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公爵子息のお世話係  作者: 深町 透子
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番外編 -公爵の独り言-

アレクシスの父、公爵の独り言です。

これで完結となります。

 やあ、みんな元気かね?


 私はシダール公爵アストリアスだ。この国の財務関係の仕事をしている。(実はとても偉いんだぞ!)仕事が非常に忙しくてね、家に帰る時間はいつも遅いのだが、たまに早く帰ると妻や執事長、侍女長からいつもアレクシスについての愚痴をこぼされているんだよ。「男の子はやんちゃなくらいがいいんだ。」と言ったら、晩餐は私の嫌いなものばかり出てくるし、お風呂は風邪をひきそうなくらいぬるいし、挙句の果てには妻に口をきいてもらえなくなった。なぜだ?




 侍女長に屋敷内にはもうアレクシスの世話をできる者がいないと言われ、職場の部下に侍女のあてはないかと尋ねてみたら、史料室のウォレス子爵の娘が仕事を探しているということだったので、うちに来てもらうように頼んだのだよ。


 これが結果的には皆を救うことになった。ワシ、もうちょっと感謝されてもいいんじゃないか?




 エリーは若いがよく気がつく明るい娘で、他の使用人たちにもかわいがられているようだ。これなら大丈夫かと思って、私はアレクシスに関する全権をエリーに許可した。




 まさか、アレクシスを寝台から引きずり出して起こすとは思わなかったな!豪快すぎるだろう!(笑)




 あれだけ反発していたアレクシスがだんだんおとなしくなって、エリーのことを受け入れるようになったのを見ているのは非常におもしろかったぞ。もしかして……と思っていたら、案の定彼女と結婚したいと言い出した。


 しかし、エリーはアレクシスより6つも年上だ。アレクシスが適齢期になるのを待っていたら、彼女は完全に嫁ぎ遅れてしまうし、かといってどこかの誰かと結婚されたらアレクシスが可哀想だ。やはり我が子はかわいいからな。だから、とっておきの裏技を教えてやった。




 いやはや、本当にやりとげるとは!




 あとは、妻と長男の嫁と侍女長があれこれ準備していたから、私の出番はウォレス子爵に話をするだけだった。降ってわいたような話に子爵は顔色を失くしていたが、私がお忍びで時々こっそり行っている平民街の食堂で飲みながら腹を割って話をすると、「娘をよろしくお願いします。」と泣いていた。


 娘を思う父親の気持ちに、私ももらい泣きしてしまったよ。


 あとで考えると、中年のおじさん2人が飲みながら号泣している姿に、周りの客は若干引いていたような気がするがね…。




 いろいろあったけれど、今日は2人の結婚式だ。


 我が息子は凛々しい騎士の正装、嫁となるエリーは最近王都で人気のメゾンで作ったドレスがよく似合っている。2人ともまぶしいくらいの笑顔で、私も本当にうれしいよ。




 若い2人の前途に幸あれ!


拙い話をお読みいただき、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] テンポよく話が進められていくので 楽しく読めました [気になる点] エリーの弟が気になりました 弟の学費のために働き始めたのに、名前すら出てこなかった [一言] エリーのお陰で学校に通えた…
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