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異世界キャンプ旅  作者: 天浮橋
27/52

◆蒼汰、北海道で本物の熊を見る(その1)


◆蒼汰、北海道で本物の熊を見る


俺たちは結婚してからも、月に1度はルーフテント付き軽ワゴンでキャンプに出掛けていた。


土曜日の朝早くに出発し、午後2時くらいに目的地に着いてサイト設営、夕食の支度、夕食後は夫婦でまったりした時間を楽しむ。


翌朝、自然を感じ癒されながらの朝食&コーヒータイム。 10時過ぎころからサイト撤収、チェックアウトというパターンである。


でもそうして行くうちにキャンプ場はたくさんあるけど、一泊二日で行けるキャンプ場は、もう行き尽くした感が出て来ていた。


そんなある日、サキさん(まだお互いのことを、サキさん、蒼汰さんと呼んでいる)から、「もし9月連休に仕事がなければ、キャンピングカーで北海道へ行きませんか」と嬉しい提案があった。



ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始は保守・保全の仕事が集中する。  では9月連休もそうかというと必ずしもそうではない。


なぜかと言うと、多くの企業が上期決算前の点検や更新作業を嫌うからだ。  実際に点検のために装置を停止したら、点検後に起動しなくなったケースもあるのだ。


俺はサキさんから提案があった次の日に、上司の宮下課長に9月連休の休みとその前後に休暇を取りたい旨を申し出た。


宮下課長は、最初悩んでいたみたいだが俺が新婚1年目だったことを思い出したのか、それとも裏で田口君が説得してくれたのか、なんとOKしてくれたのだった。


これで、心置きなく北海道にキャンプに行ける。


帰ってからサキさんに6連休が取れたよと言うと、「蒼汰さん、うれしいにゃ」と飛びつかれた。


俺は大慌てで、サキさんの耳を見たんだけど、サキさんにただ揶揄われていただけだった。


サキさんは、ひさしくキャンピングカーを使っていなかったので、今回の北海道行きがNGだったら、どうやらクルマを手放すつもりだったらしい。


***


9月連休の3日前、サキさんは上田にキャンピングカーを取りに行き、そのまま友美さんのご実家に置かせてもらいに行った。


そのころ俺は無理に連休をもらったため、その間の仕事に支障が出ないよう、前日までフル稼働で仕事をこなしていた。



そして出発の日の朝、俺は38度の熱を出してしまった。


だが、大洗→苫小牧のフェリー代は、オーシャンビューの部屋で片道大人2名で約6万円+クルマが6m未満で約4万円だ。


これで往復約20万、その他なんだかんだで20万、ちょっとの熱くらいでドタキャンなど出来ようはずがない!



俺はサキさんに心配かけたくなくて、熱があることは当然内緒にしたし、具合が悪い素振りも見せなかった。


なにしろ、大洗19:45出発 → 苫小牧 翌日13:30着で、北海道に着くまで約18時間ある。


なので俺は、薬を飲んでこの移動日1日で治すつもりだ。




都内から大洗までは、常磐道を使って約2時間半だ。 途中で買い物をしたりするので、余裕をもって出発する。


「運転はあたしがしますね」とサキさんが言ってくれたので、具合がよくない俺としてはすごく助かった。


おまけに、「蒼汰さんは仕事が忙しかったし、向こうに着くまで後ろのベッドで寝ててください」と言ってくれたので、無理をせずありがたく寝かせてもらう。


でも、どうやらサキさんは、俺が元気がないことを最初から見抜いていて気を使ってくれたのだった。


こうして俺がスーピー寝ている間に、サキさんが買い物も済ませてくれて、予定より少し早く大洗のフェリーターミナルに無事到着していた。


さぁ、明日の午後には北海道に上陸だ。



第28話「蒼汰、北海道で本物の熊を見る その2」に続く。

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