93.アパートで餅つきイベント
翌日の朝。目覚めてジャージに着替え、朝の日課の走り込みとイメトレをして家へ戻り居間へ行くと、すでに父さんと母さんは起きていて、母さんは朝食の用意を父さんはホロウィンドウを出して何かを見ていた。(たぶん新聞かな)
「おはよう」
「おはよう、キラ」
「おはよっ!もちょっと待ってね」
父さんと挨拶を交わし、母さんがそんな風に声を掛けてくる。僕も手伝おうといつも思うのだけど、何故かだめ―と言われるので諦めてソファに座りTVを点ける。
まだまだ正月特番を放送している。
携帯端末の発表でホロウィンドウが出て来たことで、モニターヴィジョンも一時廃れると思われたけど、使い分けが上手いこと出来て、変わらず一家に一台は置かれている。
僕がぽややんとTVを見てると、父さんがHMVRDを返して来た。
「ありがとう、キラ。すごく良かったよ」
僕はHMVRDを受け取りながら、詳しく話を聞くことにする。
「感覚の齟齬とか大丈夫だった?」
「ああっ!全然!!むしろ調子が良いくらいだったな」
ニコニコ笑顔で興奮混じりで答えてくるのを見て、どうやら楽しんでくれた様なのでよかったなぁと思っていると、意外な言葉を放ってきた。
「今日の午前中には届くと思うけどな。待ちどうしいな。ねっ、サナちゃん!」
「そうねっ!ナユくん!!」
そう言って父さんがキッチンにいる母さんに話しかける。
どうやらすでにHMVRDを購入したみたいだ。
2人の話を聞いてると、父さんはあの後チャンピオン(ゲーム内)と戦ってセットカウント4-2で勝ち越したとか、母さんは全ステクリアしたとかキャッキャウフフと語り合っている。
「………はよ~」
少しばからり着崩したスーツを身に着けた姉が居間へとやって来た。
あや、僕も早く着替えなきゃ。僕は慌てて部屋へ戻り着替えを済ませて居間へと向かう。
今日はアパートで餅つきをやるので、ご飯を食べたらすぐにここを出なくちゃいけない。
僕は居間を抜け、ダイニングルームへ向かうとすでに料理が並べられており、3人が食事を取っていた。
「はい、キラくん」
「ありがとう、いただきます」
僕が席に着くとすぐさま母さんがご飯をよそった茶碗を渡してきたので、お礼を言って受け取り食べ始める。
朝食はおせちの残りと定番の焼き鮭とお新香、あと僕の好きななめこの味噌汁だ。
まずは味噌汁を少しだけずずっと啜る。なめこのぬめりの感触と味噌の風味が口いっぱいに広がる。美味い。
焼き鮭を解して細かくしていく。父さんと僕ははじめに解してく派だ。母さんと姉は僕とは逆にその都度分けていく派になる。
ひと口パクリと口に入れると噛む毎に程よい焼き加減でじゅわっと脂が口に染み渡る。う〜ん、すぐにご飯をパクパク口に運び込む。
うん、うん。まさしくご飯が進む。
合間に黒豆煮や伊達巻をはぐはぐお新香をポリポリ食べてぺろりと朝食を終える。ふぃー美味しかった。
お茶をずずーっと啜ってちょっとだけほっこりする。
相変わらず母さんの料理は美味しいなぁ。この数日間はまさに堪能させてもらった。しばらく食べれなくなることを残念に思う程に。
僕がはへえ〜と寛いでいると姉が声を掛けてくる。
「キラくん!行くよっ」
姉はすでにスーツをビシッと着込んで帰る準備を済ませていた。
僕も朝起きた時点で用意は済んでいるので、すぐに動く事が出来る。
今日は午後からアパート恒例の餅つきをやるので、早めに帰ってその準備をしなきゃいけない。
「うん。じゃ、父さん母さん行くね」
父さんに返してもらったHMVRDをしまいバッグを手に2人に挨拶をする。
「身体に気をつけてな。サキちゃんもジャンクフードばかりじゃなくキラのとこに行って食べなさい」
「サキ!VRゲーム面白いの後で教えてね。リスト送ってくれればいーから。ちゃんとキラくんとこでご飯食べるのよ」
姉へのツッコミが何故か厳しい。まぁ、僕のとこにはいつ来てくれても問題ないからいーけどね。
姉と僕が車へ向かおうとすると、2人が爆弾を落としてきた。
「ララさんによろしくな。あとウリスケさんにも」
「レリーちゃんによろしく言っといて」
ララ、いったい何を言ったの!?
姉の愛車に乗り込み小1時間ほどでアパートへと到着する。
部屋にバッグを置いてさっそく準備を始める。
僕が譲り受けたアパートの名は“カスミ荘”と言ってじーちゃんの奥さん、つまりばーちゃんの名前から頂いたらしい。
近所の子供達には目がカスミ荘とか存在がカスミ荘などと言われてるらしい。僕は聞いた事が無いからあくまで噂だけど。
冷蔵庫から食材を取り出しカゴへと入れていく。
それを持ってアパートを出て駐車場脇の物置小屋へ向かう。
「なにか手伝うことある?」
車から降りてきた姉がそう聞いてきたので、物置から物を出すのを手伝って貰う。
茶色のビニールシートを出して駐車場の端っこへ敷いて貰う。
アパートの駐車場であるが住人は3人が車持ちで残りは空いてるのだけど、たまに無断駐車してあることがある。
なので今日は餅つきをやるので5号室のコウザシさんに注意してもらっていたのだ。
そのお陰もあってか無断駐車してる車はいなかった。
あれ困るんだよねぇと独りごちながら作業をしてると、そのコウザシさんがラフな格好でやってきた。
「おはようキラさん。あけましておめでとう」
「おはようございますコウザシさん。あけましておめでとうございます。あと有難うございました」
コウザシさんに年始の挨拶とお礼を言っておく。ガモウさんやララでもよかったのだが、この手合いは揉め事がよく起こるので専門家さんにお願いしていたのだ。
「まぁ、正月だったからか特に何も無かったね。それよりなんか手伝うことある?」
「いいですか?……じゃ、ガスコンロと臼と杵を物置から出してもらえますか。僕ちょっと下拵えしてくるんで」
「了解であります!」
ビシッと敬礼をするコウザシさん。何気におちゃめさんなのだ。
その後ガモウさんとクロダさんがやってきてコウザシさんを手伝い始める。ありがたいことだ。
僕は部屋に戻り食材の下拵えを始める。
あらかた準備はしてあるので、すぐに済ませることが出来る。
ゴボウはささがきにして2本分切っていき、ニンジンは数本ちょい厚めのいちょう切りにしてそれぞれ水にさらす。
里イモは市販のものを使うので、切らずにそのまま袋から出して軽く水洗いをする。
次に大きめの寸胴鍋にもち米をドバッと入れて水を入れ浸しておく。
本当なら前日にやっておくものだけど仕方ない。
冷蔵庫から豚バラ肉を出し軽く処理をする。もう1つの豚の塊肉は軽く味付けしてオーブントースターにアルミホイルに包んでタイマーをグリッと回す。
「ララ、トースタ-の方見ててくれる?」
『まかせてなのです!』
食材を抱えて駐車場へと向かう。
すでに道具類は運び込まれセッティングまで済まされていた。ありがたい。
「ありがとうございます。ガモウさん、クロダさん」
「いやいや、私達も楽しみにしてるから」
「そうそう、この位何でもないよ」
ガモウさんはじーちゃんの知り合いで、このアパートの管理人代理をしてもらってる。(棒の方が代理のような気もするけど)
クロダさんは40代の丸い黒縁眼鏡の男性で、無精ひげにボサボサ頭がトレードマークだ。
実際何をやってるのかは謎で、ただ人当たりも良く、みんなにクロさんと呼ばれ慕われている。
うちのアパートは向かって右から1階が1号、2号、3号室で、2階が4号、5号、6号室となっている。
1号室が僕、2号室がヤマミさんという30代の女性。3号室がクロダさんで、2階の4号室がガモウさん。
そして5号室がコウザシさん、6号室がキタアオキさんという20代の女性で何気に艶っぽい人だ。
これがアパートの住人全員になる。
家賃も振込みで朝夕の挨拶位で特に交流らしきものは無いのだけど、アパートのこういうイベントの時は何故か皆が顔を出す。
この手のイベントは元々じーちゃんが生きてた頃にやっていたもので、僕が引き継いだ時点でやめても良かったんだけど、少しだけ勿体ないと思ったのだ。
人が来なくても自分だけで楽しめればいいかと思って続けたのだけど、不思議と皆が参加してきた。
ご近所さんなんかもやって来て、ワイワイやるようになってしばらく経つ。
人の優しさが身に染みる感じがして嬉しく思ってしまう。
毎年のことなので、皆手慣れた感じで準備を終えていた。
調理用のテーブルにはガスコンロに大きめのガスボンベが繋がれていて、鍋には水が張られお湯を沸かしている。別の所には食事用のテーブルがセッティングされていた。
ガスコンロは全部で3つあり、1つはその鍋もう1つには2段重ねのセイロが載せられている。
最後のコンロには空の大振りの鍋が載っている。
僕は空の鍋に持ってきた食材を入れて火を点ける。
冷凍したシイタケ、シメジ、マイタケと豚バラ肉、ささがけゴボウにニンジンとコンニャク等を軽く炒めていく。
ガモウさん達にお願いしてもち米を運んでもらい軽く水を切ってから、布巾を敷いたセイロへ2つに分けて入れていく。
沸いたお湯を脇に置いた臼へ柄杓を使って中へ入れて温め馴染ませ、その中へ杵も一緒に入れておく。
食材を入れた鍋に外付けの水道蛇口からホースを使って水をジャバジャバ入れていく。(もちろんホースは洗ってある)
ある程度水が溜まったら蛇口を止めてフタをする。
「あとは1時間位時間がかかるので、その時お願いしまーす」
皆にペコリとお辞儀をして、しばらく休憩をとって貰うことにする。
「了解」
「うん、分かった」
「しばらく私も付き合うよ」
「じゃ、あたしちょっと部屋に行ってるね!」
コウザシさん、クロダさん、ガモウさん、姉の順で返してきて、一旦解散となる。
「ちゃーすっ」
そこへ2号室のヤマミさんが人を引き連れて帰って来た。
「始まっちゃった?」
「これからですよ、ヤマミさん」
長い黒髪を三つ編みにして格好良く後ろに纏めている。姉と同じ位の長身の30代の女性が2号室のヤマミさんだ。
アパレルか何かの社長さんだと言う話なのだけど、よく分からない。そんな人が何でここに住んでるか聞いたところ験担ぎだと笑って言ってた事がある。
そんなんで管理人としてどうなのよと言われそうだが、じーちゃん時代からの住人だと人と形は分かっているので、そこら辺は信頼?というか聞く事もないと思ってそのままにしている。
相続の時もそこ等辺で揉めて忌避されたものだ。
大通りからの車道もそれ程広くなく、建て替える程の旨みも税金を考えるとそれ程無い。
更地にして駐車場にすればいいと、外戚の誰か(何故か権利も無い人が言い出す)が言ったけど、住人がいるのでおいそれとそんな事も出来ないという訳だ。
そんな流れで僕等の方にお鉢が廻って来たのだけど、よくよく考えて見ると皆酷いよなぁと思ったものだ。
僕が管理人になって4年が経つ。アパートが存在してるのもこの人達のお陰だ。うん。
「何で拝んでんのよ、あんた………」
あ、つい手を合わせてしまった。
「えー、何となく?」
「はぁー………」
呆れた顔をされてしまった。いかんいかん。
「これ、差し入れな。頼む」
「どうぞ、お納め下さい」
ヤマミさんの部下らしき男性がオードブルが入った箱を渡してくる。
「ありがとうございます。あと少しばかり掛かるんで」
差し入れを受け取り、そうヤマミさんに話す。
ヤマミさんは頷きで返して部下の人と一緒にアパートへ入って行った。
煮ている鍋の灰汁を取ったり火の調節をしてると、携帯端末がピピッと鳴る。
「ちょっと部屋に行ってくるので見てて貰えますか?」
「うん、任せて」
ガモウさんにそう頼んで部屋へ戻りキッチンへ向かい、オーブントースターの確認をする。
「ララ、ありがとね」
『はいなのです』
熱々のアルミホイルの塊をトングで取り上げ、新聞紙でくるんでタオルを巻きつける。
もう1つ用意していた肉の塊を、アルミホイルを巻いて再度オーブントースターへ。
姉はごろ寝してTVを見ている。やる?と顔を見せてきたので、まだと首を横に振り答えておく。
次に餅に和えるきなこと納豆、ずんだと味付け海苔を取り出してボウル鉢へそれぞれ入れていく、あとは寝室からあるものを取り出し脇に抱える。
今日初めてのお披露目だ。
駐車場へ戻るとご近所さんが何人かやって来ていた。
「あけましておめでとうございます〜ササザキさん。ご相伴にあずかりに来ました」
「あけましておめでとうございます。ええ、どうぞ。あとしばらく掛かるんで」
そんな感じでご近所さんが次々と集まってくる
餅足りるだろうか。
ちっちゃい子供達もきゃわきゃわ言いながら周囲を駆けまわっている。
僕はこれ幸いと、脇に抱えていたもののスイッチを押して起動させる。
『グッ!』
少しのタイムラグのあと僕が作ったロボットが起動する。ララによって繋がれたAI―――ウリスケが直結されてこのボディに接続されている。
ボディにはぬいぐるみの様にふわふわの布を毛皮のように纏わせている。見た目はよく見なければロボットとは気付かないと思うかな?
『グッグ―――ーッ!』
しゅぴっと右前脚を上げるとコテンと倒れてしまう。
ありゃ、ゲームと違って現実だとバランスが取れないみたいだ。これはも1度根本から見直した方がいいかも知れないな。
そんな事をウリスケを見ながら思ってたけど、機体に馴染んだウリスケは次第に感覚を掴み動き回りだす。
「いのちちーっ」「うりゅぼーっ」
『グッ』
ちっちゃい子達がしゃがみながらウリスケを覗き見る。
ゲームと違って2足歩行はさすがに無理なのでカチャカチャと音を立てて動きまわってる。そしてそれを追い掛ける子供達。
大人達は持ち込んできた料理や酒を手にして歓談を始めている。
セイロの様子を見る為フタを開けると、もうもうと湯気が吹き上がる。周囲でおおっと声がしてくる。
もち米を1つ摘んで口にする。モグモグ咀嚼して硬さを確かめる。
噛むごとに粘り気が出てくる。うん。
「すませ〜ん。お手伝いお願いしま〜す」
僕が声を掛けると、周囲の人達が集まってくる。そしてアパートの住人も。
僕はセイロを動かし、下段にあるのを取り出し上の段のを戻す。
「臼のお湯を流して真ん中にお願いします。こっちはもち米の移動の手伝い頼みまーす」
僕の言葉に毎年の事なのでアパートの住人がすぐ手伝い始める。
臼は普通のものより若干大きめなもので、取っ手のように荒縄が巻かれ十字の位置に小振りの輪っかが作られている。
それを4人でビニールシートの中央へ置きセッティングする。
僕達はセイロを臼まで運び、布巾を掴みせーの!と炊けたもち米を臼の中へと投入する。
5kg、5kgの10kgだけど………足りるか?これ………。
周囲の人の数を見てちょっと不安になるものの、その時は切り餅もあるしいいかと思い思考を切り替え声を上げる。
「は〜い。これから餅つきはじめま〜す」
僕の声にわらわらと皆が集まってくる。
ホカホカと湯気を立てているもち米を杵を使ってグイグイ潰していく。けっこー力がいるので大変だ。
粗方もち米が纏まって来たら、杵についたもち米を取ってから杵をお湯に浸した後上に軽く上げる。
いつの間にか姉がぬるま湯が入ったボウルを手に相方に入っている。
「はい」
ぺったん。最初は目上から軽く打ちつけ、それを何度か繰り返したあと杵を振り上げ振り下ろす。
ぺったん、ぺったん。
「はい」
姉がもちの端を掴んで中央へ巻いていく。それを数度行って交替して貰うことにする。
「誰かやってみたい人いますか〜?」
僕の問い掛けにご近所さんの男性がおずおず手を上げる。初めての人だ。
やって来たその人に僕は杵を渡し頼むことにする。
その人は緊張しつつ杵を振り上げつき始める。次第にその顔が笑顔になってくる。
奥さんと子供の側に来て、その様子を撮っている。………まぁ、いっか。
僕がガスコンロの方へ行き、弱火にしてくつくつ煮ている鍋の様子を伺う。
軽く灰汁取りをして、ニンジンを1つ取って柔らかくなったのを確認して、そこへ醤油をドババと入れて掻き回していく。最後に気持ちゴマ油を数滴垂らす。
これでもちを入れれば汁もちが出来上がる。
むかし僕が雑煮じゃないの?とじーちゃんに聞くと、いや、汁もちだ!と言っていた記憶がある。
なんか譲れないものがあるんだろう。
アパートと駐車場を行ったり来たりしながら、オーブントースターの肉を薄切りにし、きなこと納豆とずんだ(枝豆を潰して摺ったヤツ)の入ったボウル鉢ををトレーに載せて運んだりと慌ただしく動きまわる。
最初のもちがつき終わりそれをぬるま湯の入ったボウル鉢へ浸し、めいめいが持ってきた皿に僕が手でちぎり置いていく。(持ってきてない人には紙皿を渡す)
後は食事用テーブルに置いたきなこ、納豆、ずんだと味付け海苔と薄切り肉を自分の好みの量かけてもらう。
アパートの住人もご近所さんも毎年の事と分かっているので、甘い用としょっぱい用で皿を2つ用意している。(もしくは端っこに分けながら混ざらないように工夫したりしてる)
汁もちはこっちで用意した紙のお椀に入れている。洗うのも大変だしね。
つきたてのもちをちぎり渡しながら、僕も合間に全種類食べていった。
つきたてって美味しいよねぇ。
「ジャーマネ。ちわーっ」
そこへキタアオキさんが皿を持ってやってくる。相変わらず神出鬼没な人だ。赤のパーカーの中はタンクトップに短パンだ。寒くないのか?そして誰がジャーマネか。
「お餅2個、あと汁もちも2個で」
「了解。ちょっと待って」
キタアオキさんの皿にもちを2コちぎり入れ、紙椀に同じくもちを2コ入れそこへ汁と具を掛け入れる。
それを渡すと、すかさず食事テーブルへ向かいずんだのアンをごってり掛けてひと口でモグモグ食べる。
「これ食べると正月来たって感じよねぇ〜」
キタアオキさんがそんな風に周りの人と語り合っている。
姉は終始無言でもちを頬張っている。これで何回目だろう。
すぐに無くなった具は薄切り肉だ。巻いてタレをつけると美味い。肉々しい事この上ない。うま。
程なくもちが全部捌けると、あとは皆に任せて後片付けを始めることにする。
汁もちの汁と具も全部無くなる。有り難いことです。
今はオードブルやらお酒を飲みながらワイワイやっている。
僕が後片付けをしてると、姉がやって来て手伝ってくれる。
「次はお花見だねっ!キラくん」
僕に笑いかけながら、駐車場の脇の桜の木を見てそんな事を言って来た。
『グッ!』
現実世界《リアル』を堪能したウリスケが僕の代わりに返事をする。
(ー「ー)ゝ お読みいただき嬉しゅうございます
ブクマありがとうございます(T△T)ゞ
目指していたブクマ1000件到達しました ヒャッホーv(◎▽◎)タ
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