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夏祭りの夢

作者: むじな狸
掲載日:2026/02/16

普通の公立高校に通うわたしは急に不安になった。

明日は楽しみにしていた夏祭り。

今日のために新しく浴衣を用意したし、一番かわいい結び方覚えたし、よし完璧。


そう思っていたのに、幼少期のトラウマが急に脳内に駆け巡った。かき氷を自分にひっくり返してしまったこと、ラムネを開けられなくて大号泣したこと、たこやきで火傷してほかに何にも食べられなかったこと、ひとつひとつは小さいことだが、失敗経験を思い出し始めるとどんどん不安が掻き立てられる。



「いやいや、せっかくかわいいって言ってもらえるように今から髪型練習するのに不安になるの早すぎる」



私はぶんぶん横に頭を振りながら雑念を振り切ろうとする。

“グッ”

思い悩みすぎて、Uピンを曲げてしまった。焦りすぎて思いのほか、手が勝手に動いてしまった。

事前に髪型は調べてあったので、リボンとコットンパールのUピンは用意しておいたのだ。



「最悪崩れたら、編みおろしにできるようにくるりんぱいれて、三つ編みでフープ状にしようかな。いや、先に巻いておこ」



いつもは気を付けているはずの独り言がすべて口から出ていた。それだけ緊張しているのだろう。

つい気合が入ってしまう。なんていったって1年以上憧れていた先輩とのデートである。緊張しないはずがない。




ピロンッ




"明日って15時にいつもの公園でいいんだっけ?"

「はい!っと。よし、おっけ」

"ちなみになに着てくる?"

「え?素直に書いていいかな...ええい、女は度胸っ!!」

"浴衣のつもりです"

"本当?楽しみ!

じゃあ、俺も着ていこうかな"

「きゃああああああ、やったーーー!!浴衣姿見られるの?!」

"え~!浴衣で併せられるんですか?!うれしいです!!"

「想定外だけど、ものすごくうれしい。いっぱい写真撮ってもらおう♪」



____________




「うわあああああぁぁぁぁ」



寝坊したかと思った。昨日は結局あまりに楽しみで寝られなかった。

先輩との待ち合わせは15時だから、あと4時間。

ママが用意してくれてた昼ご飯を食べて、支度して出かけるだけ。

そう、それだけと思いたいのに、緊張が喉元まで来てる。



「とりあえず、顔洗おう。」



ママはすでに出かけてるから、待ち合わせで遅れそうになっても頼れない。

先輩からの連絡で楽しみが増えたし、先輩の横に並ぶなら、死ぬほど気合い入れなきゃ。

あんなかっこいい先輩の横に印象に残らない、普通過ぎる女が並ぶなんて私が許せない。



____________




「やっと終わった...まだ先輩の横に立つにはいろいろ足りないかもだけど、学校の私より並べるはず...浴衣もヘアアレンジもかわいい。うん。私以外がかわいいってことはメイクをした私を足したら、もっとかわいい。うん。いける!!」



公園まで10分かからないからまだ時間はある。今が14時半だからもう少ししたら出ようかな。



ピロンッ

"もう出た?"

"まだ出てないです"

"ごめんなんだけど、忘れ物しちゃったから10分くらいゆっくり来てもらってもいい?"

"大丈夫ですよ~!元々、私のおうちに近いところを待ち合わせ場所に先輩が決めてくれてありがたかったので気にしないでください!"

"ありがとう!できるだけ急いでいくね。"



「先輩も忘れ物とかするんだー」



続きは明日以降に更新します。未完。

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