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ゆいこのトライアングルレッスン

ゆいこのトライアングルレッスンM〜水族館〜

作者: 佐藤そら
掲載日:2026/02/18

毎日投稿、トライアングルレッスンウィーク!

 今日は、たくみとむっくんと水族館に来た。

 かなちゃんは、オフ会らしい。


 3人で水族館をまわる。


「あれ? むっくんは!?」


 たくみと一緒にペンギンに夢中になっていると、いつの間にか、むっくんの姿が消えていた。

 わたし達は、慌てて探した。



「あっ、いた! もう、勝手にどっか行かないでよぉ! 心配したでしょ?」


「別に、心配されるほど子供じゃねぇーよ」


 タツノオトシゴの水槽の前に、むっくんの姿はあった。


 水槽内では、向かい合ったタツノオトシゴが、一つのハート型を作っていた。


「タツノオトシゴって、一途なんだってさ」


「ん?」


「生涯で愛するのは、たった一人らしい」


「へぇー、むっくんも恋愛とか興味あるんだぁ」


「今日、本当は二人っきりの方が良かったんじゃねぇーの?」


「へっ!? そんなこと……」


「俺は、ゆいこ姉ちゃんと二人でもよかったけど?」


「ちょ、な、何言ってんのよ!」


「分かりやすく動揺しちゃって、姉ちゃん、かわいい」


「もう! からかわないでよね! ほら、たくみも探してるから戻るよ!」


 わたしは心を落ち着かせ、お姉さんらしく手を差し出した。


「なんだよ」


「こうしなきゃ、また迷子になるでしょ?」


「なんねぇーよ。ったく、しょうがねぇーな。繋いでやる」


 むっくんは、ぶっきらぼうにそう言うと、わたしの手を握った。

 その手は、以前繋いだ時よりも大きくなっていた。



「あっ、いた!」


 たくみがこちらに気付き、駆けて来た。


「ったく、どこで迷子になって泣いてたんだ? ゆいこ姉ちゃんにあんま迷惑かけんなよ?」


「うるせぇーな。子供扱いすんなよ!」


「ほら、二人とも、イルカショー始まっちゃうよ」


 その後、わたし達は3人でイルカショーを見た。

 ふと、気づけば、いつも明るいたくみの口数がだんだんと減っていた。



 帰り道、むっくんを送り届け、たくみと二人きりになった。

 急な静寂が訪れ、こうして歩くのが、なんだか久しぶりに思えてくる。


「今日は一日、忙しなかったね」


「ああ、そうだな」


「むっくんも、いつの間にか大きくなってて……たくみ?」


「子供はいいよなぁ……」


「急にどうしたの? わたし達もまだ、一応、子供だよ?」


「ならさ、俺も……こうしていいか?」


 伸びてきたたくみの手が、突然、わたしの手をギュッと握った。


「た、たくみ!?」


「ほら、俺も迷子になりそうだから?」


 その手は、冷たくて、なんだか緊張しているようだった。


「ゆいこ、ちょっと、遠回りして帰るか?」


「もう、ホントに迷子になるよ?」


「へへっ。ゆいこと一緒なら、別に迷子でもいっかな?」


 たくみは、いつものたくみに戻っていた。

 わたしは、そんなたくみのことが、ちょっと可愛く思えた。

明日もお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
ちょっと甘えたモードのたくみが、新鮮で可愛くてドキドキしました。
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