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第16話 修羅の胎動


「役立たずがっ!!」



 銅鑼や角笛の音が響き渡る中、憤怒の声を上げたアイヒハルトは、眼前の大男に対して拳をふるう。

 全身に傷を負い、治療を終えたばかりの満身創痍の身体であったが、その膂力に衰えを見せることなく大男を壁へと叩きつける。

 男を殴り飛ばしたアイヒハルトは、そのままその場所に倒れ込むティグ族の女性を睨み付け、身体を足蹴にしながら口を開く。



「劣等人種風情が……皇妃の地位を奪ったに飽きたらず。私の獲物まで逃がすとはな」



 アイヒハルトにとって、ティグ族という外見によけいに苛立ちが募る。そもそも、あの皇子がここにやってこなければこのような事態にはならなかったのである。

 足蹴された女性の身体から鮮血が周囲に飛び散るが、その様を見ていた指揮官級の兵士達は、恐怖と憤怒の入り混じった視線を向けている。

 キーリアの話では、女性は侵入者ではなく、我が子を守るためにキーリアと対峙し、行く手を阻んだという。すでに致命傷を負っていた身体を動かしながら……。


 戦いを知る者ならば、それを褒め称えることはあってもそれを辱めることは無い。


 教団の教えに帰依し、信徒となった者達でも、その心性までが腐りきっているわけではない。眼前のアイヒハルトの行為は、反発を買うものでしかなかったが、気が触れている人間に正論が通じるはずもない。



「……捜索の用意をしなさい。私も出る。期限は明日の夕刻。それまでに、私の目の前にあの小僧を連れてきなさいっ!! 出来なければ、この監獄の人間すべてを殺す。老若男女問わずにです。さあ、行きなさいっっ!!」



 そんな指揮官達に対し、アイヒハルトは血走った目を向け、そう叫びながら手を振るう。口調そのものは、普段よりわずかに上ずっているに過ぎないが、指揮官達を震え上がらせるには十分であった。

 アイヒハルトのいうすべて。とは、何も囚人に限ったことではない。監獄のことを知らぬ兵士の家族や偽装のための牧で働く人間達も含まれている。

 そして、この狂気を含んだ『死の天使』がそれを行うことを厭う人間ではないことも、指揮官達は良く知っていた。



「グロフ。貴様もですよ。殺されたくなかったら、さっさと行けっ!!」



 グロフと呼ばれた巨漢のキーリアもまた、いまだに揺れる視界を抑えつつ立ち上がると、巨体を揺らしながらその場を後にした。

 普段は、アイヒハルトの命ずるまま、囚人達を過酷な拷問や人体実験に追いやっている男であるが、『死の天使』の前では、蛇に睨まれた蛙と大差はない。

 グロフの巨体を忌々しげに見送ったアイヒハルトは、先ほど自身が足蹴にした女性の遺体へと目を向ける。



「ふん……。女など、それも亜人など、男の身体を慰めるためだけにあればよいのだ……」



 腹の底から絞り出したかのような怨嗟の声。それは、角笛の鳴り響く監獄内に不気味に響く。



「あの小娘……。今に見ておれ。貴様と瓜二つの売女ともども、この世に生まれてきたことを後悔させた上で殺してくれる」



 そう呟いたアイヒハルトは、普段の紳士然とした態度に戻ると、靴底をならしながら階段を下りる。

 いくつかの区画を抜け、一際整備されたフロアへと足を運ぶ。



「しょ、所長っ!?」



 アイヒハルトの登場に、室内の人間が立ち上がり全身を硬直させる。

 ここは、人体実験のための薬や道具を研究するフロアであり、監獄の中枢。ここには、連れ去られてきた学者や自分から誘いに乗ってきた所謂狂科学者も存在する。

 もっとも、後者の多くにとってアイヒハルトは貴重な支援者であり同志であるため、立ち上がることなく研究を続けている。



「ラッシュ博士。例のモノはどうなっております?」



 頭を下げる研究員達を無視して、アイヒハルトは奥にいる紫紺の外套を身に纏った壮年の男に声をかける。アイヒハルトにとって、自分を恐れる研究員などは困ったときの実験体ぐらいにしか思っていないが、眼前の狂科学者は、興味の対象である。

 あくまでも興味があるだけで、同格に見る気持ちなど微塵もないが。



「博士? 聞いておりますか?」

「……もっと強靱な肉体は?」



 再びのアイヒハルトの問い掛けに、ラッシュと呼ばれた科学者は、抑揚の無い声でそう告げる。



「む?」

「移植に耐えられるだけの肉体がいる。お前ぐらい頑強ならばあるいは?」

「冗談を。そのようなモノがこの世にあるわけがないでしょう。――と、言いたいところですが、今はちょうど良いモノがありますよ?」

「ふむ。もってこい」

「よいでしょう。すぐにはじめるられるようにしてください」

「ティグ、レア、キュオあたりだな」



 アイヒハルトが頷いたとき、ラッシュ博士はすでに“素材”の選定に取りかかっていた。

 それがどのような結果を生むことになるのか。彼らにとって、それは研究の対象でしかないのであった。



◇◆◇



 両腕を取り押さえられ、腹に重い蹴りを打ち込まれると思わず絶息した。


 ジルは衰弱した身体に鞭打って抵抗の意志を見せるが、相手は格上のキーリア。一撃で身体の自由を奪われるだけの衝撃を与えられてしまえば、後はどうしようもなかった。



「まったく、モルモットいや捕虜は大人しくこちらの命に従えばよいのですよ」



 思わず嘔吐くジルを見下すような視線を向けながらアイヒハルトはそう口を開く。紳士然とした男であるが、笑顔を浮かべたまま捕虜の心臓をえぐり出している場面を見たことがある。

 幼児性を残した残虐性がこの男のすべてのようなモノである。独房から引きずり出された自分達がどうなるのか、手に取るように分かっていた。

 『モルモット』と自分達を呼んだアイヒハルト。傍らに横たわる仲間二人は、実験用の薬品によって肉体がボロボロになり、先ほどから痙攣するように身体を震わせるだけで反応を見せることはない。

 そんなとき、石造りの壁が動き、灰色の外套に身を包んだ者達とともに幾人かの研究員が室内に入ってくる。


「これか」


 先頭で入ってきた男がジルの顎を持ち上げながら全身を観察するように見ながら撫でる。

 目があったときに想いきり睨み付けてやったが、その男は淀んだ視線でジルを見つめてくるだけであった。そして、ゆっくりと頷くとアイヒハルトに対して向き直る。


「これでよかろう」

「いや、それはまだまだ動くぞ。試すのはこちらにしておきなさい」

「ふむ、別によいか」


 自分を実験体にするつもりであったようだが、アイヒハルトの言に男は頷くと傍らに倒れるケネスに近寄り、身体を触診した後、表情を変えることなく頷く。

 すると、彼らの入ってきた場所から反対側に位置する石壁が動き、何やら大型のモノが室内へと運ばれてくる。

 中央に備え付けられた大型のガラス器には不気味な色をした液体とそれに浸されたキュオ族の男性が入れられている。

 すでに息絶えているのか、目を見開きながら液体の中をゆらゆらと蠢いている。


 そして、灰色の外套に身を包んだ者達が、それから引き出した管を引き、ケネスの衣服を引き裂くと、体中を蠢く刻印の場所へとそれを突き刺す。



「キーリアを使うか。刻印との融合は実に興味深い」

「な、何をするつもりだ……?」


 男が無表情かつ抑揚のない声でそう告げるとアイヒハルトは喜々とした笑みを浮かべながら、合図を送る。


 途端に器具が轟音を上げたかと想うと、ガラス器内のキュオ族の身体が揺すられ、ゆっくりと崩れていく。その肉体が消え、液体と混ざり合うと今度はケネスの身体に取り付けられた管が膨張し始める。


「ぐっ!? がっ、がっががが……」

「ケ、ケネスっ!! く、き、貴様らっ!!」

「ぐっ!?」


 尋常ならざる姿に、自身を抑えている兵士達を蹴散らしたジルは、慌ててケネスに対して駆け寄る。しかし、脇から伸びてきた蹴りをもろにくらい、石壁に叩きつけられた。



「ぐあっ!!」

「黙ってみていなさい。人が化け物に変わる瞬間などそうは拝めませんよ?」

「貴様等も立派な化け物だろ」



 狂気めいた笑みを浮かべてそういうアイヒハルトに対して、男が無感情にそうこたえる。

 そんなことをしているうちに、ケネスの肉体に液体が留まることなく注入されていき、全身が沸騰した水のように収縮を繰り返し始め、次第に皮膚の色も変容していく。



「や、やめろっ!! ケネスぅっっ!!」


 ジルは、見るからに変質しつつある仲間の姿に思わずそう叫ぶ。しかし、その叫びも空しく、ケネスの身体にすべての液体が注がれると、彼の肉体に埋め込まれた刻印が呼応するように眩い光を放ち始める。

 ドクンとなにか巨大な心音が耳をつく。得体の知れぬ不気味な何かが、その場に生まれた様子である。


 と、室内に一陣の風が舞い上がる。ほどなく、一つの断末魔が室内を支配した。



「ぎゃあああああああっっ!?!?」



 声の主は、男の傍らにいた研究員である。声ともに舞い上がる血飛沫。ぐちゃりぐちゃりという咀嚼音がジルの耳のも届いていた。

 そこにあってのは、人の身長を遙かに凌駕がする巨体を持ち、全身を漆黒の毛で覆った三つ頭の巨獣であった……。



「ほほう。神話に登場した化け物によく似ておりますね」

「そこまでではないだろう」

「ふむ、まあいい。相手をしてやりましょう」



 その巨獣の姿に臆することなく前に出たアイヒハルトは、相変わらず笑みを崩すことなく剣を構える。

 それを挑発と受け取ったのか、三つ頭のは、前肢を振り上げアイヒハルトをに対して殴りかかる。


 そそくさと退散する研究者達。ジルもまた、生き残りのもう一人のキーリアとともに兵士によって部屋の外へと連行される。


 と、その時、巨獣の前肢がアイヒハルトを捉える。巨大な爪がアイヒハルトの肉体を切り裂き、鮮血を立ち上らせる。かと思っていたが、事実は異なっていた。

 ひらりと巨獣を飛び越えたアイヒハルト。それに合わせて落下する巨大な前肢。痛みに耐えかねた巨獣が咆哮する。

 耳を劈くかと想われるほどの咆哮は、石壁を揺らし、力無き者達の意識を奪っていく。


 そんな咆哮も、次の声とともに永遠の停止を余儀なくされた。



「身体の割りに、その程度でしたか。昨日の小僧の方がまだ、楽しめましたよ。もう、潰れなさい」



 冷たく、慈悲の欠片もない声。

 それがジルの耳に届いたとき、巨獣の肉体は真ん中から両断されていた。


 沈黙。呆気にとられていたジルであったが、巨獣の死が何を意味すのか気付いたとき、喉奥からかすれるような声を絞り出していた。



「ケネス……?」



 しかし、それに答える者はもはやこの世に存在しない。



「ふむ……。やはり、20番台では役者不足でしたか。やはり、一桁でなくてはなりませんね。あなたもそう思うでしょう? ジルさん」

「くっ……、貴様……」


 アイヒハルトを涙ながらに睨み付けるジル。しかし、そんなジルに対してもアイヒハルトは冷笑を向け、男達に合図を送る。

 そんな時、石壁が動き、巨漢の男が入室してくる。



「お楽しみのところをお邪魔いたします。捜索準備完了いたしました」

「ほう? なかなか速かったですねえ。まあ、よいでしょう。ジルさん、あなたに相応しい獲物を用意してご覧に入れますよ。何しろ、相手は至尊の冠をいただきうる人間ですので。くくくく……」

 

 ジルに視線を向け、そう告げたアイヒハルトは不気味な笑いとともに巨漢のキーリアとともにその場を後にする。

 ジルにその言葉の真意は理解できなかったが、自身に繋がれた鎖が引き下ろされ、先ほどの器具の前へと運ばれる。


 それが無情にも蠢き始めたとき、それを止めることのできる人間はその場にはいなかった。



◇◆◇◆◇



 冬独特の冷気が顔に纏わりつく。


 目覚めにはちょうどよいと思いながら身を起こしたアイアースであったが、寝ぼけ眼から覚醒してくると、その場の違和感に思い当たる。



「そうだ。リリスは??」



 朧気ながら思い出す昨夜の出来事。


 あの姉によく似た女性キーリアの姿がないことに気付いたアイアースは、周囲を見まわす。身体が冷えぬような位置には熾火が残り、衣服をめくると縫合した糸はなく、ふさがった傷痕がいくつも見受けられる。

 木片の突き刺さっていた脇腹も、傷痕として残ってはいるがすでに皮が張っているのである。

 傷がある以上、自分がアイヒハルトに敗れたのは事実であるはずだし、リリスとも出会ったことになる。


 しかし、彼女の姿はどこにもない。



「どうなって……ん?」



 立ち上がろうとしてつこうとした手に掛かる違和感。なにか、鋭利なモノに触れているような感触であった。

 視線を向けると、ちょうどアイアースが寝かされていた時の頭の真上。



 そこには、独特の意匠を施した細身の剣とやや大型で無骨な長剣が置かれていた。そして、アイアースの脳裏に浮かぶ二人の女性の顔。


 目を見開いたアイアースは、すぐに剣を手に取る。



「母上、イレーネ……。二人とも、お久しぶりです」



 そう言いながら剣を胸に抱き、目を閉ざすアイアース。


 彼の母親であるリアネイア・フィラ・ロクリス。そして、剣の師であるイレーネ・パリス。両名とも彼を育て、彼を守り、彼を導いてくれた女性。


 その形見とも言える剣であるが、彼はある戦いの際にそれを失ってしまっていた。

 記憶に残る敗北。その際に、二人の剣も失ったものとばかり思っていたのだが、今こうして彼の元へと戻って来ている。



「やはり、そういうことなのか?」



 剣を握りしめ、立ち上がるアイアース。岩場の隙間から朝陽が顔を出し、アイアースの身体を照らし始める。

 剣がこの場にあるという事実。そして、あの時、あの場所において剣を手にすることができた人物は一人しかいない。

 そして、剣を残していても、今この場にいないという事実がその人物が誰であるのかということを察するには十分である。


 と、同時に自分自身に突き付けられた一つの事実をアイアースは理解していた。



 姉、フェスティアは自分を、そして、己自身を許していないと言うことを。



 あの日、彼女が自分の姿に映したのは、絶望からの希望であったのだろう。それが、目の前で奪われた。彼女にとって、取り戻した帝国は血の通わぬ砂上の楼閣であったのではないだろうか? だが、守るべき数多の民のため、彼女は絶望に身を浸すことはできず、戦いに身を委ねることしかできなかったのではないだろうか?


 はじめの彼女のどこか冷たい態度。それが、その事実を証明している。とアイアースは思った。



 そして、彼女は覚悟したのであろう。と言うことも。



(俺が生きている。ならば、自分は死んでもかまわない……と、そういうことなのですか? 姉上っ!!)



 共に生きようとするのならば、フェスティアは今も自分の傍らにあって、自分を叱咤しているであろう。教団に打ち込まれた楔さえ解決できれば、すぐにそれを為すことが出来る。


 だが、フェスティアはそれを選ばなかった。


 この7年間で彼女が為したことに対する賞賛の声は大きい。しかし、それは一歩間違えれば帝国を崩壊させかねない行為が背景にあった結果である。

 外征での勝利。活発化する経済。民を幸福に導く要因はいくらでも揃っている。だが、政権内部から教団の影響力を排除することに成功しているとはとても思えないのだ。


 教団が派閥抗争を演じていることがそれを証明している。


 フェスティアが本気で父母一族の仇を討つ気であったのならば、教団はすでにこの世には存在していないであろう。多くの血を代償に為せるだけの力はある。外征での勝利は、何も信徒兵の狂信的な力だけではない。


 おそらく、経済の活発化の要因を支えているのは教団の関係者。それを取り除くことは、帝国に巨大な空白を産むことになる。

 戴冠後、ヴェネディアをはじめとする内海国家群を滅ぼした際に発生するはずであった空白がさらに巨大な規模で発生する可能性があるのだ。

 それらを分かっていても、帝国を取り戻すためには戦うしか手は残っていない。そして、自身の身が滅んだとしてもパルティノンの血が絶えることはない。それをフェスティアは理解したのかも知れなかった。



「…………今の俺が姉上の傍らにいることはできない。であればっ」



 アイアースは、剣を抜きそれを朝陽に掲げる。7年間の空白が有りながら、双方ともさらなる輝きを増している。いくらか刀身が赤みを帯びているのは、吸い続けてきた血が見せる幻影。だが、積み重なった覚悟が剣からは感じられる。



「目先の敵を叩きつぶすのみ」



 そう呟いたアイアースは、防具を身につけ、最後に外套を羽織ると再び川上へ向けて駆け始めた。

 アイヒハルトがあれで死んだとは思っていない。狂気に支配され、人を人と思わず、迫害と殺戮に生きる狂戦士。



 帝国に必ず仇為す敵種であることに間違いはないのだ。


 そう思ったアイアースは、川縁に位置する岩を踏み台に一気に冬の朝陽の中を跳躍する。朝陽が目に染み、冬の肌寒さを切り裂いていく。

 虚空にて仰ぎ見る先には、昨日の戦い跡が残る監獄がそびえ立っていた。


◇◆◇


 一人の青年が川縁を駆けていく姿が目に映る。


 それまでの白を基調とした衣服を脱ぎ捨て、今は黒き衣装に身を包む女性。朝日に照らされ、吹き付ける風の冷たさが妙に心地よい。



「アイアース……。共に生きることのできぬ私を許せとは言わぬ。そなたが生きているだけで、私は……」



 青年の姿が見えなくなるまで、フェスティアはその後ろ姿を見送る。不意に、身体の中に残っていた熱いモノが揺れ動いた気がした。



「ふっ……。何を期待しているのであろうな。私は……」



 そう呟いたフェスティアは、青年が駆けて行った方角に背を向け、歩み始める。行き先は帝都。忌まわしき戦いの地でありながら、そこに住まう民達が必死に守り続けている千年の都。

 その地で起こりうる戦いにフェスティアは想いを馳せる。苦しく、人々を怨嗟に包み込むであろう戦い。そのすべてをフェスティアは受け入れるつもりであった。



 寒空の中を、一際冷くするどい風が吹き寄せている。それは、二人の間に走る深き運命の溝を沿うように吹き寄せていた。

更新が遅れて申し訳ありません。

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