第3話「はじめての冒険:洞窟探検・その2」
意気揚々と洞窟探索を始めて、そして開始早々スライムの群れに襲われた私達。
皆が剣やメイスなど、ちゃんとした武器を構える中、
「踊り…踊りかぁ…」
踊り子である私はどう戦って戦うか悩み、結果として踊るという結論に至りました。
踊り子はその踊りによって皆を支援する職業なので、当然と言えば当然です。
とはいえ、私が踊れる踊りなんて、体育の授業でやった変なダンスか、最近大流行りのアイドルソングの振付けのサビ部分位でしょうか。
アイドルソングはサビしか踊れないので、必然的に授業のダンスをする事になります。
こっちもこっちで音楽が無いと上手く出来ませんが仕方ないでしょう。
そうこうしている間に、私以外の3人は戦闘を始めています。
「前回は一撃貰ったけど、今回はそうはいかないわよっ」
身長の半分程の長さを持つ大きな銃を構えながら倉井さんが叫んでいます。
そしてそれと同時に持っていた銃の引き金を引きました。
瞬間、銃撃音とは違う高く澄んだ音が響き渡り、青白い光と共に何かが銃口からスライムの群れに向かって飛んでいくのが見えます。
強烈な勢いで発射されたそれは群れの少し上を抜け、洞窟の壁に当り、
パキャーンッッッッ!
とまたも甲高い音が響き渡ります。
あれは……氷?
光源が一つなので良くは見えませんが、キラキラと光りながら飛び散る破片は、確かに砕けた氷に見えます。
「外した…っ!思ったより反動が強いわねコレ」
悔しそうに歯噛みする倉井さんに、完全に敵意を感じたのか、スライムが襲い掛かってきます。
ぴょこぴょことかわいい動きですが、思いっきりモロ喰らいした私には分かります。
あれの体当たりは思っていたより痛いです。あと変な液体が付着して不快感も残ります。
1匹でもそこそこ痛かったですし、数匹にボコボコにされたらひとたまりも無いでしょう。
ってあれ?倉井さんもしかして銃に意識を持って行かれていて、スライムが向かって来ている事に気が付いてない…?
「倉井さん!!」
「何っ」
思わず私は叫びました。
が、それに気が付いた倉井さんは私の方を向いてきました。
そうじゃなくて!
「前、スライムが!」
「っ!!」
倉井さんが慌てて前を振り向きますが、スライムがもう体当たりをするために、ゴムの様に身体を縮めているのがもう見えてしまっていて…
「あっ…」
スライムの体当たりが直撃する、
そう確信したその瞬間、
「先輩危ないっ!!」
3匹のスライムがひと塊になって飛んでくるそれを、真横からタックルするように、銀色に光る盾が弾き飛ばします。
「ナイスハル君!」
白金君が、とっさに倉井さんとスライムの間に割り込むように飛び込んできていました。
弾き飛ばされたスライムは土の上を転がっていきますが、あまりダメージは受けていないようにも見えます。
「あ…ありがとう」
「ふぅ、ギリ間に合いましたね!」
目を丸くしながら感謝している倉井さんと、
ここぞというチャンスにキメ顔で応える白金君。
あまり元の世界では見ない光景です。
「盾良いですよ!先輩もどうです?」
「そうね。考えておくわ」
「それ結局やらない奴ですよね?」
間一髪難局を乗り越えた倉井さん。
…を見ていたら、手に持つステッキをスライムに向けている夏輝さんがこちらを方を見ていました。
「あ、どう?黑音ちゃん、踊りの調子は」
「え?あ、そうだった!」
そうそう、私もちゃんと踊らないと…!
戦う術はありませんが傍観者でいる訳にもいかない私は、なんとか踊りでサポートを試みます。
周囲に純分なスペースと、足元にバランスを崩しそうな凸凹な無いのを確認し、
左足を半歩引いて、右腕を高く掲げます。
そして、重心を軽く落とすと同時に、掲げた右腕を左肩の方へ持って行き、その勢いのまま、右足と右腕を大きく右側に持って行く。
学校で習っていたダンスの動き。
やっていたのは半年くらい前ですが、なんだかんだ覚えているものです。
「あ、それ知ってる」
「まぁ、学校の課題ですし」
簡単かつ大きな動きに見せるよう、円運動の多いダンス。
学校とは違い、暗くジメジメとした空間。かつハイヒールに湿った土、ジャラジャラと装飾や飾り布の多い衣装と、お世辞にもコンディションの良い状態とは言えない状態でも、何とか踊る事は出来ます。
ただ、踊っているだけで、何か変わったような気はしません。
土を踏み鳴らす感覚と、金属の装飾が擦れる音が鳴るだけです。
ううむ…
踊りながら倉井さん達の方を見てみても、
「なんか草原で戦った奴より強くないですか!?」
「やっぱりハル君もそう思う?なんかすばしっこいよね!?」
好転していない…というか、むしろ苦戦しているように見えます。
いや、完全に苦戦してますよね?
「それに一撃も重いですよ!!盾あってよかった…!」
「弾丸ぶち込んで死なないなんてね…」
白金君は、2人を盾でかばうのに精いっぱいの様で、夏輝さんと倉井さんも、攻撃はしているものの、
そこまで致命打は与えられていないようです。
倉井さんが銃剣の刺突でスライムの耳のような部分を断ち切りますが、スライムは自身の身体の形を変えて、瞬く間にそれを再生させ、それどころか切られた部分を取り込みなおして元通りに戻ってしまいました。
「この洞窟がこいつらの住処だったのかしら…」
前回出会った時よりも強力になっている不思議生物の攻略法がいまいち見いだせず、消耗戦にもつれ込んでいます。
い、一体どうすれば…
それでも踊りは何とか止めないでいたら、胸のさらに内側、心臓…じゃあ無いけれど、肋骨と胸元の間辺りの所に何か突っかかる物を感じます。
それはほんのり暖かくて、それでいて力強さを感じるような…
そんな違和感に気が付くと、その"何か"はじわじわと大きくなっていって、
踊りの振付に合わせて、手に足に、全身を巡るように広がっていくのを感じます。
これは一体…?
これが何なのかは分かりませんが、踊りに呼応するようにこの力が沸き上がってくるのは確かです。
じゃあ、このまま踊り続けたら…?
「紅葉!どう!?」
スライムの体当たりを間一髪で避けた倉井さんが、タイミングよく守備を聞いてきます。
「何か来てるかも!もうちょっと粘ってくれたらワンチャンありそう!!」
「オッケーわかったわ!」
倉井さんも少しずつ銃の扱いに慣れて来たのか、躱したスライムに銃弾を叩きこみながら返しています。
「って事で白金、よろしく」
「僕っすか!?」
「当然でしょ、盾持ちなんだから」
「うへぇ」
ガンバレ白金君!
私は踊り続けます!
こうしている間にも、身体の中のエネルギーのようなものは、どんどん沸き上がって来ています。
そしてそれに連なって、私自身の気分も少し昂ってくる気もしますし、身体も軽くなって来た気がします。
授業の時はこれだけ踊り続けて居たら疲れ果てていたような気もするのに、今はより酷いコンディションの中でも、踊り続ける事が出来ていますね。
「やった!一匹やっつけたよ!」
「先輩ナイス!」
叫ぶ夏輝さんの足元に、メイスがめり込んだスライムが果てています。
一匹倒せた!という希望と、これでやっと一匹なのか…という苦悩が同時に訪れますが、
それはそれとして、私の踊りにも変化が現れました。
なんと、手首のブレスレットが、ほんのりと赤色に光り始めていたのです。
いや、光というかオーラ…?炎の様に揺らめいていますが、熱くはありません。
それはサイリウムの様に私の手の動きに沿うように光の軌跡を残しています。
この不思議なパワーに包まれた状態の私はいつになく身体も軽く、少し踊るのが楽しくなっていました。
動いたことで、多少汗もかきますが、肌の大半は外気に触れているので、別に不快感もありません。
そしてダンスの振付ももう終わり、最後に決めポーズで授業のダンスは終了です。
ぶっちゃけ授業では体力が持たなくてグダってしまった決めポーズ、今回はきっちり決めて見せます!
右足を軸にくるりと一回転。腰の布が遠心力でふわりとめくれ上がります。
そして、体勢を崩さないように、正面を向きながら、両腕を大きく広げてポーズ!!
決まった…!と思うよりも先に、身体の中に満ちた謎のパワーが、一気に全身から溢れ出ていくのを感じます。
というか、実際にオーラが手先から衝撃波の様に広がっていくのが見えました。
「うぁっ」
身体からエネルギーが急激に抜けていく脱力感に膝をつきそうになりますがそこは何とか耐えます。
それよりも、あの衝撃波を喰らった皆とスライムは!?
と顔を上げてみると…
「あ、あれ…?」
「なんか力が…?」
「心なしか気分が軽い気がするわね」
どうやら皆、少し調子が良くなっている様子…?
どうなているのかよくわからずにいると、倉井さんが振り向いてきました。
「紅葉、何かした?」
「は、はい。踊ってたら赤いオーラみたいなのが出てきて、さっきそれが炸裂しました」
「よくやったわ紅葉!多分それが踊り子の力よ!」
「こっ…これが…」
「そう、これならもっと楽にたたけ戦えるはずよ!」
そう言いながら倉井さんは手に持っている銃を一発撃ち放ちました。
すると、さっきまで撃っていた氷の銃弾よりも、より強い輝きがより速いスピードで発射され、目にもとまらぬ間に、スライムの一匹を吹き飛ばしました。
「…行ける!紅葉っ、そのまま踊り続けなさい!」
「わ、分かりました!」
どうやら踊りで発生した謎のパワーが、皆をパワーアップさせているようです。
私の踊りは無駄では無かったのですね。
ここからが特殊冒険部、反撃の時間ですよ!
…私は相変わらず踊り続けるだけですが。
「てーい!!」
最初に動いたのは夏輝さん。
持っていた魔法の杖…兼、メイスを振りかぶり、それを思い切りスライムに叩き下ろしました。
パワーアップしたメイスの一撃は、もはや女子高生の抵抗というレベルを超えて、
スライムのその下にある地面にめり込みかねないほどの破壊力を持ち、
スライムがバラバラに飛び散ってしまう威力でした。
「うわぁ!!気持ち悪ーっ!」
「あんた魔法使いじゃなかった!?」
息絶えたスライムの破片塗れになってしまった夏輝さんに、倉井さんが冷静にツッコミを入れています。
「だって魔法の使い方知らないんだもん!」
「……」
「でも、これだけ強くなってたら僕も戦えそうですね!」
私は踊りながら、前で立ち回っている3人の会話を聞いています。
ポーズの時に放出したエネルギーも、踊りを続けているとまた胸元を起点として盛り上がってくるのを感じます。
「じゃあ僕もやりますよ!!それっ!」
皆を守る事に集中していた白金君も、反撃に出ています。
体当たり、というよりもゴム鉄砲のような勢いで腹部あたりへと飛んでくるスライムを盾で受け止め、そのまま盾を振りぬく勢いで、ぶつかって来たスライムを地面に叩きつけます。
ドシャァ、と濡れた柔らかいものが落ちるような鈍い音が響き、床を転がるスライムに向かって、
「ぅおりゃぁ!!」
白金君は持っていた剣を振り下ろし、スライムを一刀両断。
水っぽくブヨブヨしていて、透けている謎の生き物ですが、固そうな眼玉の部分へのダメージは有効なようですね。
益々よくわからない生物ですね…
「っしゃぁ!やりましたよ!先輩!」
白金君が笑顔でこちらを向いてきます。
やりましたね!白金君!…と言おうとした矢先、
暗闇の陰から、もう1匹のスライムが、天井から勢いよく白金君の後頭部目掛け飛び込んでくるのが見えます。
咄嗟に踊りを中断して、白金君の元へと向かおうと手を伸ばしますが、当然最後衛に居た私が間に合うわけありません。
「あっ!」
それでもなんとか気が付かせようと声を上げたその時、
バシュゥゥゥンッ!
と水色の閃光が瞬き、白金君の背後から襲い掛かるスライムが、一瞬で視界から消える勢いで吹き飛びました。
閃光の発射元は勿論、倉井さんです。
巨大な銃剣を片手で構え、その銃口からは、白い煙…ではなく小さな氷の結晶のようなものが舞っています。
「ふっ…間一髪ね」
「あ、ありがとうございます…」
背後で粉々に凍り付いているスライムの残骸を見て、何が起こったのかを理解した白金君が、気の抜けた表情と声で倉井さんに感謝の言葉を述べています。
「銃は良いわよ。白金、あなたもどう?」
先程の意趣返しの様に、ニヤリ笑みを浮かべながら白金君に前と同じようなセリフを吐いています。
それが最後の1匹だったのか、辺りは静かになったようで、私の装飾のチャラチャラという音だけが響きます。
「紅葉、もういいわよ多分終わったわ」
「え?あ、はい」
踊りを止めると、体内のエネルギーが、少しずつ収まっていくのを感じます。
とはいえ、すぐに消えてしまうようなことは無く、暖房を切った部屋の様に余熱のようなものが残っていて、まだ体は軽いままです。
「なんとか全部倒せたみたいだね!」
「思ったより苦戦しましたね…」
「紅葉様々ね」
「皆さんお疲れ様です」
洞窟入ってまだ序盤辺りですが、皆でランタンを囲み、出っ張った岩に座り休憩に入ります。
皆たいした怪我は無いようですが、疲労を回復させる必要はあるでしょう。
「やっぱりさっきのスライムは平原に居た奴より強いですよね」
「と、言うよりも平原に居た奴が弱かったというべきね」
命尽き、溶けたスライムの破片を眺めながら倉井さんが分析をしています。
「多分だけど、湿度が低い場所だと活動が鈍るんじゃないかしら」
「あーなるほど、乾燥に弱いんだね」
「見た感じ、水分の塊ですもんね、コイツ」
「つまり、この先に居る奴らも最低このレベルだと思っていた方が良さそうね」
「うえー、レベル高いなぁ」
「ちゃんと準備して行った方が良さそうですね」
「あとはまぁ、紅葉の支援の話ね」
「わ、私!?っと」
突然話を振られ、動揺で持っていたペットボトルを落としそうになる私です。
「そう。紅葉の踊りの力で私たちはあいつらを倒せただけだけども…」
「だね、あれはファインプレーだよ!」
「そ、そうですか…?」
「そうですよ!あれが無かったらもう撤退してたようなものですからね!」
急激に持ち上げられまくって、顔が熱くなってきます。
「これから冒険を続けるなら、間違いなくあれがキーになるわ」
「ですね」
「ただ、毎回あれくらい時間がかかってたら、多分私たちの体力が持たないわ」
「うっ」
実際、皆がパワーアップするまでに1ダンス分踊りきっているので、大体2~3分くらいは使ってるはずです。
「だから次以降は、あの効果がもっと早く出たら良いな、と思うわけだけれど、紅葉何かきっかけは掴めた?」
「う、うーん…」
さっきの戦いを思い浮かべてみますが、思い当たる物は一つしかありません。
「それっぽいのは一つありますよ」
「へぇ?」
「踊ってる時に、胸の奥辺りから何かエネルギーみたいなのを感じました」
「「「エネルギー…」」」
3人の絶妙なハモりと共に視線が胸元に集中し、なんとなく気恥ずかしくなって、意味もなく体を半身に傾けます。
「そのエネルギーが踊りで皆に振りまかれて、さっきのパワーアップが起きた、って感じですね」
「それがすぐに出来たら、パワーアップがすぐに出来るって事ですね!」
「まぁ…そうですけど…」
言うは易し、行うは難しというか、すぐに出来れば苦労しないというか…
とりあえず、目を閉じて、胸の奥に意識を集中させて、中にあるはずのエネルギーを引き出すイメージをしてみます。
「……」
「どう?」
「…まだ」
深呼吸をしながら、心の奥底と対話します。
…
…
…!!
フッと、さっき踊っていた時と同じ感覚が蘇りました。
暖かくて、力強い、でも正体は分からない力。
「…出来た…!」
一度感じる事が出来れば、あとはそれを意識し続けるだけで、そのエネルギーを強く感じることが出来ます。
感じる、意識する、より強く感じる。それを意識していくことで、
「お、おぉぉぉ!?」
「なるほど、これがあの力の源なのね」
私の胸元からは、ほんのりと陽炎のような赤い光が立ち上っています。
一見不気味な感じですが、不快感も恐怖心もありませんでした。
「…後はこれを踊りで皆に振りまけばいいんだね!」
「そういう事です」
「…とりあえず、時間がかかる問題は解決しそうね」
あの時は決めポーズと共に皆に振りまきましたが、多分あれは、踊り始めてすぐにでも出来たはずです。
確証は無いですが、なんとなく、そんな気がするのです。
「でもこの光、何の光なんでしょうね」
白金君が私の胸元をじっくり見ながら言います。
…いや、見ているのは胸元から上る赤い光ですけど…
「うーん、何でしょうね?」
「もしかして、それが魔力って奴じゃないかしら?」
「魔力…」
倉井さんに言われて、改めて光を見てみます。
私の魔力は炎の力に偏っていると言われていました。確かにこの光は、なんとなく炎っぽく見えない事も無いような…
「私も詳しくは知らないけど、魔力を踊りによって活性化させて、その力で皆を強化する、と考えるとあの不思議なパワーもまぁ、辻褄が合うんじゃないかしら」
説明は付かないけど。と付け加えながら倉井さんは持っていた銃を明後日の方向へ向けて引き金を引きました。
銃口から放たれた水色の光が、氷の塊と共に飛んでいき、壁に当たって砕け散ります。
「多分、これも魔力の一種なのでしょうね」
「…魔力って、不思議な力ですね」
身体から沸き起こり、別の作用に変換したり、道具として使う事も出来る。
魔力の可能性に期待を寄せる一行。
…っていうか、
「これが魔力なら、夏輝さんも使えますよね?」
「え?…多分ね」
「っていうか、本来あなたが率先して使うべきだと思うのだけれど。なんで物理攻撃なのよ」
職業、魔法使いの夏輝さん。
「まぁ、先輩の武器、物理攻撃も出来る奴なので戦えなくは無いですけどね」
「でも本懐じゃないのは事実でしょ」
「うっ…わ、わかった!ちゃんと魔法使えるようにするから!」
ステッキとメイスが合体したような不思議な武器を抱えながら夏輝さんはやや焦るような素振りを見せながら言いました。
「黑音ちゃん、魔力の出し方教えて!」
「わっ、分かりましたから…」
肩を揺さぶってくる夏輝さんを制しながら、私は皆に告げました。
「とりあえず、ずっとここに居るのもアレですし、そろそろ出発しましょうか」
「そうね。できれば日が暮れる前に探索は終えておきたいわね」
そう言いながら各々立ち上がり、洞窟の奥へと向かう事にしました。
夏輝さんに、魔力の出し方を教えながら。
「でも私、魔力を出す所までしか教えられませんよ?そっから先は踊りですし」
「そこはまぁ…頑張る!」




