プロローグ:捕らわれの身
今、俺は拘束されている。
何を言ってるのか分からないだろうが大丈夫だ。俺にも分からない。
いやそれは大丈夫と言える根拠ではないな。
何故こんなことになっているか話すと長い
結論からいうと、
兄思いの妹こと如月茜音とお節介焼きの幼馴染こと喜久川舞達によって意味の分からぬまま捕まったからだ。
いや、ほんとに何を言ってるか分からないだろうが言葉通りなのだ。捕まったのだ。別に何も悪いことはしてないと思う。少々邪念はあったかもしれないが・・・
まぁただ拘束されてるのももったいないので整理してみよう。
それは俺がこの世界に来た時のこと
そう、俺、如月悠楽は異世界に勇者として召喚されたらしいのである。
ちなみに異世界移動に伴い反則的な能力も手に入れたらしい。
学校から帰宅して漫画を読んでいたら部屋が光りだしたのだ。
そして召喚されたわけだ。
何が起こったのか分からない、はじめはそんな感じだった。
目の前の王様、大臣、宮廷魔導師から色々話しを聞いた。
次第にこれから起こることに心の中で期待や興奮に震えてたのだ。
だって異世界だよ?アニメやゲーム好きの俺にとって、いや人種にとってワクワクするのは当前だよね!
話しを聞く限り大まかにまとめると
「魔王を倒してくれ」
ということらしい
これからのことを考えるだけでもうドキがむねむねだ!いや、不謹慎というのはこの際なしにしようね?お兄さんとの約束だよ?
だってしょうがないじゃん!剣と魔法のファンタジーな世界なんだぜ?
もちろん不安はある、この世界に適応できるかやら戦闘やらというものとか
まぁこの際そんなものは後で考えよう
まず、とりあえず魔法だ、魔法を習得したい
そして冒険だ。様々な土地をめぐる。
そして魔王を倒して伝説の勇者となるのだ!
ゆくゆくは・・・
おっとこの辺でやめておこう。俺の野望が漏れ出てしまう前にね。
まぁそんな期待を膨らませていたのである。
だが、現実は非情だった。
いや、異世界に召喚された時点で現実など言っても仕方ないのだが、それでも非常なのだ。
だって、説明やら適正検査やらなんやらして謁見が終わりこれからの世界に先程の期待をこめて扉をあけると同時に俺の意識は遠のいた。
ん? 何故遠のいたかって?
後頭部に強い衝撃がはしったのだ
薄れゆく意識の中何が起こったのか
まぁぶっちゃけ後ろにいた舞に殴られたのだ。何故だ?俺が何かしたとでもいうのか?
そして気絶した俺が次に目を覚ましたらこれである。拘束されていたのである
本当にどうしてこうなった。。。
誰か俺に教えて欲しい。
俺の夢の世界への門出は先程とは別の不安しかなかったのであった。
「はぁ、一体これからどうなるんだろ」
ということで、はじまりました。
勢いで始まった作品?ですが勢いで走ろうかなとおもいます。どうぞお見知り置きください。