属性を混ぜ合わせる必要があるので、詠唱するのは困難だ。


 俺は賢者なので、普段は超絶技巧によって強引に虹色魔法を詠唱しているが、この筆記試験でその解答をしても0点だろう。


 一般的な受験生でもできる、虹色魔法の詠唱方法を考えなければならない。


 この7属性のうち、火・水・風・土の4属性は、アーティファクトによって賄うことができる。


 受験生の大半は貴族であり、アーティファクトは普通に利用しているので、この筆記試験で利用しても問題ないだろう。


 そして、光属性は光精霊を召喚することで賄うことができ、闇属性は暗黒儀式を起動することで賄うことができる。


 後は、無属性魔法を詠唱しながら、魔術整流器を用いてうまく流れを制御すれば、虹色魔法を詠唱することができる。


 一般的な受験生のレベルでも、下準備を入念に行って手間暇をかければ、虹色魔法を詠唱することができる。


 恐らくは、これが試験官の想定する模範解答だろう。


 見直しを終えると、ちょうど30分が経過した。


 筆記試験の試験時間は2時間だが、30分経てば退出することができる。


 これ以上粘る意味もないので、俺は立ち上がり、試験官に答案を提出した。





 

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