第三話「我が国の戦車は列強に並ぶ」
戦車好きですね僕は。
琴宮という女の副官が配属されてから一週間が経った。
琴宮少尉はすぐ参謀本部に馴染み佐官達の人気者となっていた。
それで最近俺は部下達からよく羨ましいと言われる、そんなこと言われてもなぁ。
「参謀総長ー!技術本部からお電話です!」
琴宮が俺に知らせに来る、多分技術本部長からだろう。
俺は電話機の場所へ向かい受話器を手に取った。
「もしもし」
『技術本部長の清原だ。お前に頼まれた設計図のやつ、遂に完成したぞ』
電話越しで話している奴は清原 忠助中将、俺の昔からの親友でもある。
「早かったな、まだ一週間しか経ってないぞ?」
『なかなか面白そうな設計図だったんでな、すぐに重工業に依頼した。そしたら重工業の奴らも作るのが早くてな、一週間で終えやがった』
まじで速いな重工業。まあ計画が早まるからラッキーだな。
「わかった、ではすぐにそっちに行く」
『ああ、待ってるから早く来いよ』
プツンと電話が切れた。今は琴宮もする事がないだろうし連れていくか。
「琴宮。これから試作兵器を見に重工業に行くからお前も来い」
「あっはい!わかりました!」
―――というわけで最近新たに設立されたこの暁重工業に来たわけだ。
近くに清原がいるはずだが・・・。
「おーい!此処にいるぞー!」
「よう清原。試作兵器は何処にあるんだ?」
「こっちだ。ついてきてくれ」
俺達は清原に連れられ試作兵器の場所へ向かった。
「なあ藤原、隣にいるのは新しい副官か?」
「そうだ。挨拶をしろ琴宮」
「こっ琴宮少尉であります!」
琴宮が挨拶をすると清原がニコリと笑った。
「元気な女じゃないか、俺の所にも女が一人やってきたんだ。もし会う時があったら仲良くしてくれ」
「はっはい!」
清原の奴、結構優しいから周りに好かれるんだよな。
まあそれはどうでもいいが、そろそろ到着するんじゃないのか。
「・・・おっと到着だ。見て驚けよ、これがお前が要求した性能の戦車だ!」
大きな扉の前に到着した。そして扉が開かれ試作兵器の姿が現れた。
少し長い砲身に大きな車体、カーキ色に染められた戦車は列強の戦車にも劣らない姿であった。
「どうだ?すげえだろ」
「ああ、こりゃすげえよ!」
「わぁ・・・!」
実際に試作戦車の性能を確かめるべく清原が陸奥戦車兵を呼んでいた。
陸奥戦車兵部下と共に試作戦車に乗り込んだ。乗らなければいけない人数は4人となっている。
「では前進っ!」
試作戦車が動き出す。速度も悪くないむしろ良い、旋回能力も高いみたいだ。
「よーし、目標に定めて・・・撃てぇ!」
砲弾が撃たれた。砲弾は見事目標に直撃、大爆発を起こした。
・・・これは素晴らしい性能だ。これなら米国や英国にも負けないだろう。
しかし問題はまだ米英ではない、「支那」だ。
あの国は何かを隠している、何か我が国にとって脅威になるものを隠している・・・。
いったい何を隠しているのだろうか・・・?