0101
u think it wrong to punish the man.
(その男を罰するのは間違っていると、貴方は考える)
【登場人物】
・彼
最初より登場する。弱者。
小太りな体型で、顔も頭も交友関係も残念。
どうやら何人か復讐したい相手がいるようだが……?
因みにとある先生からは対象Aとして愛されている。
・奴
最初に登場する敵。爆発して欲しい片割れ。
よくいる普通のヒト。小柄。だが爆発対象である。
性格は温厚で、誰からも好かれる。
・彼女
奴の彼女。爆発して欲しい片割れ。そいえば前話で爆発したね……
割と可愛く、男子生徒は言わずとも、女子生徒からも人気。
奴とは幼馴染。勿論爆発対象。
・私
体育科の教員。生徒指導の責任者でもある。
がっちりとした体格と、6つに割れた腹筋が自慢。
生息地は校門。モブその1.
・ヒキコモリ・そいつ
いかにも黒幕っぽい奴。彼の協力者。ベットは友達♪
ひょろい体型とぼさぼさの髪。
妹。
【おまけ:昔の二人】
二人は学校まで最短で行ける裏道を歩いていた。
「ねぇ、上か下かどっち派?」
どうという事もなく奴は言う。
「ん、どういう意味だよ」
不思議に思って彼は答える。
「因みにボクは上だよ!」
「は……?」
思わず彼は素の声が出る。
今の声を同級生に聞かれたら、笑われるだろう。
それぐらい間抜けな声だと自負している。
幸いにも今はかなり早めの登校なので、問題ない。
「だから、胸か足かだよ。ボクは胸だ!」
奴は堂々と宣言した。
「下ネタかよ⁉ オレはちょっと遠慮しておく……」
「え、照れてるの? 男なら堂々と胸と言えばいいのさ」
奴はニヤニヤしている。
オレはびくびくしている。
いや、周りの目が……
今自転車に乗ったおばさんがオレたちを睨んでたぞ……
「ゴメン!」
心が通じたのか、親友はいきなり謝る。
以心伝心とはこのことか。
「オマエ、足派だったか。すまん!」
「殴っていいか?」
何故そうなる……
あきれ顔で溜息をつく。
「そいえば、《足》と書くより《脚》と書く方がエロくていいよね」
「お、おう。せやな」
奴、もとい親友は空に人差し指で《アシ》を書く。
まぁ、確かにと納得してしまった。
「オレだからいいものの、相手女子のも同じこと言ってないだろうな?」
心配だぜ、とオレは続ける。
親友は根はすごくいい奴で、畏友という言葉が普段は似合う。
だから、オレはわりと真剣に言う。
「勿論、オマエとしかこんな事は話せないよ」
「そ、そうか……」
いつもオレは聞くことしか出来ないが、
それでもこう言ってくれる奴に、オレは普段から感謝をしていた。
だが、ここでオレもとは言えない何か高い壁を感じていた。
「どうしたの?」
親友が訪ねてくる。
「いや、何でもない。」
オレは答える。
ふと、温かい春の風が吹き抜けた。
周りの草木もつられて揺れる。
「中学生も今月で最後だね……」
親友は呟く。
その目はどこか遠い。
「そうだな……」
あまり青春をした覚えは無いが、
この親友と一緒に過ごせて楽しかったなぁと振り返る。
「まぁ、オレたちは来年も一緒だがな」
彼は、その悩みを振り払うように話題を変えた。
「そうだね、来年からもよろしく!」
「おう!」
だが、一か月も経たないうちに事件は起こる。
春休み……この期間が無ければ二人が違えることは
無かったのかもしれない。
【補足】
・サブタイトルは二進数で表示。(ex:0000)
・内部進行は十進数。(ex:【0】)
・過去編は十六進数。(ex:【00】)