勿論サブのタイトルもなし
◯第1章 終わりの始まり
俺、ファスタ・ソルドはいつも通りに朝起きた後に空腹の為に家から出て目の前の喫茶店に入った。
「いらっしゃいませー!」
そこにはいつも通りに同年代の少女が立っていた。
「また来たのね」
ハァ-
と小さくため息をついている。
こいつは、幼馴染みの「アリシア・ワドーロ」
昔はよく一緒に遊んでいたがいつの間にか遊ばなくなっていた。
「きちんとお金は持ってきたわよねぇ」
「そんなに細かいこと言うなって」
「細くないわよ!!!」
いきなり大声で怒鳴られたので後ずさってしまった。
「あんた一体私がいくらあんたに貸してると思ってるの!!」
「せ、1000ハルドぐらいかなぁ〜?」
「一つ位を間違えてるわよね!」
「すみません。10000ハルドです。」
「10000ハルドって言ったら1年分の食費はあるわよね。その上、今まであんたが倍で返すとか言ったから信じて貸したのに、それなのになんで2〜3ヶ月で10000ハルド消えるのかしら?」
「1食9ハルドで足りる意味がわからない」
「開き直るなっ!」
いきなり後頭部に痛みが走った。
後ろを振り向くと、そこにはここの店長、「ブラッカン・シュノン」あだ名は雪男、由来は白い服を好んできており、大きくガタイのいい肉体などでそう呼ばれるようになった。
「どうして殴った!」
「お前いつもいつも幼馴染みに金借りて恥ずかしくないのか?」
「ぜんっぜん!」
「死ねぇ!!」
いきなり横に立って聞いていたアリシアが持っていたトレーを凄い速さで投げてきたが、それを避け、当たった椅子を見たら・・・
「殺す気かぁ!!」
当たった椅子は真っ二つになっていた。
避けた自分自身ですら、今よく避けられたな。と思ってしまうほどだ。
「ごめんなさい。」
「謝ればいいってものじゃ、」
「店長 、」
「ふっざけんなぁ!なんで俺には謝らないんだ!!」
「殺すつもりだったから?」
「さらっと恐ろしいこと言うなよ!」
「あー、そうだったわね、あんたにも謝らなきゃね。」
「そうだよ、それでいいんだよ。」
「おい、ついさっきまで『謝ればいいってものじゃ』って言ってなかったか?」
店長が何やらほざいているが今は無視しよう。
「あんたからは・・・」
「なんだよ。」
「きちっと、利子付きで10000ハルド返してもらわなきゃならないから」
「鬼かっ!仕事が上手くいってもそんな収入入ってこねぇよ!!つかお前もこんな力あるんだったら俺と同じ仕事に就きゃ!」
そう言いかけた瞬間、「引き抜きはいけないぞ。」と優しい口調でそう言いながら店長が、ナイフを2本首元に突き立ててきた。
「すみません、引き抜きをするつもりはありませんからその物騒なものをしまってください。」
スッとしまってくれたが、「次はない」と耳元で小声で言ってきた。そんなこともつゆしれず。幼馴染みが「返す目処はあるんでしょうね。」と言ってきたので、
「10000ハルドに満たないかもしれないが良い話がある。が、その為には最低でも5人は仲間が必要だと思う。しかし、」
そこまで言ったら店長が、座ろうと言ってきたので3人ともテーブルを囲んで座った。
「それで、どういうことだ?」と店長が言ってきたので落ち着いた口調で、
「今回は、ビヨング神殿へ行こうと思う。」
「でも、あの場所は、魔物がいるんじゃないのか?」
「そうよ、しかもそこはもう兵士が探索しきったって」
「あそこにはすごく深くまで続く隠し階段があったんだ。」
「新聞でもそんなこと一言も・・・」
「どうしたんだ?」
「私に10000ハルド借りた理由って!」
「地下に何かあるだろうと思ったんでね。本当は探索に全て使い切った。」
「じゃあ、私の10000ハルドは少しは残って、」
「無い!」
「・・・」
「おい、休憩中なのになんでトレーを持ち始めるんだ」
「アリシア、やめろ」
「店長が味方に!」
「後処理がここだと面倒くさいだろ。」
「味方は居ないのですか。まあ、話に戻るが、かなり今回は財宝まで行くのが3人でさえ辛いんだ。」
「それで、私達を誘おうとしているって?」
「それもそうだが、多分、財宝を5分割したら一人頭5000ハルド位を最低でも見積もっている。」
「それじゃあ割に合わないじゃない」
「今さっき俺は『最低でも』って言っただろう。」
「それ以上あった場合はどうするんだ?」
「その場合はアリシアに返すって考えいていたが、一番アリシアに得なのは、自分の店の収入が増え、半永久的に自分の収入が増えるということじゃないか?」
「それもそうね、そうなれば今よりもっと良い暮らしができるからね。」
「だろ、そういうメリットがあるから手伝ってくれないか?」
「しゃーないわねじゃあ協力してあg」
「それじゃあ駄目だ。」
アリシアの言葉をブラッカンが遮った。
「それじゃあ店の収入を上げる為に店をグレードアップしたって収入が増えるとは限らないじゃ無いか。」
「だってさ。」とアリシアが落ち込み気味に言った。
「はぁー、じゃあ俺の金は飯のギリギリ食っていける27〜28ハルドで残りは2人で分けてくれ。」
「わかった、それなら受けよう。」
そう言いながらついさっきまで俺の方についていたアリシアとハイタッチしていた。
「で、仲間のアテはあるのか?」
「無いっ!」
「お前よくそれで提案したな・・・」
やれやれといった感じでブラッカンが肩をすくめた。
「まあ、探すのは後として能力を教えてくれ」
この世界には不思議なことに1人に生まれた時から一つずつの能力があるのだ。
しかし、幸か不幸かその能力にはデメリットも存在する。
「俺は、対象とした生物の時間を一定時間遅くすることができる。しかし、それを使ってる最中に俺も遅くなるって感じだ。」
「私は、物を長くできるわ。でも、力は使ってる最中には弱くなるわ」
「じゃあ、重い物を長くしても駄目だし、長すぎても振れないのか。」
「そういうことね。」
「俺は、力が強くなる代わりに移動速度が遅くなる。」
この中で一番使えるのは、ブラッカンの能力なのかな?と思っているとブラッカンが「しかし、この中で一番能力が使えるのは、ソルドだな。」と話してきた。
「?いやお前g」
「物を振ったりすることはいつも通りの速さだが、平面移動はすごく遅くなる。例えば、通常の一歩分踏み出すのには30分かかる。俺の能力は代償はでかすぎる。」
「そうなってくると強い能力、又は戦闘経験が豊富な人を仲間にした方が良いわね。」
「いや、回復道具にも限りがあるから『回復』を能力とする奴も仲間に引き入れた方がいいと思うぞ。」
「そうなるとパーティーは6人体制で回復役に2人付くと言うのが一番だな。」
「分け前が少なくなるのが辛いけどな」
「まあ、お前は分け前がすでに決まっているから良いじゃないか。」
笑いながらブラッカンが言ってきたのを俺は苦笑いで返すしかなかった。
★「それじゃあ、仲間集めしますか。」
そう言って俺は席を立ち周りを見た。
もうそろそろ昼頃なだけあって店は殆ど埋まっていた。
「あいつなんか良さそうじゃないか?」
そう指差された場所を見て驚いた。
「なんであんな奴なんだ?」
そこには軟弱そうなやせ細った同い年位の少年がいた。
「あいつああ見えて凄く戦闘能力が高くてな。」
「そうには見えないんだが。」
「まあ見てろって。」
その少年をブラッカンが手招きした。少年は面倒くさそうにしながらもこちらへやってきた。
するとブラッカンがテーブルに常備されているナイフを持った瞬間、目にも止まらぬ速さで少年に向かって投げていた。
普通の人ならまず避けられない、ましてや不意打ちなんて絶対に当たるはず。だったのだが、いつの間にかナイフはブラッカンが数ミリ横に動いたら当たる近さの壁に刺さっていた。
「戦闘能力は高いだろう。」
「落ち着いて、店長」
流石に店長も真横にナイフが刺さる事までは予測出来なかったらしく、体を震わせていた。
今、思い返せば店長の投げたナイフが刺さる直前に体を横にそらしてナイフを自分の足を軸に回転して速さを少し足して投げ返していた。
俺でも避ける事が精一杯なのにあんな事を出来るなんて!!
「ふぅ、何ですか?人を呼び出しておいてナイフを投げるなんて私が殺意を向けられるような事をしましたか?」
「馬鹿野郎!何処の世界に店長に向かってナイフを投げる客がいるんだ!!」
「何処の世界にいきなり客にナイフを投げる店長がいるんだ!!」
初めての投稿なので批判はなるべくやめてください。
(いないだろうけど)応援してくれる人のために頑張ります。・°°・(>_<)・°°・。
・・・読み返したり友達に見せたらおかしな描写あるって言われた。
なるべく一ヶ月投稿します。なるべくですけどね。




