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死神と少女

作者: 熊太郎

私は…歌うことが好きだ。。。


だが、私が歌うと、周りの全てが死に絶える。。


人も、鳥も、植物も、動物も、 私の歌を聴いてくれる者はいない……


私は死神 人の命を奪うのが仕事 


だが、 歌を歌って誰かを殺める事はしたくは無い



誰かに私の歌を聴いてもらえたのならどれだけ幸せだろう…


だが、 私は死神…人の命を奪うそんな化け物だ。



私の仕事は、命の尽きる前の人間の魂を刈り取るのが仕事


私の口元は、針と糸で硬く縫われたれた顔



歌で誰かを殺めるのであれば、歌えないように縫えばいい…


そう私は誓った。。。。


これは彼の歌の物語



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


おい…起きろ…グレイ…


口を縫った男は目を覚ます。。。


 「お前に依頼だ。 今すぐ行ってこい…閻魔様直々の依頼だ。。」


「……???」



何で俺なんかに…っと疑問を抱きながら依頼書を持ち

閻魔の元に彼は向かった。


「気をつけて行ってこいよー」


ここは死神の世界

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

死神の仕事は人の命を奪うのが仕事、寿命が尽きそうな時に、彼らは生きとしいけるものの命を狩る

その者が地獄行きなのか…

天国行きなのか…

死神は知らない……

死の門と呼ばれる門まで狩った者たちを連れてくるのが死神の仕事


天国でも、地獄でもないそんな世界に彼らはいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


依頼書を読むと

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ミーナ シェリル


年齢12歳


死因 銃殺


原因


マフィアの取引を偶然目撃し、マフィアに追われ銃殺される。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


天国と地獄の中間の大きな城の中に入り


その、大きな門を潜ると、大きな男が玉座に座り

こちらを睨みつける。。。


「来たかグレイよ…今すぐ現世に行き…その少女の

霊魂をここまで連れてくるのだ。」


グレイは何故?直々の命令なのか疑問に思っていた。


「その少女はな、 まだ死ぬべき日では無いのだ。 じゃが…我々は生きる者に触れる事も叶わん身   せめて、天国に送ってやろうと思ってな、グレイ貴様が、

この仕事を好きでは無い事はワシの耳にも入っている。そんな奴だからこそ、この依頼を頼みたい、受けてはくれぬか?」


グレイは閻魔の顔をみて頷き、現世の門の所へ向かう

現世の門を潜ると、あの少女が死ぬ1時間前の時へ

グレイは降り立つ…


現世

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ある港にて、


…「もーいいーかい」  「もーいいーよ」


あの少女がかくれんぼをしていたどうやら鬼なのだろう  


少女は淡々と当たりを見渡し隠れていたお友達を探す


「ここかな?…フランったら隠れるの上手ね」


そしてこの後、少女は取引を目撃する


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   

 「頼まれた薬物だ。  ほら…金だ金を早く俺に見せろ」


大勢のマフィアが薬物の取引をしている



「ここね、フラン 大きい声がしたもの」


そー言って、マフィア達の前に出てしまった少女


マフィアのボスらしき男は、部下にあの少女を殺すように命じた。。。


大勢の部下と思われ銃を手にした者達に追われる少女はただただ、訳もわからずひたすら逃げた。。



だが、こーやって、わかっているのに、1人の少女が

今から殺される所をみるのは辛いと思っていた。


…そこのお兄ちゃん助けて…


ん???


…ねぇ…そこの紙を見ながら立ってるお兄ちゃん…


この子は死神が見えるのか? そして私に触れている…どーゆう事だ。。


グレイは戸惑っていた。。。


…ねぇ…お願い助けて…


死神に助けを求める少女 グレイに話しかける声で


大勢の男達が、少女の前に立つ


「さっきから、誰に向かって喋ってんだ⁇ 壁に向かって、お兄ちゃんお兄ちゃんって頭でもくるっているのかあははは」



そう…普段なら 死神の姿を見る者などいない


だが、この少女は、その死神の服を強く掴み

 そして震えていた。。。。


少女は、自分の恐怖を抑えるためか、歌を歌っている


その歌は、グレイが現世にて、ある森の中で

ひっそりと歌っていた時の自分の歌であった。。


グレイは、何故?この少女は私の歌を知っている?

私の歌を聴くと死ぬのだぞ


疑問に思い少女に聞きたくなったのか、死神は自分の口に縫われた糸を抜いていく


「何故? 君はその歌を知っている?」


「私…あなたを知ってるの、あなたの歌 私大好きだったから、あの森で私は捨てられた不安な気持ちを取り払ってくれたのが、あなたの歌だったから」


私の歌は誰かの命を奪うだけのものだと思っていた


聴いてくれるものなど いないと思っていた。


そんな私の歌を、聴いてくれていた者がここで


殺されそうになっている。。。


死神の世界では、許されないのかもしれない


死神が現世の者の命を救うとその場で灰になる


そー閻魔様は言っていた。


自分の命など、この者の命に比べたら安い…


初めて、私の歌を聴いてくれたたった1人の少女なのだから…


グレイは初めて、幸せな気持ちで歌った。。。


……「何んだこの歌は、頭に響くぎゃぁぁぁぁぁぁ」


次々とマフィアは消滅していく…………………………


その場に残っている者は、死神と少女だけだった。。


「あなたは私にとって神様みたいな人ね、あなたの歌、私好きよ」


グレイは自分の手を見るとザァーっとゆっくり自分の身体が灰になっていく…


少女は驚き必死で、死神を掴む


「もっともっとあなたの歌が聴きたいのいなくならないで、お願いよ」


涙声で死神を見つめる少女…


「私は、今一番幸せなんだ。 私の死の歌を、君は好きだと言ってくれた。 それだけで、どれだけ救われたか、ずっと寂しかった。 好きな歌も歌えず、死神として、命を奪う事しかできず…辛かった。

だからそんな暗闇の中を君は救い出してくれたんかだ」


ゆっくりと死神は灰になる身体で、少女を強く抱きしめた。  「ありがとう」


そう言って、死神は消えて行った。。。。


あれから数年後 少女は教師になった。


「さぁーって みんなと一緒この歌を歌いたいと思います。 先生と一緒に歌って下さい 」


「平和の歌」


あの時、少女だった女の子は、成長して各地を巡る教師になった。 あの死神の歌は、あの時の少女に

歌い継がれ、ありとあらゆる町で、「平和の歌」と

呼ばれた。。。


死を呼ぶ歌から、平和を願う歌えた代わり


あの時の死神の歌は後世に残り続けたのであった。。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



…「ねぇ〜閻魔様 また読んでよこの話」


死神の子供達が閻魔にせがむ、閻魔は笑顔で頷く


「しょうがないのぅ〜、読むとするか………

  これはある死神と少女のお話…」


        



     終


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