#9『悪戯の街中大作戦』
暫くは連続投稿続きます。
朝が来るたびに、私は自分の人生がますます予測不能になっていることを実感する。
聖奈姉ちゃんとの悪戯合戦が始まってから、毎日のように新しいサプライズが待っている。
でも、今日は私が仕掛ける番だ。
昨夜、岬と一緒に計画を練った。
街中の看板をジャックして、聖奈姉の恥ずかしい写真を大々的に公開するのだ。
聖奈姉が私にしたことを、そっくりそのままお返しする。
「ふふ、姉ちゃん、覚悟しててね」
私はニヤリと笑いながら、学校に向かった。
放課後、私は岬と一緒に街中に出た。
計画を実行に移すためだ。
「那奈、看板の手配はバッチリだよ。明日にはお姉ちゃんの写真が街中に溢れるよ!」
岬がウインクしながら言う。
私は拳を握りしめた。
「よし、姉ちゃんを驚かせてやる!」
でも、その瞬間、異変に気づいた。
街中の看板が、すでに何かを表示している。
「え……?」
近づいてみると、看板には私の写真が。しかも、幼少期の、鼻水を垂らして泣いてる写真だ。
「うわああああ!!!」
私の叫びが街中に響き渡った。
看板には、でかでかとこう書かれている。
『那奈ちゃんの成長記録 ~姉より愛を込めて~』
さらに、写真の下にはメッセージ。
『みんな、那奈の可愛さを忘れないでね!』
「……姉ちゃん!!!」
私は頭を抱えた。街の人々が集まり始めて、笑いながら写真を指さしてる。
「那奈ちゃん、かわいいね!」
「お姉ちゃん、すごい愛情だね!」
私は顔を真っ赤にして、その場から逃げ出した。
家に帰ると、聖奈姉がリビングでテレビを見ながら笑っていた。
「ねえ、那奈。今日のサプライズ、どうだった?」
「……最悪だよ! なんで私の写真なの!?」
「ふふ、那奈が私に仕返ししようとしてたの、姉ちゃん知ってたから。先手を打ったの」
「……え!? どうやって!?」
「岬ちゃんが協力してくれたんだよ。那奈の計画、全部教えてくれたの」
「岬!?」
私は絶句した。岬が裏切ったなんて。
「でも、那奈の写真、街中で大好評だったよ。みんな、那奈のこと大好きだって」
「……恥ずかしいだけだよ」
私はソファに倒れ込んだ。
聖奈姉が私の頭を撫でてくる。
「でも、那奈が私に仕返ししようとしてくれたの、嬉しいよ。お姉ちゃん、愛されてるなって」
「……姉ちゃん」
私は少しだけホッとした。
聖奈姉の愛情、確かに感じる。
でも、このまま負けるわけにはいかない。
「次はもっとすごいの仕掛けるから。覚悟しててね」
「ふふ、楽しみに待ってるよ」
聖奈姉がニヤリと笑った。
その夜、私は新たな計画を練った。
テクノロジーを駆使して、聖奈姉を驚かせるのだ。
「ドローンを使って、姉ちゃんの部屋に大量の風船を投下する。これなら、姉ちゃんも予測できないはず」
私はニヤリと笑いながら、計画を練り始めた。
悪戯合戦は、まだまだ続く。
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何卒どうか今後ともよろしくお願いいたします。