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声劇台本【彼と彼女の漫才劇】

作者: 赤ミソ

 人物・2人(男1 女1)

 


 

 女・1「この前さぁ、姪っ子が遊びに来たのよ」

 男・1「お前の姉ちゃんの子だっけ?」


 女・2「そそ。お姉ちゃんの娘で8歳なんだけどね。少し困ったこと聞かれちゃってさ」

 男・2「ふーん。どんな?」


 女・3「赤ちゃんはどこからくるの? って」

 男・3「なんだ、子供らしい質問じゃないか」


 女・4「人はどこから来て、どこに行くのか? って聞かれてね」

 男・4「前言撤回。それは子供らしからぬ疑問だな。お前の姪っ子はゴーギャンの生まれ変わりか何かなのか?」


 女・5「それで私、こう言ってやったのよ」

 男・5「うん。なんて答えたんだ?」


 女・6「赤ちゃんはキャベツ畑で産まれるのよって」

 男・6「へぇ、案外普通なんだな。お前のことだから、どうせ変なこと言ったのかと思ったけど。少し安心したよ」


 女・7「無農薬だから安全よ! って言ってやったのよ」

 男・7「やっぱり安心できねぇ――――!」


 女・8「キャベツ太郎は実はお兄ちゃんだったのよ! って、ズバっと言い切ってやったわよ」

 男・8「姪っ子もなにがなんだか理解出来なかっただろうな! ていうかキャベツ太郎はキャベツ使ってないからな!?」


 女・9「そしたら、『せめてコウノトリって言いなさい!』って叩かれたわ……」

 男・9「姪っ子も意外とノリノリだった――――!?」


 女・10「しかも六法全書で」

 男・10「お前の姪っ子ってその歳にして六法全書持ち歩いてんの!? マジで将来有望だな!」


 女・11「まだお腹が痛む気がするわ…………」

 男・11「そりゃあんな分厚い本で腹叩かれたら痛いわ」


 女・12「流石の私もね、これには一言叱ってやったのよ」

 男・12「おう言ってやれ。ちゃんと教育しないと、いくらなんでもやり過ぎだ」


 女・13「突っ込みのスナップが甘い! って叱ってやったわよ」

 男・13「知らんけど!? なんでそこの注意したのお前!?」


 女・14「あんたねぇ……これがハリセンだったら全然綺麗な音出てないわよ。って適切な助言をしてやったわよ」

 男・15「ぜんっぜん適切じゃないけど!? 『なに言っちゃってんの、こいつ?』くらいにしか思わないよ!?」


 女・16「だって実際、ドゴゥみたいな汚い音出てたし」

 男・16「めっちゃダメージのデカそうな音出てたんだな! なんて言うか、もはやアザとか心配になるんだが!?」


 女・17「それは大丈夫よ。所詮は小さな子供なんだし、あの程度の痛みに耐えるくらい朝飯前ってやつよ」

 男・17「へぇ。そういうものかね。なんて言うか、大人の貫禄って感じだな」


 女・18「まぁ逆に朝飯後だったら吐いてたかもしれないけどね!」

 男・18「汚ねえよ! もう大人の貫禄欠片も無くなったよ! ていうか最初からそんなの無かったよ!!」


 女・19「でもさ。なんだかんだで、やっぱり子供って良いなぁって思ったんだよねぇ」

 男・19「ふうん。まぁ、そういうもんかもな」


 女・20「……ねえねえ。私達もそろそろ進展して良いと思わない? 今度のデート、R-18対応のサイトに行こっか?」

 男・20「いや待てお前、結婚前にそういうのは良くないっていうかメタ発言っていうか、とりあえず何から突っ込めば良いか分らんわ!」


 女・21「か、勘違いしないでよね! 無農薬な良い子を産みたいからバイアグラは使っちゃダメなんだからね!」

 男・21「なんで突然ツンデレ風吹かしたの!? ていうか全くツンデレな内容じゃないし俺の下半身は全然元気だし…………ていうかそもそもバイアグラは農薬じゃねえよ。いい加減にろ!」



 男・22「はぁー。……今日も今日とて、俺の彼女は素敵にバカでしたとさ。」

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