誰に伝えるメッセージ?
メッセージ性のある歌詞を書くときは、そのメッセージを届ける枠を考えることが重要だと思っています。
例えば「悩んでいる人を応援する」というテーマで作る場合、現代社会で何の悩みも抱えずに生きている人なんてほぼ居ないと言えるので、かなり大きな枠となります。
ここで注意しなければいけないことは、大きな枠を対象としたメッセージは、内容が薄くなりやすいという点です。
先の例では、人の悩みなど千差万別ですので、大きな枠のまま作詞を進めれば、
「あなたの悩みは知りませんが、なんとなく応援しますね」
といった内容の非常にぼんやりした歌詞が生まれます。
なので、聴き手に刺さるメッセージを送るための一番簡単な手段は、枠のサイズを絞って内容を掘り下げることです。
先ほどの例をそのまま活用すると、
大枠「悩み」
中枠「恋の悩み」
小枠「告白して振られるのが恐い」「過去の恋が忘れられない」「恋人に依存しちゃう」「既婚者を好きになった」
といった感じで、枠を小さくするほどピントが合った実像が見えてきます。
では逆に、枠を絞るデメリットは何かと言いますと、枠の外側に居る人にとってTHE 他人事という内容の歌詞になってしまうという点です。
なので、大衆性を重視するのであれば、大きな枠で「なんとなく良いことを言っているっぽい歌」にしてしまうのも戦略です。
曲があっさりしたポップスだと、コッテリ系の歌詞は食い合わせも悪かったりするので、このあたりのさじ加減も非常に重要になります。
より多くの人にしっかりしたメッセージを持った歌詞を作りたいのであれば、含蓄のある言葉を選択するという手段が真っ先に思いつきます。でもこれはまさに、言うは易く行うは難し!
名言集なんかを参考に、パワーのあるフレーズを考えるのが意外と近道なのかも?
あとは「具体性が高く且つ多くに人が当てはまる枠」を選択するという方法も考えられます。
先ほど例に挙げた小枠だと、おそらく「告白して振られるのが恐い」って結構な人が経験したことがある悩みなんじゃないかなぁと思います。でも、枠としてはそこそこ具体的な内容となるので、歌詞になってもそんなメッセージがピンボケしないはず?(個人の感想です)
「告白して振られるのが恐い」をテーマにした曲の例
ポルノグラフィティの「ミュージック・アワー」
歌詞は、ラジオDJのお悩み相談という設定で、恋に悩むリスナーの背中を押すという内容。着想やワードセンスが非常に秀逸!
有名な曲ではありますが、今一度歌詞を味わいながら聴いて欲しい、夏の名曲です。




