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第二話 旅支度

「うーんと…これくらいかな」


歩きながら装備品とアイテムの数をチェックしながら呟くトゥラーシュ。

なので前を見ていないから危険なわけで


「わ!?」

「うお!?」


目の前に歩いてる同い年くらいの青年にぶつかり、尻もちをついた。


「あいたた……っ。あ、ごめんなさい!だいじょうぶで」


痛みに顔をしかめてからはっと我に返り、慌てて謝ると見覚えのある青年達だということに気づいた。

見覚えがあるといってもそんなに知っているわけではないが。

座りこんでいるのは黒色の髪で前は目にかかる程度で後ろは襟にギリギリ届く長さの容姿の青年だ。

その青年を起こそうと手を貸しているのが白髪で前髪が目にギリギリかかる程度で横髪が耳が隠れて後ろ髪が襟にかかる程度の長さで目はちゃんとつり上がっている容姿の青年だ。


「いや、こっちもよく見てなかったからって…お?」

「見る位置違うからな」


座りこんでいた青年も謝るが、目線は上の方にむけられていた。トゥラーシュには気づいていない。

それにツッコミをいれる白い髪の青年。


「こっちです!」


トゥラーシュの声に導かれて視線をさげる。


「噂とか知り合いのつてで聞いてはいたけど…実際に見るとちっさいな」

「な!?あたし、ちっこくないよ!!ちっこくないからね!!」


どうやら彼もトゥラーシュのことは顔見知り程度では知っていたようだが…トゥラーシュに抗議されていた。


「フォル、本人が拗ねること言うもんじゃないだろう?いくら、ちっこいからって」

「レリギアも結構失礼だと思うぞ」


一応間にはいって場を収めようとしたが意味がなかった。


「うぅ…ちっこくないもん!」


抗議しながらもだんだん涙目になっていくトゥラーシュ。

それを見て慌てる2人がいるとそこへ女性の声が聞こえてきた。


「おや?どうしたのじゃ?トゥラーシュ」

「あ、ユイーカ師匠」


トゥラーシュが振り向くと褐色の肌を持ち、耳が尖っており、腰まで届く銀髪をポニーテールにしていて、

瞳の色は紫色でスタイルが良くて黒いチャイナドレスを着た女性が後ろにいた。

その隣にはユイーカそっくりの少女がいた。

この少女はユイーカの愛娘で尖った耳を持ち、銀髪を背中まで伸ばしており、瞳の色は青。

母親譲りのスタイルを持っている。

胸のサイズはトゥラーシュと同じである。

ちなみにユイーカはダークエルフという種族である。

トゥラーシュと青年2人を見比べるユイーカ達。


「あんた達、トゥラーシュをいじめたの?」

「ち、違うよ!ハズキおねえちゃん!」


すわった目になるユイーカの娘…いやハズキを止めるトゥラーシュ。義族である彼女はまがったことが嫌いなのだ。ハズキはダークエルフと人間の間に生まれた子である。


「そうじゃろうな、こやつらにコンプレックスをつつかれて涙目になったのじゃろうて」


ユイーカがくすくすと笑って言うとトゥラーシュやフォル達は気まずげに俯いた。

ユイーカには全てお見通しのようだった。

千里眼でもあるのではないかというほどの的中率だったりする。


「なんだ、いじめられたんじゃないんだ。

あ~、よかった♪ドラグーンに言わないといけないかと思った」


ドラグーンは幼い頃にこの村を出て行った龍と妖精のハーフの青年のことだ。トゥラーシュの幼なじみで、トゥラーシュを誰よりも大切に思っており、いじめる連中はことごとく関節技をくらう。

それほど大切にしているほどなのだ。


「お兄ちゃんに?そんなことしたら再起不能になる人がでてくるような」


トゥラーシュが苦笑いを浮かべてそう言った。

確かに、手加減はするが…それでも再起不能な状態になる人もでてくることがあるのでなんともいえなかったりする。


「ところで、荷物があるようじゃが…どこかへいくのかのう?」

「あ、はい!お兄ちゃんと旅にでるための支度をしていたんです

それで外にでる為の旅じたくみたいなものを少々」


ユイーカの質問にトゥラーシュは本当に嬉しいのか終始笑顔である。

それもそうだろう、ドラグーンが外に行く時一緒に行きたがるほどだったのだから。

それを知っているユイーカは


「そうじゃったのか、よかったのう」

「はい♪師匠もいつも訓練ありがとうございました!」


そう笑みを浮かべてトゥラーシュの頭を撫でていた。

トゥラーシュは照れながらなすがままに頭を撫でられていた。


「そっかー…でも…一人で大丈夫?」

「みんなで行くから大丈夫だよ!」


ハズキの問いにトゥラーシュは笑顔で答える。

そう言って、まだ用事があるからといってトゥラーシュはユイーカ達と分かれた。

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