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35.少しだけプロロアの森へ

 

 

 ジャジャジャジャ―――――――ン!

 ジャジャジャンジャンジャ―――――――――ン!!


 [エリアボス モンスター:ビッグスラーミ を たおしました]

 ピロコリン

 [EXP 4000 を てにいれました]

 ピロコリン

 [GIN 5000 を てにいれました]

 ピロコリン

 [Lv15 に なりました]

 ピロコリン

 [【斧】 が Lv10 に なりました]

 ピロコリン

 [【火魔法】 が Lv5 に なりました]

 [呪文 “インディファイヤ” を おぼえました]

 ピロコリン

 [【水魔法】 が Lv5 に なりました]

 [呪文 “インディアクア” を おぼえました]

 ピロコリン

 [【風魔法】 が Lv3 に なりました]

 [呪文 “ウィンドヒール” を おぼえました]

 ピロコリン

 [【土魔法】 が Lv5 に なりました]

 [呪文 “インディグラン” を おぼえました]

 ピロコリン

 [【従魔】 が Lv2 に なりました]

 ピロコリン

 [従魔:ウリスケ が Lv3 に なりました]

 [“回転” を おぼえました]

 ピロコリン

 [東西街道 の 門 を かいほうしました]

 ピロコリン

 [称号 “円門1の通過者” を えました]


 ふぉお、レベルアップ祭りだぁ―。本来なら死に戻り確定のボスモンスターなんだが、ララとウリスケがいたお陰でクリア出来た。ありがたいありがたい。


『“試練を成し遂げた新しきワンダラーズよ。次なる試練のために東西の街道を進むがよい。そこに新たな刻みし大地が迎えてくれるであろう。よくぞやりました“ヤマト”よ”』


 誰かが何処かでクスリと微笑わらう。


 おお、名前を呼んでくれるとはけっこー“くる”ものがあるよなぁー。なんか成し遂げたって気分になるよね。うんうん。

 そんな様子を見ていたララが首を右に左に揺らして不思議そうにしている。


「ん?どうしたんララ?」

『エリアボスをクリアしてもワンダラーズのお名前を言うことはない筈なのです』

「へぇーそうなんだ」

『グ―――ッ!』


 そんなララの疑問をウリスケが遮るよう叫ぶ。それを聞いてララが思い出したように笑顔を浮かべて喜びを表す。


『そうなのです!やったのですマスター!!』

『グッ!!』

「ん、ララとウリスケのお陰だ。ありがとう」

『全部マスターがいてこそなのです!』

「いやいや、ララとウリスケがいてこそだよ。一人だったらあんなの絶対無理だって」


 ララのマスター賛美がチクリと胸に痛みを覚える。もしヤマトが戦っていたらとか――――いや、やめやめ。精神衛生上良くないなこりゃ。

 気分を切り替える為レベルアップ後のステータスを見てみることにする。


 【名 前】 ヤマト

 【種 族】 人族

 【性 別】 男

 【キルドランク】 E

 【Level】 15

  [HP] 115/280

  [MP]  21/120

   EXP 10200

   GIN 29800


   STR 31

   VIT 31

   AGI 28

   DEX 29

   INT 30

   WIS 31

   LUK 15


[メインスキル 5/5] 斧 水魔法 火魔法 土魔法 風魔法

[サブスキル 8/10] 調薬 採取 付与 身体能力+ 魔法耐性 索敵 鑑識 従魔 

[装 備] 鉄の斧 冒険者の服 皮のかぶと 皮のよろい+1 皮のくつ クリスタルアミュレット

[称 号] 円門1の通過者


 スキルは別メニューで見ることになるのでレベルは確認できないが、おそらく平均的か少し下というところだろうか。

 スタータスに新たに[称号]が増えている。これがエリアボスを倒した証なのだろう。

 ララとウリスケがいなかったら何度死に戻りしてるか分かったもんじゃない。

 ついでにララとウリスケのスタータスも見てみる。


 【名 前】 ララ

 【種 族】 小妖精族

 【性 別】 女

  [HP] 87/100

  [MP] 226/500


  攻撃力 4 (☆120)

  防御力 120 (+70)


[スキル] 契約者に準拠

[装 備] 小妖精のよろい+2

 ・特記 アテンダントスピリット 《契約者:ヤマト》


 ララはレベルがないせいか、変化はしてないみたいだ。んでウリスケは。



 【名 前】 ウリスケ

 【種 族】 スピアボーア 〈変異種・赤〉

 【性 別】 女

 【Level】 3

  [HP] 57/110

  [MP] 71/150

  

   攻撃力 75

   防御力 50

   魔法攻撃力 47

   魔法防御力 37

   [スキル] 突き 隠足 噛み付き 火魔法 火纏 回転

    ・特記 従魔モンスター 《マスター:ヤマト》


 何か知らん間にレベルが2も上がってる。スキルも2つ増えている。

 ウリスケのあの強さでLv3ってのはどっかおかしい気がしないでもないが頼りになるので文句を言うことでもない。

 ただララはレベルが無いせいでスタータスに上昇が無いってのは一緒に戦っているのに何だか可哀想な気もする。


 とりあえずララの水魔法とHPポーションである程度HPを回復させて、次にどうするか考えてみる。 今迄の戦闘でHPポーションもかなり使ったので補充をしなきゃいけないし、MPポーションを作ってみるのもいいかもしれない。


「ララ、MPポーションの材料ってあの野原で採取できるかな?」

『はい!出来るのです。ルルーの花びらにジェゲ草とヘゲレの実でMPポーションが作れるのです』


 なるなる、3つの素材で作れるのか。なら街へ戻る前に薬草の野原へ行ってみるのもありかもしれない。


『でも、今のマスターのレベルではMPポーションは作れないのです』

「ん、HPポーション作ってるうちにレベルも上がると思うから、材料だけ取っといて後で作ろうかなって思うんだ」

『分かったのです。それじゃ、レッツゴーなのです』

『グッグ――――ッ』


 ララに今の僕のレベルでは作れないと言われるが、作れるようになった後で材料を取りに行くのも2度手間だし、HPポーションの材料を採取するついでに採っておく事にする。

 幸いエリアボスと戦った場所からさほど遠くも無いので、時間も掛からず西の森(プロロアの森だったか)へたどり着く。


 それからララの案内でプロロアの森のいやしの原へと到着する。さっそく採取作業に取り掛かる。

 どうやら採取しても時間が経てば元に戻るらしく、様々な薬草や花や植物の実などが生い茂っている。

 さくさく薬草を採取していると、SEが鳴ってレベルアップを知らせてきた。


 ピロコリン

 [【採 取】 が Lv4 に 鳴りました]


 おー、今日はほんとにレベルアップ祭りだな。

 採取した薬草たちはこんな感じだ。


 [シラ草]:HPポーションの素材 Lv6

      シラ科の多年草で緑色の真っ直ぐ伸びた3枚の葉を持つ

      加工することにより効果が上昇する

      食べると苦いがスーッとする (HP+2)


 [ナフナ草]:HPポーションの素材 Lv7

       ナフナ科の多年草で黄色の固まった楕円の葉を持つ

       加工することにより効果が上昇する

       食べると苦く後味が残る (HP+2)


 んで、MPポーションの材料はといえば。


 [ルルーの花]:MPポーションの素材 Lv5

        赤紫の花弁をつけたエシナ科の花

        その花弁は薬効を持つ

        抽出と加工により効果が上昇する

        食べると甘くて酸っぱい (MP+3)


 [ジェゲ草]:MPポーションの素材 Lv4

       ジェゲン科の多年草で紫の葉が重なり

       円を描くように連なる。

       全長3cm~5cm

       加工により効果が上昇する

       にが甘くて美味 (MP-2)


 [ヘゲレの実]:MPポーションの素材 Lv6

        ゲレ科の蔓性植物の実

        釣鐘のように茎周りに沢山の実がなる

        加工することにより効果が上昇する

        食べると苦くて酸っぱい (MP+3)


 【採取】のレベルが上がったせいか、やたら細かい説明文になっている。

 でも、加工と抽出ってそんなのあったっけかな?まぁ、とにかく今は採れるだけ薬草を採っておく事にする。

 現在は2時半過ぎ、今日は6時までプレイすることにして夕御飯の仕度をしておくことにする。

 姉も快復したであろうから、“あれ”でも作ることにしよう。


「ララ、ちょっと食事の仕度をするから、ヤマトに任せてもいいかな?」

『っ!は、はい、大丈夫なのです。オートアクションプレイを起動すればヤマトさまがやってくれるのです』

「そっか、んじゃ起動っと」


 ぽちっとオートアクションプレイを起動すると、理解しているかのようにヤマトが薬草を採取し始める。シーンアクトをONにしてるからか動作がやたら細かく感じる。

 少しばかりの後ろめたさと申し訳なさが胸にはあるが、僕が手が離せないときは任せると言う事で割り切ることにする。

 ララとウリスケに僕という人間があれだけ懐かれてると考えればそういうことになる。


 ヘッドセットをテーブルにおいてキッチンへ向かう。

 昨日買っておいた米を研ぎ、炊飯ジャーに米と水を入れて、そこにフライドチキンを3個入れ醤油とみりんを加え、炊飯をスタートさせる。他の材料の下拵えをちゃちゃっと終わらせる

 後は夕食前に作業するだけだ。

 本来は鳥胸肉かもも肉を使えればいいんだが、まぁ、あるもので補えるので、僕はそれで構わないのだ。

 ようは美味しくモノが食べれればいいってことなのだ。


 ひと作業を終えてリビングに戻りヘッドセットを首にかけ、コントローラを握る。

 オートアクションプレイを解除してメニューを開き、採取した薬草を確認する。

 それぞれのポーションの素材が20個づつ採取されている。他にもポーション以外に使う薬草も採取しているみたいだ。

 選びながら採るよりは効率がいいのかな?


「ごくろうさん、ヤマト」


 そう僕は労うが、“ヤマト”は後姿を見せて佇むのみだ。

 後は街へ戻って冒険者ギルドで精算するだけなんだが、少しだけプロロアの森を探索して見ることにする。


「ララ、プロロアの森ってどんなモンスターが出てくるんだ?」

『はいなのです。まずは大きなムシのモンスターのワイルビーと大きなトリのモンスターのビッグスパローなのです。森の浅い場所にいるのはこの2種類なのです』


 ハチとスズメか………。ハトとかスズメとか、このゲーム作った人はどんなセレクトをしてるのか、なんだかなーって気分になる。


「じゃ、少しだけプロロアの森を探索しよっか」

『はいなのです!いくのです!』

『グッグ―――ッ!』


 ララと辺りを走り回っていたウリスケが戻ってきて返事をする。さて行くとしよう。

 いやしの原を出て、西街道へ向けて南ヘ足を進める。


 最初に出くわしたのは、ワイルビー。体調がウリスケより少し小さめではあるが、虫がその大きさになると気味が悪いというかマジ怖い。

 けど、レベルが低かったせいか、ララの魔法と僕のイミットアーツであっさり倒せた。何とか森の中でも戦えそうなので安心する。

 しかし、そんな気分も次の瞬間に吹き飛ぶことになる。


『マスター!ビッグスパローの編隊が3つやってくるのです!!』

「ん?編隊が3つ!?」

『ビッグスパローは3体で編隊を組んで攻撃して来るのです』


 ってことは3×3で9体!?それはさすがにまずいな……。

 西と南からやって来るみたいなので、東へ向かって逃げる事にする。

 しかし、1つの編隊が木々を縫うように僕たちの頭上にやってきた。


『ヂュンッ』『ヂュ』『チュン』


 ビッグスパローの鳴き声とともにプップップッと何かが発射する音が聞こえる。そしてヒュ―――ンという落下音。


『マスター!避けてなのです!!』


 ララの声に慌てて左に避けると、バンバンバンと地面が爆発する。


『ビッグスパローのフン爆撃なのです!』


 ……フンはやだなぁー。


 9体のビッグスパローに集られながら、僕達はほうほうのていで街へと逃げたのだった。



  

(ー「-)ゝ お読みいただき嬉しゅうございます

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