ゆいこのトライアングルレッスンM〜水族館〜
毎日投稿、トライアングルレッスンウィーク!
今日は、たくみとむっくんと水族館に来た。
かなちゃんは、オフ会らしい。
3人で水族館をまわる。
「あれ? むっくんは!?」
たくみと一緒にペンギンに夢中になっていると、いつの間にか、むっくんの姿が消えていた。
わたし達は、慌てて探した。
「あっ、いた! もう、勝手にどっか行かないでよぉ! 心配したでしょ?」
「別に、心配されるほど子供じゃねぇーよ」
タツノオトシゴの水槽の前に、むっくんの姿はあった。
水槽内では、向かい合ったタツノオトシゴが、一つのハート型を作っていた。
「タツノオトシゴって、一途なんだってさ」
「ん?」
「生涯で愛するのは、たった一人らしい」
「へぇー、むっくんも恋愛とか興味あるんだぁ」
「今日、本当は二人っきりの方が良かったんじゃねぇーの?」
「へっ!? そんなこと……」
「俺は、ゆいこ姉ちゃんと二人でもよかったけど?」
「ちょ、な、何言ってんのよ!」
「分かりやすく動揺しちゃって、姉ちゃん、かわいい」
「もう! からかわないでよね! ほら、たくみも探してるから戻るよ!」
わたしは心を落ち着かせ、お姉さんらしく手を差し出した。
「なんだよ」
「こうしなきゃ、また迷子になるでしょ?」
「なんねぇーよ。ったく、しょうがねぇーな。繋いでやる」
むっくんは、ぶっきらぼうにそう言うと、わたしの手を握った。
その手は、以前繋いだ時よりも大きくなっていた。
「あっ、いた!」
たくみがこちらに気付き、駆けて来た。
「ったく、どこで迷子になって泣いてたんだ? ゆいこ姉ちゃんにあんま迷惑かけんなよ?」
「うるせぇーな。子供扱いすんなよ!」
「ほら、二人とも、イルカショー始まっちゃうよ」
その後、わたし達は3人でイルカショーを見た。
ふと、気づけば、いつも明るいたくみの口数がだんだんと減っていた。
帰り道、むっくんを送り届け、たくみと二人きりになった。
急な静寂が訪れ、こうして歩くのが、なんだか久しぶりに思えてくる。
「今日は一日、忙しなかったね」
「ああ、そうだな」
「むっくんも、いつの間にか大きくなってて……たくみ?」
「子供はいいよなぁ……」
「急にどうしたの? わたし達もまだ、一応、子供だよ?」
「ならさ、俺も……こうしていいか?」
伸びてきたたくみの手が、突然、わたしの手をギュッと握った。
「た、たくみ!?」
「ほら、俺も迷子になりそうだから?」
その手は、冷たくて、なんだか緊張しているようだった。
「ゆいこ、ちょっと、遠回りして帰るか?」
「もう、ホントに迷子になるよ?」
「へへっ。ゆいこと一緒なら、別に迷子でもいっかな?」
たくみは、いつものたくみに戻っていた。
わたしは、そんなたくみのことが、ちょっと可愛く思えた。
明日もお楽しみに!




