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宙をわたりゆく星の白鳥と、カモミールの瞳

作者: 逢乃 雫
掲載日:2026/06/28

空の余白へ


夏鳥たちが描きゆく



軌跡をたどる


風のゆらめきは



季節のページを


また一つ、進めるように



小径の先に


広がりゆく半夏生(はんげしょう)



白く映える


葉はまるで夏の半化粧



白映えの


景色の中にやわらかに



カモミールの


花は滴にゆれながら



はね雲の彼方に


青水無月(あおみなづき)


空を見つめるように




夏へ飛び立つ


白鳥のつばさのように



深まりゆく


リーフグリーンの



地平線から


夏銀河へ飛び立つ



はくちょう座が


(そら)に描く北の十字路に



デネブの星は


白鳥が羽ばたくように




夢へ飛び立つ


白鳥の瞳のように



空の青と


夕陽のオレンジが



溶け合う


夕映えのしずくのような



アルビレオは


こころの


宙を目指す光を燈して




広がり続ける


宇宙のように



こころも


きっと、果てしないから



いつか眺めた


星は今でも


見つめる宙と、心に輝いて




アルビレオが


宙を遥かに渡りゆく



夜があるのは


きっと


星の光に気づけるように



デネブが宙を


遥かに駆けてゆく



夜を越え


時空を超えて



幾千光年の


宙から届ける、光がそこに



夢や願いは


たとえ目に見えなくても



言の葉で


描くつばさと



羽ばたくために


広がる空があって



空の向こうに


続く空を、想い描きながら




宙の余白へ


星鳥たちが描きゆく



軌跡をたどる


風の煌めきは



心のページに


また一つ、景色を描くように



白映えの大地に


カモミールの


花は瞳にゆれながら



こころの宙を


遥かにわたりゆく


デネブの光を、見つめながら

















はくちょう座は、6月下旬から夜空に上り、「夏の大三角」の一つ、デネブ(アラビア語で「尾」)が輝きます。デネブは地球から1400光年以上先にあるとされます。アルビレオ(アラビア語で「くちばし」)は、オレンジと青の二重星です。


半夏はんげという植物が伸びる時期は一年の折り返しで、「半夏生はんげしょう」と呼ばれ、今年は7月2日です。半夏生という花は、咲くと葉が半分白くなり「半化粧」の別名で、花言葉は「内に秘めた情熱」です。


カモミールは、6月前後に爽やかな香りとともに白い小さな花が咲き、花言葉は「逆境で生まれる力」です。青水無月あおみなづきは6月、白映えは、梅雨の雨上がりの空が白く明るくなることです。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
とても心に響きました(^^) 星鳥、という言の葉が幻想的で神秘的ですね(^^) この詩を詠んで、勇気を頂きました。 本当にありがとうございますm(_ _)m
梅雨のジメジメとした空気が、一気に澄み渡る様な感じがしました。 白映えという素敵な言葉を初めて知りました、ありがとうございます。 半夏生と半化粧、言葉の掛け方も素敵だなと思いました。 素敵な詩を読ませ…
雨降りの日が続いて、空は灰色、心もどこかどんよりしがちな毎日ですが、夏の空に白鳥が飛ぶ場面が自然と思い浮かび、爽やかさを感じる詩でした。 また、「白映え」という言葉を知らなくて、意味まで知ると雨上がり…
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