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第4話

 それから私は時折知識を直接刻まれ吐き気を催しつつ、ページをめくり続けた。


 そのすべてがノアールに関りそうにない事以外は、問題なく知識を得られている。


『本日、長らく放し飼いにしていた黒い小鳥が話しかけてきた。その小鳥が言うには、この国はやがて亡びるらしい。自身と契約すれば、国を救うことは可能と言っていたが・・・真偽は不明だ。だが、鳥が話しかけて来るという異常事態があり得る以上、その鳥が予知能力を持っていても不思議ではないだろう。予言の件もあるし、黒い羽を持つ存在は何らかの力を持っているのかもしれない。私は、彼、もしくは彼女を信じることにした。』


「うん?そんなストーリーあったかな・・・?そもそも小鳥なんて飼ってなかった気がするんだけど。」


 私はページをめくる。


『どうやら目標の達成には、私が一度死ぬ必要があるらしい。階段から間違って落ちたことにすればいい、と言っていたが、それは周りへの対応であって私自身の恐怖をどうにかする方法ではないのだが・・・そうしなければ救えぬのであれば、私は王族としてそれを成す責務がある。これが最後の記載になるかもしれないので、今の日時でも記しておこう。次目が覚めた時に、どのくらい経過したかわからなくなるかもしれないしな。聖暦1059年6月。13歳の誕生日を過ぎた直後の私から、目を覚ました私へ。』


 ・・・つまり、本物のリンネハルト王子はその小鳥とやらに騙されたと?死んでるじゃないか。私がここに居るんだから。


 待て。国を救う、と言うのは私が成そうとしていることだよな?何故その発想に至った?・・・この世界の未来とも言えるストーリー、物語を知っているから。


 物語・・・どこかでその単語を最近聞いたような・・・


 そう考えると、あちらで死ぬ前に語り掛けてきた存在の言葉が脳裏を過ぎる。


【ふぅーん・・・魂的に、悪人ではない。で、物語も知っている。さらに、名が近い。うん。条件に合致しているね。運良く・・・じゃなくって、不運にも死んでしまったし。タイミングもばっちりだ。】


 ・・・つまり、アレが小鳥?世界を救う方法と言うのは、ゲームについて知っていたから選ばれた?こちらでリンネハルト王子を死なせ、空いた体に私を入れ、救わせる。それが小鳥とやらが語り掛けた国を救う方法?


 そんなの、本物のリンネハルト王子が報われないじゃないか・・・国を救う、その方法が自分の死だなんて・・・


 よし、決めた。


「俺の目的は、国を救うことと、本物を蘇生することだ。体はここにあるんだし、ダンジョンの蘇生薬とかを使えれば、もしかすると解決するかもしれないしな!」

感想大歓迎です。

☆やいいねをよろしくお願いします。特に☆は1でもいいので何卒・・・

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