第2話「まずは冒険の準備をしよう・後編」
というわけで、私達は職業認定を受ける事になりました。
ギルドの人が言っていた通りこの制度は、監督者や保護者が居ない人、つまり移民や孤児向けの制度であるためか、適正検査を受ける際に、特に何かを聞かれることは無くあっさりと受ける事が出来ました。
特にお金も必要なく、ちょっとした書類記入だけで良かったのもそういう事でしょう。
普通に”紅葉黑音”と書いたら眉を顰められましたけど…
怪しかったら帰ればいい、と皆で意識共有をしながら、検査を受けます。
検査は4人別々に受ける事になって、私の担当は落ち着いた雰囲気の女性でした。
案内された部屋はシンプルで、書類の積まれた机と、部屋の真ん中に質素なベッドがあるだけの部屋でした。
「今回検査を担当させていただくサーシャ・リィンガードと申します。よろしくおねがいしますね」
「あ、紅葉黑音です…よろしくおねがいします…」
相手の名前を聞いて、書類に書いた名前に受付の人が変な顔をしていた理由が分かりました。
この世界の名前の法則が全然日本式じゃないようです。
そこら中に書いてある言葉は日本語そのものなのに…
「あまりここらでは見ない名前ですね…確か東のガカク独立国の命名法則がこんなでしたっけ…」
「え、えっと…」
「まぁ、この検査は訳ありの人も多いですし、詮索はしないでおきましょう」
「あ、あははは…」
苦笑いしかできない私。
かなり色々見透かされている感があります…
「では始めましょう。…と言っても貴方にやっていただくことは何もありません。そこのベッドに横になってもらうだけです」
目の前のサーシャさんは、部屋のど真ん中にあるベッドを指しています。
「ね、寝てるだけでいいんですか…?」
「はい。職業認定は、私の魔法によってあなたの内面の身体特性、魂の形状、魔力特性、そのような情報を解析して、その結果から適性を計るものです」
「魔法ですか…」
やっぱりこの世界には魔法の存在があるみたいですね。
実物はまだ見てませんが、こう言うからには実際に存在しているのでしょう。
ワクワクや不安、色々な感情が混じり合い、高揚で心拍が上がっているのが分かります。
「今現在の身体能力などではなく、将来性も含めた適正となると、識属性の魔法で視るのが一番ですからね」
「識属性…?」
「ん?ご存知有りませんか?」
あっ、しまった。この世界の常識がまるでないのがバレてしまう…!
「あ、いやその、えっと…」
とはいえ、それを取り繕うだけの話術も無く、ただ狼狽えていると、
「心配は要りません。幼少の頃に魔法の基礎を学ばぬまま大人になる物も少なくありませんから。そういった方も、魔法の才が眠っているかもしれませんし、それを見抜くのが私の仕事です」
「そ、そうなんですね…」
バレ…ているのかもしれませんが、それはそれとして、ここで試験打ち切り、というわけでは無さそうです。
ほっと胸を撫でおろしながらベッドに横になると、
「では…始めましょうか」
「えっ!?」
サーシャさんの一言と共に、目の前に巨大な白い魔方陣のようなものが現れました。
それは横になった私の少し上に浮かんでいるように見えていて、魔方陣には見たこともない文字のようなものが並んでいます。
こ…っ、これが魔法…?
そんな不思議減少に思わず声を上げてしまいます。
「大人しくしていてくださいね。体に害はありません」
そんな事言われてもですね…
魔方陣はじわじわと降りて来て、どんどん近寄ってきます。
ほ、本当に大丈夫なんでしょうか!?
そして魔方陣はそのまま近寄ってきて、私を押しつぶ…すことは無く、
私をすり抜けてそのまま通り抜けていきました。
「あ、あれ…?」
訳も分からず茫然としている私と、
「ふむ…これは…?」
私の方を見ながら不思議そうな顔をしているサーシャさん。
しばし沈黙が広がる小部屋。
ほんの数十秒くらいだったとは思いますが、体感時間はとても長かったような気がしました。
「…とりあえず、検査は終わりました。この後適正職の調査がありますので、しばらく外でお待ちください」
「は、はい。わかりました…」
言われるが小部屋の外に出ると、既にほかの3人が待機していました。
「あ、紅葉も終わったのね」
「はい…一応は」
いち早く私を見つけて軽く手を振ってくる倉井さんに返事をしていると、
その横から急に夏輝さんが飛びついてきます。
「やっぱりこの世界魔法があるんだね!凄いよ!」
「そ、そうですね…」
ゆさゆさと肩をゆすられて、バランスを崩しそうになります。
きっと私以外の3人も私と同じように魔方陣をその目で見たのでしょう。
「私魔法の才能あるかもって言われちゃった!」
「あれ、もう結果とか聞いたんですか?」
「うん!私の担当の人は色々教えてくれたよ!」
「そ、そうだったんですか…」
担当の人も色々いるみたいですね。
私は色々見透かされそうで全然何も聞けませんでしたけどね…
夏輝さんの揺さぶりが終わったタイミングで、倉井さんが再度声をかけてきます。
「得られた情報は後で帰った時に纏めておきましょう」
「そうですね。情報共有はやっておかないといけませんね」
後でデータに色々まとめておかないとなぁ、とふと考えます。
魔法のアレコレを書く事にはなるとは思いますけど、知らない人が見たらどう思うんでしょうか…
しばらく待っていると、それぞれ結果が出たのか、各自部屋に呼ばれて行き、私もさっきの人に呼ばれて同じ部屋に戻ってきました。
「さて、検査の結果が出ました」
「はい」
「まず、あなたの魔力特性なのですが…」
サーシャさんは、机の上にある書類を見ながら告げてきました。
「クロネさんは、火属性への特性が非常に強く、逆に他の属性の傾向はほぼ見られませんでした」
「火属性…ですか…」
ゲームとかやってると、割とポピュラーな属性に感じます。
ゲームの知識をそのまま当てはめてしまうのは危険な気もしますが、私の世界には魔法は無い分、
どうしても思い浮かべるのはそれになってしまいます。
「本来人は1属性のみに特化するなんて事は無いのですが…」
「そ、そうなんですか?」
「普通は5つの属性を保有するものです。こんなケースは私は初めてです」
「えっ…」
「私個人としては興味が無い訳ではありませんが、仕事なので魔導院への報告などは致しませんが」
「そ、そうしてもらえるとありがたいです…」
私はこの世界の住人では無く、なんだかよくわからない方法でやって来た、所謂異世界人なので、やっぱりそこら辺に違う所があるんでしょうか…
まどういん…?がどういうのかは分かりませんが、報告とかはやめてくれるようで良かったです。
このまま実験体ルートなら、この世界には二度と行けないですからね。
「もう一つの、職業特性の方は…」
サーシャさんは柔らかな表情は変えず、けれど仕事ムードを失う事も無く、
もう一つの書類に手をかけました。
「クロネさん。貴方は踊り子への適性が特に強いようです」
「お、踊り子…っ!?」
思わぬ職業に、言葉を失います。
私のダンスの腕は、ハッキリ言えば授業でやっただけレベルです。
おまけに運動神経もさほど良くないですし、正直踊り子とは相性最悪なような気もします。
「そ、その、私…踊りなんて全然出来ないんですけど…」
当然の疑問を投げかけます。
すると、
「今はそうでも、その素質があるという事です、肉体、魂、魔力、様々な観点で踊り子に必要な要素を兼ね備えているという事です」
「そ、そうなんですか…」
「今は技量的に難しくても、目標を見定め行動すれば、人並み以上の能力を獲得できる職を選定する。それが職業認定の本懐です」
「なるほど…」
つまり、今は下手でも、練習すればかなり踊り子として開花できる才能を持っている、という事なのでしょうか?
私の踊り子のイメージは派手な格好で踊って、皆を強化したりする感じなんですが、それに適性があるという事なのでしょう。
…華麗に踊る私のイメージは、正直湧きません。
これからの事を想像していると、さっきまで読んでいた書類を置いて、サーシャさんが話しかけてきました。
「この後装備の支給があるので、装備室へ集まってください」
「え?装備?」
支給?
装備を貰える…って事なんですか…?
ゲームでは割とありがちな初期装備、という奴ですけれど、いざ実際にやられると、何で貰えるんだろう…と疑問がいっぱい湧いてきます。
言われるがまま、新しい部屋に案内されると、やっぱり他の3人は既に揃っていました。
案内された部屋は、学校の教室を一回り小さくしたような広さで、
テーブルが一つと、沢山の本棚、木箱が並ぶ棚、そして、カーテンに仕切られた試着室のようなものが並ぶ部屋でした。
ここには私たちしか居ないらしく、すぐに白金君が入って来た私を見つけます。
「あ、部長!」
「ここは…」
「ここで装備が貰えるらしいですよ?因みに僕は剣士です!」
明らかに楽しそうな声色をした白金君は、若干浮ついた様子でソワソワしています。
剣士という職に期待が高まっているのでしょう。
「紅葉も無事だったようね。結果はどうだったの?」
逆に倉井さんは様子は変わらず、いつも通りの態度を維持しています。
置かれたテーブルに深めに座り、腕を組みながら聞いてきます。
「私は火属性しか持ってないみたいです。聞いた感じ、それは珍しいっぽいですね」
「私も氷属性しか持ってないって言われたわ。もしかしたら私たちは皆そうなのかもしれないわね」
「やっぱりこの世界出身じゃないからでしょうか…」
「それはあるかもしれないわね」
他二人がどうなのかは分かりませんが、倉井さんもそうだと言うのなら、
そうである可能性は大いにあります。
半ば強引にこの世界に割り込んできた私たちなので、そう言う事もあるのかもしれませんね。
「ところで紅葉はなんの職業に適性があったの?」
「わ、私はなぜか、踊り子に適性があるって言われました」
聞かれた以上嘘つく意味も無いので、そのまま正直に答えます。
「ええぇ?紅葉が踊り子?あははははっ、なんか想像できないわね」
「私も想像は出来ないですけど…」
倉井さんが普段しないような笑い方をしています。
この4人の中では最も運動音痴な私なので無理もないですが、そんな笑う程ですか?
「え?黑音ちゃん踊り子なの?」
突然夏輝さんが絡んできます。
「踊り子ねぇー、意外と似合うかもよー?」
「そ、そうでしょうか?」
「因みに私の適性は魔法使いだって!魔法楽しみだなー!」
「そうそう、言い忘れてたけど、私の適性は魔法戦士らしいわよ」
「二人とも魔法が使えるんですね」
少し羨ましいなぁ、ふと思いましたが、踊り子ってどう戦うんでしょうか…?
もし戦う職でなかったとしたら、これからの冒険ではどういう役割になるんでしょう?
と色々考えていたら、部屋に誰かが入ってきました。
「皆さまお待たせいたしました。手続きが終了しましたので、装備の支給をさせていただきます」
それはサーシャさんでした。
見慣れた人で安心する一方、他のメンバーの担当が誰だったのか、気になる所ではあります。
サーシャさんは棚にある木箱を一つづつ手に取り、持ってきた紙を一枚ずつ張り付けて各々に手渡していきます。
「どうぞ。これがクロネさん用の踊り子の装備と、その契約書です」
木箱の上に、装備が支給されたことを証明する書類があり、そこには既に名前が記載されていました。
全部は読んでいませんが、見た感じ、既に装備を支給したため、特別な理由が無い限り再配布はしません、というようなことが書いているようです。
この辺りは倉井さんがちゃんと読んで、ツッコミポイントがあれば聞いてくれるでしょうし大丈夫でしょう。
「というわけで皆さん、装備を支給したので、それぞれ更衣スペースで着替えて着てください。
その服では少々不安が残りますからね」
全員に荷物を手渡したサーシャさんは、奥の試着室のような場所を指しながら言いますが、
この流れと断ち切るように倉井さんが一歩踏み出し、一言質問を投げかけました。
「一ついいかしら?この衣服の代金はどうなるのかしら?」
それは私も疑問でした。
初期装備と言えど、タダでは無いはずです。
たとえ中身がただのTシャツ1枚だけだったとしても、無償で貰えるはずがありません。
そんな疑問にサーシャさんは、
「基本的には出世払い…ですね。これからお仕事をしていく過程で、少しずつお支払いしていただく形になりますね」
との事。
やっぱりこの制度は先立つものが無い人向けのシステムなので、初期費用はなるべく負担させない形になっているのでしょうか?
「じゃあ皆で着替えてからここに集合しよう!」
「そうですね」
疑問が解決した途端、夏輝さんが木箱を揺らしながら急かしてきます。
よほど早く着てみたいのでしょう。
なのでそれに同調して、皆で更衣室へと向かう事にしました。
カーテンを閉めてから木箱のフタを開けてみると、そこには真っ赤な布と、金属光沢のある装飾品のようなものが見えます。
一体どんな衣装なのかと、試しに一番上にあった物を手に取ってみると…
「…」
最初に出てきたのは、黒と銀のリングに繋がったビキニトップのようなもの。
手触りは滑らかで、下着とも水着とも違うもののようです。
それを脇において次に手に取ったのは、
同じく滑らかな素材で出来た、オシャレな装飾が施されたビキニボトム…のようなもの。
「えぇ…これ、本当に着るんですか…?」
明らかにインナーとして内側に着るものでは無い素材のその二つを見て、
そう言う衣装なのであるという事を確信します。
箱の中を漁ると、ちゃんとスカートのようなものはありましたが、
大きなスリットが入っていたり、完全に布の無い部分があったりと、普通のスカートでは無さそうです。
他にも色々と入っていましたが、私の知っている衣服らしきものはありませんでした。
こ、これを着るんですね…
勇気を出して服を脱ぎ、この衣装に着替えます。
着替え方そのものは箱の底にマニュアルがあったのでわかりましたが、特殊なパーツが多く、
今までの着替えのノウハウが中々通じません。
そしてなんとか着替え終わった後、自身の姿を見直してみると、これは…
確かに豪華で綺麗な衣装ではあるのですけれど…外に出るのはちょっと、いやかなり躊躇われます。
着替え終わってからも狭い更衣室でうろうろしていたら、外から声が聞こえます。
「紅葉ー?何してるの?もしかして着替えに手こずってるのかしら」
倉井さんの声です。私を呼んでますね。
それに慌てて答えます。
「え?えっとあの…着替えは終わったんですけど…その、踊り子の衣装って言うのがですね…」
「どうせここには私たちしか居ないし、出てきなよー!」
続く夏輝さんの声。
いやあの、男子である白金君も居ますよね!?
でも、前に文化祭でコスプレして人前に出た事もありましたし、ここから出ない事には始まりませんし、
諦めて外に出る事にしました。
「わ、わかりました…」
カーテンをシャっと開けて、恐る恐る外に出ました。
さっきのローファーと違ってハイヒールの衣装なので、少し気を付けながら段差を超えます。
サーシャさん含む4人の視線が一斉に刺さり、心拍と体温がまた一層上がるのを直に感じます。
「踊り子の装備…こんな感じだったんですけど…」
「おぉ、セクシーだね!」
「ま、踊り子なんだし仕方ない部分はあるんじゃないかしら」
「そ、そうですよ!し、仕方ないと思います!」
3人とも個性的な衣服を纏っていました。
白金君は真っ白な鎧を着ていて、まさにナイトといった感じ。
倉井さんはカジュアルなシャツとホットパンツに紫色のコート。そこに、何かよくわからない結晶のようなものを沢山巻いています。あれが魔法的な何かなのでしょうか?
夏輝さんは、魔法使いらしい黒いとんがり帽子と、キャミソールとミニスカート、そして縞々のニーハイ。なんとなく、魔女と魔法少女を足して2で割った感じの格好をしています。
皆がみんなファンタジー感のある格好をしています。
そんな皆がフォローしてくれますが、だからと言ってそれで安心は出来ません。
なので、念のため端に立っていたサーシャさんに聞いてみる事にしました。
「これ…何か服一枚忘れてるとか…そう言うのじゃないんですよね…」
「はい。それで全部です。着方もあってますよ」
「そっ、そうですか…」
即答。
淡い期待は一瞬で打ち砕かれました。
「でもほら、結構似合ってるとは思うよ?私もそういうコスプレ衣装持ってるしね!」
「隠すべきところはちゃんと隠せてるし、水着だと思ってればいいんじゃない?」
夏輝さんと倉井さんから新たなフォローが入ります。
白金君は気を使ってくれているのか、視線を外してくれています。
「いや、年中水着はそれはそれでちょっと嫌なんですけれど…」
ここが海やプールならまだしも、町のど真ん中である事は揺らぎません。
落ち着いた図書館のような部屋でこの格好は、激しい違和感を煽ります。
もっとこう、救い的なものを期待していましたが、
「お疲れ様でした。これで皆さんは正式に職業を取得されたことになりますので、
この後向かいのギルドで登録を行ってください」
これで手続きはすべて完了したのか、サーシャさんが淡々と告げます。
「はーい」
「場所は別なのね。お役所の面倒くささはどこも一緒なのね」
「あははは…」
本物の魔法使いになれてテンションの上がっていると夏輝さんと、
普段通りな態度な倉井さん…
に苦笑いを浮かべる白金君。
…?
今向かいのギルドでって言いました?
「あれ?それってもしかして…この格好のまま町に出るって事では…」
「ええまぁ、これからお仕事の最中はその装備を着用していただくことになりますね」
「え、えええ!?」
更なる追撃に大ダメージを受ける私。
ここからギルドへは、大通りを跨ぐ必要がありますし、それこそギルドにも沢山の人が居ます。
それを、この格好で?
取りつく島もなくなり、3人の方を見ます。もしかしたらちょっと涙目だったかもしれません。
「私はOKだよ?」
「同じく」
「はい」
…
どうやら私以外の3人は別に構わないようです。
…
こ、こうなったら…
「こ、こうなればヤケクソですよ!踊り子でもなんでもやってあげますよ!」
こうなったら、諦めて勢いに任せて思い切ってやりきるしかありません。
どうせこの世界、大変な事が起きて二度とこの世界に居られないような事をやらかしたとしても、
二度と来なければ良いだけの話です!
元の世界でこの格好は出来なくても、こっちの世界では何とかなるかもしれません。
そんなヤケクソメンタルのまま、私は装備室の扉を開け放ち、そのままギルドへと向かう事にしました。
夏輝「そう言えばこれで魔法使えるようになったら元の世界でも使えるようになるのかな?」
倉井「仮に使えるようになっても絶対面倒な事に巻き込まれるわよ」
夏輝「巻き込まれても勝てるんならアリじゃない?」
倉井「そうじゃなくて」
紅葉「この格好でないと使えないなら一生出番はありませんね」
夏輝「私はワンチャンこれなら行けるかな?」
紅葉「コスプレイヤーは強いですね…」
倉井「だから使うなって言ってんのよ。絶対世界中から色々狙われるわよ…」