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異世界キャンプ旅  作者: 天浮橋
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◆もう一度会いたいな


◆もう一度会いたいな



河原で食べたお肉は、すごく美味しかった。


それに野外で自然に触れながら食べると2倍は美味しく感じる。


川から吹いて来る風も涼しいし、草木の匂いもほのかに感じられ、それがまたスパイスのように肉のうまさを引き出す。


うまく言えないけど、コンロの煙や肉とか野菜が焼ける匂いなんかも堪らない。


更に言えば、自分が料理してるってところもいいんだと思う。



そして気が付けば俺は、次の週末にキャンプに行く計画を立て始めていた。


それに河原で親切にしてくれたお姉さんにも、どこかでまた会えるような気がしていたのだ。


連絡先を交換しておけばよかったと思ったけど、そもそもタレと着火剤を借りた(正しくはもらった)だけだし、これで連絡先交換してくださいとは言えないだろう。




すっかり頭の中がキャンプモードになった俺は、翌日の仕事帰りに駅ビルにある大きな本屋に寄って、キャンプ関連の本を2冊買って来た。


一冊はキャンプ場ガイドでもう一冊はキャンプの入門書だ。


入門書には、いろいろなキャンプ道具が載っていた。


おっ このテントうちのと同じやつじゃん。  はぇーー  俺は、結構なその価格に驚く。


対水圧・・・  ああ、水の浸透性のことかな・・  テントで雨漏りしたら最悪だしなー。


おぉっ  この焚火台カッコイイなー。


ページをめくるごとに道具の魅力の虜になって行く。


ダメだ。  これは見るだけ欲しくなって来る。  俺はいったん本を閉じた。



まずは、経験を積むことからだよな。


道具はそれから実際に使いやすそうなものを選んで買えばいい。


それに、親父が使ってたのもあるし・・・



次の日から俺は入門書を片手に、週末のキャンプに持って行くものを揃えて行くことにした。


テントはクルマに積んである。 コンロもある。 使い込んだ焚火台も積んであった。


うん?  焚火するのに薪とかはどうするんだろう。  スーパーじゃ売ってないし・・


まさか、山に行って木を切り倒すとか?  まあ、それはないよな~



なにしろ大人になってからキャンプをするのが初めてなので、分からないことがたくさんある。


そう、初心者なんだから気負わずに、取り敢えず作って食べて寝られれば良しでいいじゃん。



そうなると、まずは夕食のメニューからだな。 どうせ一人だし、最初は簡単で失敗しないものがいい。


米を炊いて、カレーは小中学生のキャンプの定番だ。  これは、ほぼ失敗は無いだろう。


ただ、量を考えると一人飯には向いていない。


う~ん。  バーベキューはこの間やったし・・・


そうだ!  パスタはどうだ!!  麺を茹でて、缶詰のミートソースをからめればOKじゃん。


あとはサラダと茹で卵とスープなんてどうだろう。


うん、うん。 いい感じじゃね?   これなら初心者でもハードルが高くないし。




こうして晩飯のメニューも決まり、週末はいよいよ初キャンプに出発となったのだが・・・



第6話「再開」に続く

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